2018年4月1日から
2019年3月31日まで
重要な会計方針に係る事項に関する注記
1.資産の評価基準および評価方法
(1) 有価証券の評価基準および評価方法
① 子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
ア)時価のあるもの
期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております)
イ)時価のないもの
移動平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準および評価方法
貯蔵品のうち材料品については先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定)、その他の貯蔵品については個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定)によっております。
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数については以下のとおりであり、残存価額は実質残存価額によっております。
機械設備 8年~21年
建物 4年~56年
工具、器具及び備品 3年~26年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年以内)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額は実質残存価額とする定額法によっております。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上することとしております。
(2) 退職給付引当金
① 従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しております。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
数理計算上の差異については、発生時の従業員の平均残存勤務期間に基づく年数による定額法により、翌事業年度より費用処理しております。
過去勤務費用については、発生時の従業員の平均残存勤務期間に基づく年数による定額法により、発生時より費用処理しております。
② 当社は、厚生年金保険法等の定めにより、逓信省(電気通信事業に従事)、電気通信省、電電公社および日本電信電話株式会社に勤務し1956年7月以降に
退職した者の1956年6月以前の勤務期間に係る旧国家公務員等共済組合法に基づく年金給付に要する費用に関連し、日本国政府により毎期賦課方式により決定される拠出金のうち当社に帰属する金額を、NTT企業年金基金特例経理に対し支出しております。
当該費用について、給付見込額を算定し「退職給付引当金」に含めて計上しております。
数理計算上の差異については、発生時の対象者の平均残余支給期間に基づく年数による定額法により、翌事業年度より費用処理しております。
(3) ポイントサービス引当金
ポイントサービスの将来の使用による費用負担に備えるため、使用実績率等に基づき翌事業年度以降に使用されると見込まれるポイントに対する所要額を計上することとしております。
(4) 未使用テレホンカード引当金
テレホンカードの将来の使用に備えるため、テレホンカードの未使用分について、過去の実績に基づく将来の使用見込額を計上することとしております。
(5) 工事損失引当金
受注案件にかかる将来の損失に備えるため、当事業年度末における受注案件のうち、損失が発生する可能性が高いと見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることが可能なものについては、その損失見込額を計上することとしております。
4.その他計算書類の作成のための基本となる重要な事項
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジによっております。ただし、為替予約等については振当処理を適用しております。
(2) 消費税等の会計処理
税抜方式によっております。
会計方針の変更に関する注記
NTT企業年金基金特例経理に関する会計処理の変更
当社はNTT企業年金基金特例経理(旧NTT厚生年金基金特例経理)に関する会計処理について、同制度が、公的年金制度であり、かつ、複数事業主制度に該当する点に鑑み、従来は同制度への拠出金を支払時に費用処理しておりましたが、同制度は確定給付制度の一つであり、当事業年度において確定給付制度としての会計処理を行う環境が整備されたこと等により、合理的な数理計算を実施することが可能となったことから、当事業年度から将来の退職給付見込額を貸借対照表上で退職給付引当金として計上する方法に変更することで適切に財政状態および経営成績を財務諸表に反映させております。
当事業年度の期首の純資産に対する累積的影響額は繰越利益剰余金より減算しております。
これらの結果、当事業年度の期首の退職給付引当金が25,315百万円増加し、繰越利益剰余金の期首残高は17,568百万円減少しております。
表示方法の変更に関する注記
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」に伴う変更
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当事業年度から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しております。
(追加情報)
「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 平成30年2月16日)を当事業年度から適用しております。
貸借対照表に関する注記
1.有形固定資産の減価償却累計額1,369,171百万円
2.保証債務
子会社の金融機関からの借入金等に対して、次のとおり債務保証を行っております。
PT.NTT Indonesia Nexcenter 903百万円(1,158億インドネシアルピア)
3.関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
短期金銭債権 | 41,846百万円 |
長期金銭債権 | 0百万円 |
短期金銭債務 | 104,888百万円 |
長期金銭債務 | 925百万円 |
4.附帯事業にかかる固定資産については、少額なため電気通信事業固定資産に含めて表示しております。
損益計算書に関する注記
1.関係会社との取引高
営業取引による取引高
営業収益 | 55,511百万円 |
営業費用 | 187,198百万円 |
営業取引以外の取引による取引高 | 7,876百万円 |
2.営業外収益のうち、関係会社にかかる収益の金額が営業外収益の総額の100分の10を超えるものは、次のとおりであります。
受取配当金 | 2,387百万円 |
3.営業費用に含まれる工事損失引当金繰入額は次のとおりであります。
工事損失引当金繰入額 | 76百万円 |
4.固定資産売却益および固定資産売却損は、土地、建物等の売却によるものであります。
5.電気通信事業固定資産および投資その他の資産に計上されている海底線に係る資産および海底線使用権の一部について、将来の使用が見込まれない遊休資産であると判断し、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで切り下げ、減損損失2,297百万円を特別損失に計上しております。
内訳は、機械設備14百万円、海底線設備932百万円、海底線使用権1,292百万円、その他の投資及びその他の資産59百万円となっております。
なお、回収可能価額については正味売却価額により測定しており、時価の算定は売却見込価額等によっております。
株主資本等変動計算書に関する注記
1.当事業年度末における発行済株式数
普通株式 | 1,873,860株 |
2.当事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項
(1) 2018年6月22日の定時株主総会において、次のとおり決議しております。
配当金の総額 | 87,880百万円 |
1株当たり配当額 | 46,898円 |
基準日 | 2018年3月31日 |
効力発生日 | 2018年6月25日 |
