2013年6月27日
企業内サーバー群の円滑なクラウド移行を実現した
世界初のSDNによるクラウドマイグレーションサービス
「オンプレミス接続サービス」の提供開始について
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)は、エンタープライズ向けクラウドサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」において、お客さまの自社運用システム(オンプレミス)との間をインターネット経由で接続し、Software-Defined Networking (SDN) *1技術を活用することで、オンプレミスからクラウドへの円滑かつ柔軟な移行を実現する世界初のクラウドマイグレーションサービス「オンプレミス接続サービス」を2013年6月28日より提供開始します。
本サービスでは、オンプレミスのサーバーに設定しているIPアドレスをクラウド環境でもそのまま利用できるため、これまで必要だったネットワーク・サーバー機器などの設定変更作業やデータ移行作業を大幅に削減できます。
1.背景
お客さまのオンプレミス環境をクラウド化するには、オンプレミス環境のサーバーやデータを外部記憶装置やネットワークを経由してクラウド側に順次移行する必要があります。移行にあたっては、ネットワーク機器などの設定変更に加え、サーバーやクライアントにおける接続先IPアドレスの設定変更など膨大な作業が必要となり、これがクラウド導入時の大きな課題となっていました。
こうした中、NTT Comでは、仮想化ソフト大手のVMware社とNTTの研究所との共同研究により開発した独自のSDN技術 により、円滑なクラウド移行を実現可能なオンプレミス接続サービスを提供することとしました。
2.サービスの特長
(1) 現在利用しているIPアドレスをクラウド環境でもそのまま利用でき、クラウド移行にかかるネットワークやサーバー機器の設定変更作業を大幅削減
本サービスは、SDNに対応するゲートウェイ装置をお客さま拠点に設置し、オンプレミスとクラウドを同一のネットワークセグメント*2で接続するため、オンプレミス環境のネットワークの設計・設定作業を軽減できます。また、オンプレミスのサーバーに付与されていたIPアドレスを移行先であるクラウド環境でもそのまま利用できるため、サーバーの設定変更などクラウド移行にかかる作業を大幅に削減できます。
(2)インターネット経由で、オンプレミスとクラウドを最大100Mbpsでセキュアに接続
お客さまのオンプレミス環境とBizホスティングEnterprise Cloudを、インターネット経由で接続し、最大100Mbpsの暗号化されたデータ通信を利用できます。お客さまが既に契約しているインターネット接続回線を利用する場合は、クラウド移行のための新たなネットワークの構築が不要です。
(3)1日単位の課金により、クラウド移行に必要な期間のみサービスを利用可能
ゲートウェイ装置を含め1日単位の料金で利用できるため、クラウド移行のための投資が不要であり、必要な期間のみの費用に抑えることができます。
【オンプレミス接続サービス利用イメージ】
3.利用料金(税別)
初期費用 :220,000円
利用料金 :10,800円/日(月額上限:223,000円)
最低利用期間 :なし
※初期費用には、ゲートウェイ装置のオンサイト設置費用を含みます。
※利用料金には、オンプレミスからのインターネット接続回線およびゲートウェイで使用する固定グローバルIPアドレス(2個)の費用を含まないため、別途お客さまにてご用意ください。
4.提供開始日
2013年6月28日(金)
まずは日本で提供を開始し、海外は順次展開予定です。
(参考)BizホスティングEnterprise Cloudの概要
グローバルネットワークと一体になった通信事業者ならではの企業向けクラウドサービス。経営状況にあわせてグローバル規模のICT基盤をカスタマーポータルから自由自在にセルフコントロールすることができ、ビジネスに最適なICTシステムをクラウド上に構築することが可能です。
関連リンク
*1:ソフトウエアによりネットワーク機能や構成を制御する技術
*2:1つのLAN上で構成されたネットワークのグループ