2017年7月12日
AI人物検索サービス「Takumi Eyes」を提供開始
〜監視カメラ映像の確認作業を自動化し、目視で1時間かかる人物の特定を15分以内に完了〜
NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、AI(人工知能)技術の一種であるディープラーニング(深層学習) ※1を活用して、録画映像から不審者などの特定人物を自動検出することができるAI人物検索サービス「Takumi Eyes」の提供を開始します。
本サービスは、今まで目視で行っていた監視カメラ映像の確認作業を自動化します。人の目で1時間かかる人物の特定を15分以内※2に短縮することができると同時に、見逃しの可能性が大幅に減少します。本サービスは、商業施設での不審者捜索や、自治体における地域防犯などで利用できます。
本サービスで活用されるAIは、NTTのAI関連技術「corevo®(コレボ)」※3を構成する技術の一つです。
1. 背景
社会の安全意識が高まる中で、監視カメラの需要や、その映像データ量が年々増加しています。従来はカメラ映像を蓄積し、必要な時に過去映像を目視で確認する利用方法が一般的でしたが、近年はAI技術の進歩などにより、映像データを解析し、防犯やマーケティングなどに活用する新たな利用シーンが増え始めています。NTT ComはAIによって、映像解析を防犯やマーケティングなど、積極的に利活用することを支援します。
2. 特長
(1) 監視カメラ映像の確認稼働の軽減
録画映像からAIが自動的に不審者などを検索し、特定します。これにより多くの監視カメラ映像を目視で長時間モニタリングする作業を自動化し、異常などの見逃しを軽減することができます。
例えば1時間の映像から特定の人物を探す作業は目視の場合、通常1時間かかりますが、AI人物検索を利用すれば、15分以内で人物を自動的に特定することができ、確認作業の時間を大幅に短縮できます。
(2) 後ろ姿やモノクロ映像でも特定が可能
AIが同一人物を特定するための要素をあらかじめ学習しているため、後ろ姿など様々な向きや角度の人物でも検索ができます。また、モノクロ映像においても高い精度で検索することが可能です。
(3) 既存監視カメラの録画映像も活用可能
現在利用中の監視カメラで録画した映像のファイルから、特定の人物が何時何分にどのカメラに映っていたかを時系列で追いかけることができます。お客さまがNTT Comへ映像ファイルを送付し、当社が検索結果をレポートします。
(4) 監視カメラを含めたパッケージ提供も可能
新規に監視カメラ導入を検討中のお客さま向けに、オプションとしてAI人物検索とクラウド型監視カメラをセットにした「クラウド監視カメラパッケージ」を用意しています。AI人物検索に加えて、人数カウントや動線マップ※4などの映像解析や、監視カメラの購入、設置・保守をワンパッケージで提供します。
【参考】AI人物検索サービス「Takumi Eyes」による監視カメラ映像の解析 (デモ動画)
https://www.youtube.com/watch?v=h8QLb-mDb0g
(追記:この動画は公開を終了しました)
3. 提供時期
2017年7月14日(金)
提供料金については、[別紙]参照。
4. 今後の予定
APIを用いた既存の監視カメラとのシステム連携によるAI人物検索の利用や、ライブ映像からリアルタイムにAIが人物を追跡することができる機能など、今後も新たな映像解析を強化・拡充していきます。
※1: 深層学習と呼ばれる多層構造のニューラルネットワーク。従来型の機械学習と異なり、自動的に物事を解釈するために必要となる特徴・要素を抽出することが可能。人工知能(AI)の発展におけるブレークスルーとして注目されている。本サービスでは Preferred Networks社の技術協力を得て提供しています。
※2: 解像度640×480ピクセル、1秒1コマ、10人程度が映る映像の場合。
※3: 「corevo®」は、日本電信電話株式会社の商標です。(http://www.ntt.co.jp/corevo/)
※4: 映像の中で、人が通る頻度に応じて色分け表示する機能。(例: 人がよく通る場所は赤色)
本件に関するお問い合わせ先
2017-R068