(2) 2019年6月21日開催予定の定時株主総会において、次の議案を付議する予定であります。
配当金の総額 | 78,079百万円 |
配当の原資 | 利益剰余金 |
1株当たり配当額 | 41,668円 |
基準日 | 2019年3月31日 |
効力発生日 | 2019年6月24日 |
税効果会計に関する注記
繰延税金資産の発生の主な原因は、有価証券、退職給付引当金であり、繰延税金負債の発生の主な原因は、その他有価証券評価差額金であります。
なお、繰延税金資産においては、評価性引当額30,908百万円を控除しております。
金融商品に関する注記
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
資金運用については安全性に配意し、有利な運用に努めることとしております。運用にあたっては、原則、元本保証・確定利回りの金融商品で行うとともに、取引先金融機関等の信用リスク管理を徹底することとしております。
資金調達については安定的かつ最も低コストな資金調達手段の確保に努めるとともに、機動的・弾力的な資金調達を行うこととしております。
(2) 金融商品の内容およびそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形および売掛金、未収入金は、顧客等の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、収納管理に関する内規に従い、取引先ごとの期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を把握する体制としております。
投資有価証券その他有価証券である株式は、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、適宜把握された時価が責任規程等に基づき報告されております。
短期貸付金および関係会社長期貸付金は、貸付先の関係会社の財務状況を定期的に確認しております。
営業債務である買掛金、未払金は、そのほとんどが1年以内の支払期日であります。
関係会社長期借入金は主に設備投資にかかる資金調達であります。
通常の事業活動の過程において、金融資産・負債を含むいくつかの金融商品を保有しております。一部の金融商品は外国為替相場の変動リスクに晒されております。そのようなリスクを管理するために、リスク管理方針を制定し、先物為替予約等のデリバティブ取引を利用することとしております。なお、投機目的でデリバティブ取引を行うことはありません。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、資金繰り計画を作成するなどの方法により管理しております。
2.金融商品の時価等に関する事項
当事業年度末における貸借対照表計上額、時価およびこれらの差額については、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは、次表には含めておりません((注2)参照)。
(※1) 負債に計上されているものについては( )で示しております。
(※2) 1年以内に期限到来のものを含んでおります。
(注1)金融商品の時価の算定方法並びに有価証券およびデリバティブ取引に関する事項
資 産
(1) 投資有価証券その他有価証券
これらの時価について、株式は取引所の価格によっており、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。
また、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項は以下のとおりであります。
① その他有価証券の当事業年度中の売却はありません。また、その他有価証券において、種類ごとの取得原価又は償却原価、貸借対照表計上額およびこれらの差額については、次のとおりであります。
② 当事業年度中において、時価のある有価証券のうち、減損処理を行ったものはありません。
(2) 現金及び預金、(3) 受取手形および売掛金、(4) 未収入金
短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。
負 債
(5) 関係会社長期借入金
これらの時価は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で現在価値に割引いた価額によっております。
(6) 買掛金、(7) 短期借入金、(8) 未払金、(9) 未払法人税等、(10) 預り金
短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。
デリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されているもの
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引について、ヘッジ会計の方法ごとの決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額等は次のとおりです。
(※) 為替予約等の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている関係会社長期貸付金と一体となって処理されているため、
その時価は、当該関係会社長期貸付金の時価に含めております。
(注2)時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品
これらについては、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められるため、「(1)投資有価証券その他有価証券」には含めておりません。
当事業年度中において、時価のない有価証券のうち、減損処理を行ったものはありません。
賃貸等不動産に関する注記
1.賃貸等不動産の状況に関する事項
東京都その他の地域において、オフィスビル等(土地を含む)を有しております。
2.賃貸等不動産の時価等に関する事項
(注1)貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額であります。
(注2)当事業年度末の時価は、主として不動産鑑定士による評価額(指標等を用いて調整を行ったものを含む。)であります。
関連当事者との取引に関する注記
1.親会社
取引金額には消費税等を含めておりません。期末残高には消費税等を含めております。
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1)資金の借入については、親会社の資金調達条件と同一としております。なお、担保は提供しておりません。
(注2)CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)への預け入れおよび借入については、市場金利を勘案して合理的に決定しております。
(注3)取引金額には、事業年度中のCMSによる平均残高を記載しております。
2.子会社
取引金額には消費税等を含めておりません。
取引条件および取引条件の決定方針等
(注)NTT America, Inc.がSecure-24 Intermediate Holdings, Inc.の株式取得のために行った増資を当社が全額引き受けております。
3.兄弟会社等
取引金額には消費税等を含めておりません。期末残高には消費税等を含めております。
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1)債権の譲渡については、市場価格を勘案した一般的取引条件をもとに決定しております。
(注2)取引金額には、事業年度中の平均残高を記載しております。
(注3)資金の預け入れについては、市場金利を勘案して合理的に決定しております。
(注4)近隣ビルの相場を勘案した金額で取引を行っております。
1株当たり情報に関する注記
1株当たり純資産額 | 503,342円99銭 |
1株当たり当期純利益 | 41,668円89銭 |
その他の注記
(追加情報)
NTTグループにおける映像配信事業の更なる強化を目的として、当社が保有する株式会社NTTぷららの全株式を、株式会社NTTドコモに譲渡する予定であります。
・譲渡株式数 139,999株(議決権比率 62.0%)
・譲渡額 193億円(1株あたり138,000円×139,999株)
・譲渡予定日 2019年7月1日