2021年4月1日から
2022年3月31日まで
重要な会計方針に係る事項に関する注記
1.資産の評価基準および評価方法
(1) 有価証券の評価基準および評価方法
①子会社株式および関連会社株式
移動平均法による原価法
②その他有価証券
ア)市場価格のない株式等以外のもの
期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております)
イ)市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準および評価方法
貯蔵品のうち材料品については先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定)、その他の貯蔵品については個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定)によっております。
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数については以下のとおりであり、残存価額は実質残存価額によっております。
機械設備 8年~26年
建物 4年~56年
工具、器具及び備品 3年~26年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年以内)に基づく定額法によっております。
(3) リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法によっております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額は実質残存価額とする定額法によっております。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上することとしております。
(2) 退職給付引当金
① 従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しております。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
数理計算上の差異については、発生時の従業員の平均残存勤務期間に基づく年数による定額法により、翌事業年度より費用処理しております。
過去勤務費用については、発生時の従業員の平均残存勤務期間に基づく年数による定額法により、発生時より費用処理しております。
② 当社は、厚生年金保険法等の定めにより、逓信省(電気通信事業に従事)、電気通信省、電電公社および日本電信電話株式
会社に勤務し1956年7月以降に退職した者の1956年6月以前の勤務期間に係る旧国家公務員等共済組合法に基づく年金給付に要する費用に関連し、日本国政府により毎期賦課方式により決定される拠出金のうち当社に帰属する金額を、NTT企業年金基金特例経理に対し支出しております。
当該費用について、給付見込額を算定し「退職給付引当金」に含めて計上しております。
数理計算上の差異については、発生時の対象者の平均残余支給期間に基づく年数による定額法により、翌事業年度より費用処理しております。
(3) ポイントサービス引当金
ポイントサービスの将来の使用による費用負担に備えるため、使用実績率等に基づき翌事業年度以降に使用されると見込まれるポイントに対する所要額を計上することとしております。
(4) 工事損失引当金
受注案件にかかる将来の損失に備えるため、当事業年度末における受注案件のうち、損失が発生する可能性が高いと見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることが可能なものについては、その損失見込額を計上することとしております。
4.収益および費用の計上基準
約束した財又はサービスはその支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しております。
主要な事業における主な履行義務の内容および収益を認識する通常の時点については、「収益認識に関する注記」に記載のとおりであります。
5.その他計算書類の作成のための基本となる重要な事項
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジによっております。ただし、為替予約等については振当処理を適用しております。
(2) 連結納税制度の適用
連結納税制度を適用しております。
(3) 連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用
当社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行およびグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2018年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産および繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいております。
会計方針の変更に関する注記
収益認識に関する会計基準等の適用
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。これによる主な変更点は以下のとおりであります。
1.工事料
データセンターサービスおよびソリューションサービスに係る工事料について、従来は工事完了時に一括収益計上しておりましたが、当該サービスの履行義務が充足される一定の期間にわたって収益に計上し、将来分については「契約負債」として繰延べております。
2.代理店手数料
