ラオスでの国際インターネット接続提供における協力について
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)の100%子会社であるNTT Com Asia Ltd.(本社:香港)と、 ラオス国家郵便電気通信庁直轄の機関であり国内通信事業者の相互接続点 (IX)の運営を担っているLao National Internet Center (ラオスナショナルインターネットセンター、本社:ラオス、略称:LANIC)(*1)は、2012年2月7日、ラオスでの国際インターネット接続提供で協力することに合意しました。これにより、NTT ComはLANICに対し国際インターネット接続を提供すると共に、協力してラオスにおけるインターネット環境の発展、インターネット市場の活性化を進めていくこととなります。
1.協力の背景
ラオスのインターネット人口普及率は7%であり、近隣諸国と比較しても今後更なる普及が見込まれます。現在、ラオス国内のISPは、国際インターネット接続サービス利用のためそれぞれ近隣諸国のISPと接続しており、これがラオス国内における不安定なサービス品質の一因となっています。LANICは現在の接続環境を改善し、インターネット普及率の増加、ひいてはラオス経済の発展を図るため、ラオス国内の全ISPが接続する国際インターネット接続ゲートウェイ(International Internet Gateway, 略称:IIG)の設立をすすめ、そのパートナーとしてアジア最大級のグローバルTier 1(*2) 事業者であるNTT Comが選ばれました。
2.協力の内容
LANICは、国際インターネット接続を提供するプラットフォーム(IIG)をラオス国内のISPへ提供します。NTT Comは、本IIGから接続するIPv4およびIPv6プロトコルをサポートした国際インターネット接続サービスをLANICへ提供します。これにより、ラオス国内ISPは本IIGを通してNTT Comが提供するグローバルTier1ネットワークに直接つながることができるようになります。ラオス国内のインターネット利用者は、遅延が少なく快適なインターネットの利用が可能となり、ラオスにおけるインターネット普及率の増加が後押しされます。
3.今後の展開
今後NTT Comは、LANICへネットワークのIPv6対応、DDoS攻撃対策等のセキュリティに係るコンサルティング等を行い、ラオスのICT化をサポートしていきます。また、引き続き情報通信に係る新興国政府機関との協力を推進し、アジア全体のインターネット環境発展、ICT化推進へ貢献していきたいと考えております。
*1 LANIC:正式名称はLao National Internet Center。ラオス国家郵便電気通信庁直轄の機関であり、2008年4月22日に設立された。ラオスにおけるインターネットの相互接続点であるNational Internet Exchange (NIX)やナショナルデータセンターの運営を行っている。
*2 Tier1:インターネットの経路情報を他社から買わなくてよいほどの大規模なISPグループのこと。