NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)では、増大しつづけるインターネットトラヒックや企業内通信のIP系トラヒックを安価に伝送するため、平成12年に2.4Gbps対応のDWDM通信システム*1を、平成15年に10Gbps対応のDWDM通信システムを順次導入してきましたが、平成19年1月には日本電信電話株式会社(略称:NTT)ネットワークサービスシステム研究所が開発した40Gbps対応のDWDM通信システムを東京、名古屋、大阪の商用設備に導入しました(図1)。
本システム導入により、1本の光ファイバで周波数の異なる40Gbpsの光信号を多重伝送することが可能となり、40Gレベルの高速広帯域通信サービスが提供できるようになるとともに、バックボーンネットワークを経済的かつ効率的に構築できるようになります。
1.導入背景
NTT Comのバックボーントラヒックは既にテラビット*2を超えるトラヒックを運んでおり、今後のアクセスネットワークの光化、流通するコンテンツの大容量化により、トラヒックは益々増大すると予想されます。NTTComでは、これらに対応するため、DWDM通信システムの更なる高速広帯域化を検討し、昨年から40Gbps対応のDWDM通信システムの構築に取り組み、平成19年1月に本システムの構築を完了しました。
2.システムの概要
本システムは、既導入の分散シフト光ファイバ*3を使用した40Gbps対応が可能な世界初のDWDM通信システムです。このシステムを利用することで、1波長あたり電話回線換算で50万回線以上、HDTV非圧縮映像信号換算で20回線以上が伝送可能です。
3.今後の予定
今後は、引き続き需要に対応するため、全国へシステムの導入拡大を推進して行きます。また、平成19年度での提供開始に向け、専用サービス等の新しいラインナップとして40Gbpsメニューの追加を検討していきます。