データネットワークサービスに係るインセンティブ型の代理店手数料について、従来は発生時に費用計上しておりましたが、当該発生額は収益から控除しております。
3.テレホンカード
未使用テレホンカードについて、従来は過去の実績に基づく将来の使用見込額を「未使用テレホンカード引当金」として計上しておりましたが、当該使用見込額について「契約負債」として計上すると共に、従来の引当金繰入額見合いについては収益から控除しております。
4.工事契約(原価回収基準)
工事の進捗部分について成果の確実性を合理的に測定できない工事契約について、従来は工事完成基準を適用しておりましたが、原価回収基準を適用することとしております。
収益認識会計基準等の適用については、収益認識会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っており、当事業年度の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を、当事業年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用しております。ただし、収益認識会計基準第86項に定める方法を適用し、当事業年度の期首より前までに従前の取扱いに従ってほとんどすべての収益の額を認識した契約に、新たな会計方針を遡及適用しておりません。
この結果、当事業年度の営業収益は10,171百万円減少し、営業費用は5,356百万円減少し、営業利益、経常利益、税引前当期純利益はそれぞれ4,816百万円減少しております。また、利益剰余金の当期首残高は1,491百万円減少しております。
収益認識会計基準等を適用したため、前事業年度の貸借対照表において流動資産に表示していた「売掛金」および「その他の流動資産」は、その一部を「契約資産」として表示することとし、固定負債に表示していた「未使用テレホンカード引当金」および「その他の固定負債」の一部と、流動負債に表示していた「前受金」の一部を「契約負債」として表示することとしております。
表示方法の変更に関する注記
時価の算定に関する会計基準等の適用
当事業年度から「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日)等を適用しており、金融商品に関する注記の一部の記載を変更しております。
貸借対照表に関する注記
1.有形固定資産の減価償却累計額1,061,331百万円
2.保証債務
以下の会社の金融機関からの借入金等に対して、次のとおり債務保証を行っております。
PT.NTT Indonesia Nexcenter240百万円(279億インドネシアルピア)
3.関係会社に対する金銭債権および金銭債務(区分表示したものを除く)
短期金銭債権 | 15,011百万円 |
長期金銭債権 | 21百万円 |
短期金銭債務 | 52,876百万円 |
長期金銭債務 | 1,274百万円 |
4.附帯事業にかかる固定資産については、少額なため電気通信事業固定資産に含めて表示しております。
5.損失が見込まれる工事契約にかかる棚卸資産と工事損失引当金は、相殺せず両建てで表示しております。
損失の発生が見込まれる工事契約にかかる棚卸資産のうち、工事損失引当金に対応する額は11百万円であります。
損益計算書に関する注記
1.関係会社との取引高
営業取引による取引高 | |
営業収益 | 26,351百万円 |
営業費用 | 135,439百万円 |
営業取引以外の取引による取引高 | 6,844百万円 |
2.営業外収益のうち、関係会社にかかる収益の金額が営業外収益の総額の100分の10を超えるものは、次のとおりであります。
受取配当金13,299百万円
3.営業費用に含まれる工事損失引当金繰入額は次のとおりであります。
工事損失引当金繰入額35百万円
4.抱合せ株式消滅差益は、NTTコム ソリューションズ株式会社の吸収合併により発生したものであります。
株主資本等変動計算書に関する注記
1.当事業年度末における発行済株式数
普通株式 | 1,873,860株 |
2.当事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項
(1) 2021年6月18日の定時株主総会において、次のとおり決議しております。
配当金の総額 | 116,037百万円 |
1株当たり配当額 | 61,924円 |
基準日 | 2021年3月31日 |
効力発生日 | 2021年6月21日 |
(2) 2022年6月17日開催予定の定時株主総会において、次の議案を付議する予定であります。
配当金の総額 | 104,245百万円 |
配当の原資 | 利益剰余金 |
1株当たり配当額 | 55,631円 |
基準日 | 2022年3月31日 |
効力発生日 | 2022年6月20日 |
税効果会計に関する注記
繰延税金資産の発生の主な原因は、退職給付引当金、固定資産であり、繰延税金負債の発生の主な原因は、その他有価証券評価差額金であります。
なお、繰延税金資産においては、評価性引当額5,659百万円を控除しております。
金融商品に関する注記
1.金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
資金運用については安全性に配意し、有利な運用に努めることとしております。運用にあたっては、原則、元本保証・確定利回りの金融商品で行うとともに、取引先金融機関等の信用リスク管理を徹底することとしております。
資金調達については安定的かつ最も低コストな資金調達手段の確保に努めるとともに、機動的・弾力的な資金調達を行うこととしております。
(2) 金融商品の内容およびそのリスク並びにリスク管理体制
