サラヤ株式会社・株式会社Cotof

サラヤ株式会社（以下：サラヤ）は、世界の「衛生・環境・健康」への貢献を使命にして国内・海外でチャレンジを続け、より豊かで実りある地球社会の実現を目指している。子会社である株式会社Cotof（以下：Cotof）は、サラヤが提供する商品とサービスを活用し、フードロスや人手不足などを解決した持続可能な次世代の食モデル事業を体現する企業として設立された。Cotofでは取り組みの一環として薪火料理専門店「MAKIBI　PLACE」を開店。海をテーマに、漁港直送の魚介類や産地直送の野菜を薪火で丁寧に焼き上げ、食材そのものの美味しさを味わえる料理を提供している。

サラヤ株式会社　食品事業推進本部　藤原和彦氏はCotofの取り組みを次のように語る。「サラヤの事業部から子会社として独立したCotofは、この4年でコンセプト・業態が異なる10店舗を急ピッチで出店してきました。その10番目の店舗としてオープンしたのがMAKIBI　PLACEです。ゴーサインが出てから2カ月で出店する必要があり、そこで問題になっていたのがネットワーク環境でした」

MAKIBI　PLACEをはじめとする直近の3店舗では、タブレットなどを活用してレジまわりのPOSシステムを簡素化している。そこで重要になるのがネットワーク環境だと、サラヤ株式会社情報システム本部の田中孝佳氏は説明する。「POSシステムのデータ管理をオンプレミスからクラウドに切り替えることで、運用の負荷を抑え、コストを一元管理する狙いがあります。実現のためには通信品質の安定したネットワーク環境が不可欠です。しかし、出店までのスケジュールがタイトなため、有線のネットワークを構築する時間はありません。モバイルWi-Fiルーターでの対応も考えたのですが、納得できる通信品質は望めませんでした。これらとは別の新たなネットワーク構築の手段が必要になっていたのです」

インバウンドの多い立地であることから、顧客用のフリーWi-Fi導入も必須になっていた。「レジ作業などスタッフのストレスを軽減することに加え、来ていただくお客さまにも快適なフリーWi-Fiを提供したい思いがありました。一方で過去にフリーWi-Fiのトラフィックで店舗の業務が止まることもあったため、スタッフ用とお客さま用でWi-Fi環境を分離することも条件の1つでした」（藤原氏）

このページのトップへ

店舗のオープンが刻々と迫る中、サラヤとCotofでは、新たなネットワークサービスの比較検討を開始した。「複数のパートナー候補からサービス提案を受け、いろいろなパターンを試してみました。結果、唯一、私たちの“納期と安定した通信品質の両立”を解決できるサービスの提案をいただけたのがドコモビジネスだったのです」と田中氏はパートナー選定の理由を明らかにする。

ドコモビジネスからの提案は「home 5G」と「ドコモ光ビジネスWi-Fi」という2つのサービスを組み合わせたものだった。ちなみに、home 5Gは光回線などの工事は不要※1、コンセントに挿すだけでスピーディに5Gによる高速通信※2のWi-Fiが導入できるサービス。ドコモの5G、LTE提供エリアなら全国どこでもデータ量無制限※3で利用できる特長を持っている。一方でドコモ光ビジネスWi-Fiは、Wi-Fi導入から運用・管理までをプロにおまかせできるサポート付きクラウド型Wi-Fiサービス。モバイル端末最大100台程度※4まで快適に利用できる、顧客用と社内用のWi-Fiネットワークを分けられることも大きなポイントだ。

つまり、工事不要で導入できるhome 5Gでスピードの課題を解消、加えてhome 5Gの有線LANポートにドコモ光ビジネスWi-Fiのアクセスポイントを接続することで顧客用と業務用のWi-Fiを分離し、通信品質とセキュリティを担保できる点が導入の決め手となったようだ。「実は直近の3店舗のネットワーク環境は、すべてドコモビジネスがパートナーです。1店舗目、2店舗目で現場のさまざまな課題を解決してきた経験もあり、きわめて導入もスムーズに進み、ほぼ1カ月で導入は完了、開店に間に合わせられました。多少、覚悟していた問題も起こらず、びっくりするほど順調に導入できた印象ですね」（田中氏）

続いて藤原氏も店舗側の立場から今回の導入プロジェクトを総括する。「やはり工事が不要というのは店舗側として大きなメリットです。たとえば、工事で壁に穴を開けると移転・退去の際に穴を埋め戻して原状回復する手間がかかるのですが、その必要がありません。しかも、有線のネットワークを導入する際には店舗のレイアウトに合わせて事前にLANを引く場所を決めるのですが、実際に蓋を開けてみると想定通りにいかないことが多いのです。仕方なくレジやキッチンプリンターの配置を変えて業務効率が下がることもあります。Wi-Fiであればそのような心配もなく、店舗をつくる側としても非常に楽でしたね」

このページのトップへ

MAKIBI　PLACEのオープンから数カ月が経過したが、home 5Gとドコモ光ビジネスWi-Fiを連携させた店舗ネットワークは想定以上の効果を発揮しているという。「Wi-Fiは業務用とお客さま用の2系統に分かれていまして、それぞれの接続想定数に合わせたプランを選定していますので、ネットワークの遅延で業務が停滞するトラブルは1度も起きていません。正直、情報システム本部としては店舗の休日、夜間といった営業時間のトラブル対応は困難です。その点、たとえ問題が起きたとしてもサポート対応をドコモビジネスにおまかせしているので安心です。まだトラブルはゼロなので頼る機会もありませんが」（田中氏）

その甲斐もあってかMAKIBI　PLACEは連日、多くの人で賑わっているようだ。「席数は58席ありまして、週末には満席で3、4回転するので1日に200人以上のお客さまが訪れます。多くのお客さまがフリーWi-Fiを使っていますが、これまでレジの動作が遅くなるといったことは1度もありません。開店当初は、ある程度のトラブルを想定していたのですが、幸いなことに業務は円滑に回っています。田中の申した通り、サポート対応も使う必要がないほど店舗ネットワークは安定して稼働しています」（藤原氏）

今後、サラヤとCotofでは、今回のドコモビジネスの店舗ネットワークを幅広い領域に展開したいと考えているようだ。「今後は飲食店のみならず業態の違う店舗への導入も計画しています。実はサラヤではフィットネスジムも運営しており、現在は有線で店舗ネットワークを構築しています。大量にお客さまが訪れ、YouTubeなどを観ながらマシントレーニングされると、業務用のネットワークが遅延するといった問題も起きているようです。今回のプロジェクトで得た知見を活かし、Wi-Fiが分離できる新たな店舗ネットワークに更改する取り組みも進めています。引き続き、ドコモビジネスと一緒に挑戦を続けていきます」（田中氏）

※1 ご登録いただいた住所以外ではお使いいただけません。

※2 5Gの提供エリアは一部に限られます。Wi-Fi側の伝送速度は最大4804Mbpsとなります（規格上の最大値）

※3 ネットワークの混雑状況により、通信が遅くなる、または接続しづらくなることがあります。

※4 同時接続可能な端末台数は推奨値です。お客さまのご利用環境・端末により異なります。

このページのトップへ