営業債権である受取手形および売掛金、未収入金は、顧客等の信用リスクに晒されております。当該リスクに関しては、収納管理に関する内規に従い、取引先ごとの期日管理および残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を把握する体制としております。
投資有価証券(その他有価証券)である株式は、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、適宜把握された時価が責任規程等に基づき報告されております。
短期貸付金および関係会社長期貸付金は、貸付先の関係会社の財務状況を定期的に確認しております。
営業債務である買掛金、未払金は、そのほとんどが1年以内の支払期日であります。
借入金のうち、短期借入金は主に営業取引にかかる資金調達であります。
通常の事業活動の過程において、金融資産・負債を含むいくつかの金融商品を保有しております。一部の金融商品は外国為替相場の変動リスクに晒されております。そのようなリスクを管理するために、リスク管理方針を制定し、先物為替予約等のデリバティブ取引を利用することとしております。なお、投機目的でデリバティブ取引を行うことはありません。
また、営業債務や借入金は、流動性リスクに晒されておりますが、資金繰り計画を作成するなどの方法により管理しております。
2.金融商品の時価等に関する事項
当事業年度末における貸借対照表計上額、時価およびこれらの差額については、次のとおりであります。なお、市場価格のない株式等は、次表には含めておりません((注2)参照)。また、現金は注記を省略しており、預金、受取手形および売掛金、未収入金、買掛金、短期借入金、未払金、未払法人税等、預り金は短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似することから、注記を省略しております。
(※1) 負債に計上されているものについては( )で示しております。
(※2) 1年以内に期限到来のものを含んでおります。
貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合等への出資については、「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2019年7月4日)第27項の経過措置に基づき、「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)第4項(1)に定める事項の注記をしておりません。なお、貸借対照表計上額は95百万円であります。
(注1)金融商品の時価の算定方法並びに市場価格のない株式等以外の有価証券およびデリバティブに関する事項
(1) 投資有価証券(その他有価証券)
これらの時価について、株式は取引所の価格によっており、債券は取引所の価格又は取引金融機関から提示された価格によっております。また、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項は以下のとおりであります。
①当事業年度中の売却額は468百万円であり、売却益の合計額は252百万円であります。
また、種類ごとの取得原価又は償却原価、貸借対照表計上額およびこれらの差額については、次のとおりであります。
②当事業年度中において、減損処理を行ったものはありません。
(2) 敷金及び保証金
将来キャッシュ・フローを信用リスクが僅少であるため契約期間に対応する長期の無リスク利子率で割り引いた現在価値により算定しております。
(3) リース債務
リース債務の時価については、元利金の合計額を、新規にリース期間と同一の期間で借入れた場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
デリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないもの
ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引について、取引の対象物の種類ごとの決算日における契約額又は契約において定められた元本相当額、時価および評価損益、当該時価の算定方法は、次のとおりであります。
(※) 時価の算定方法は、取引先金融機関から提示された価格等によっております。
(注2)市場価格のない株式等
これらについては、「(1)投資有価証券(その他有価証券)」には含めておりません。
当事業年度中において、子会社株式について、28百万円減損処理を行っております。
賃貸等不動産に関する注記
1.賃貸等不動産の状況に関する事項
東京都その他の地域において、オフィスビル等(土地を含む)を有しております。
2.賃貸等不動産の時価等に関する事項
(注1)貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額であります。
(注2)当事業年度末の時価は、主として不動産鑑定士による評価額(指標等を用いて調整を行ったものを含む。)であります。
関連当事者との取引に関する注記
兄弟会社等
取引金額には消費税等を含めておりません。期末残高には消費税等を含めております。
取引条件および取引条件の決定方針等
(注1)債権の譲渡については、市場価格を勘案した一般的取引条件をもとに決定しております。
(注2)取引金額には、事業年度中の平均残高を記載しております。
(注3)CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)からの借入および預け入れについては、市場金利を勘案して合理的に決定しております。 p>
(注4)取引金額には、事業年度中のCMSによる平均残高を記載しております。
(注5)近隣ビルの相場を勘案した金額で取引を行っております。
1株当たり情報に関する注記
1株当たり純資産額 | 361,428円49銭 |
1株当たり当期純利益 | 55,631円21銭 |
重要な後発事象に関する注記
共通支配下の取引等
(会社分割による事業譲渡)
当社は、インフラネットワーク(伝送・線路・基盤設備等)にかかる事業の効率化及び機能強化を図るため、2022年4月26日開催の取締役会において、2022年7月1日を効力発生日として組織再編を行うことを決議いたしました。
(1) 企業結合の方法
当社を分割会社とし、株式会社NTTドコモを吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(2) 企業結合日
2022年7月1日
(3) 企業結合の対価
本吸収分割に際して、株式会社NTTドコモから当社への株式の割当て、金銭その他の財産の交付はありません。
(4) 結合後企業の名称
株式会社NTTドコモ
(5) 実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理を行う予定です。
(会社分割による事業譲渡)
当社は、法人顧客向けに提供するサービスにかかる事業の更なる成長に向け、経営資源を集中し、効率化及び機能強化を図るため、2022年4月26日開催の取締役会において、2022年7月1日を効力発生日として組織再編を行うことを決議いたしました。
(1) 企業結合の方法
株式会社NTTドコモを分割会社とし、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(2) 企業結合日
2022年7月1日
(3) 譲り受ける資産・負債の額
現時点では確定しておりません。
(4) 結合後企業の名称
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(5) 実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理を行う予定です。
(会社分割による事業譲渡)
当社は、IOT事業に関して領域拡大による競争力の強化及び企業価値向上を目的として、2022年4月26日開催の取締役会において、2022年7月1日を効力発生日として組織再編を行うことを決議いたしました。
(1) 企業結合の方法
ドコモ・システムズ株式会社を分割会社とし、当社を吸収分割承継会社とする吸収分割です。
(2) 企業結合日
2022年7月1日
(3) 譲り受ける資産・負債の額
現時点では確定しておりません。
(4) 結合後企業の名称
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(5) 実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理を行う予定です。
収益認識に関する注記
収益を理解するための基礎となる情報
当社は主に、クラウド基盤サービス、データネットワークサービス、ボイスコミュニケーションサービス、ソリューションサービスを提供しております。
1.クラウド基盤サービス
クラウドサービス、データセンターサービスなどを顧客に提供しており、これらの提供に従い収益を認識しております。
データセンターサービスに係る工事料については契約負債として繰延べ、契約期間等のサービスの履行義務が充足される一定の期間にわたって収益を認識することとしております。
クラウド基盤サービスの取引の対価は、顧客との契約に基づき月次等で請求しており、概ね請求日の翌月から翌々月に受領しております。
2.データネットワークサービス
クローズドネットワークサービス、オープンネットワークサービスなどを顧客に提供しており、これらの提供に従い収益を認識しております。
データネットワークサービスに係る一部の販売代理店に支払う手数料については、実質的に売上値引きに該当すると判断し、収益から控除しております。
データネットワークサービスの取引の対価は、顧客との契約に基づき月次等で請求しており、概ね請求日の翌月から翌々月に受領しております。
3.ボイスコミュニケーションサービス
電話サービス、VoIPサービスなどのボイスコミュニケーションサービスを顧客に提供しており、これらの提供に従い収益を認識しております。
ボイスコミュニケーションサービスの取引の対価は、顧客との契約に基づき月次等で請求しており、概ね請求日の翌月から翌々月に受領しております。
4.ソリューションサービス
システム開発や、統合ITソリューションサービスなどのシステムインテグレーションサービス、保守運用サービスなどを顧客に提供しております。
システムインテグレーションサービスは工事の進捗に応じて一定の期間にわたって顧客に成果が移転するため、工事の進捗度に基づき収益を認識しております。また、原価の発生が工事の進捗度に比例すると判断しているため、進捗度の見積りには発生したコストに基づくインプット法(原価比例法)を用いております。工事の進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる場合には原価回収基準を用いており、履行義務を充足する際に発生する費用のうち、回収することが見込まれる費用の金額で収益を認識しております。
また、損失の発生が予測される場合の損失引当は、引渡時に見込まれる全ての収益および費用の見積りに基づいて認識しております。認識された損失は、契約の進捗に従って見直すことがあり、その原因となる事実が判明した事業年度において計上しております。
保守運用サービスは、顧客へのサービスの提供に従い収益を認識しております。
保守運用サービスの提供にあたり必要となる初期工事に係る代金を一括で受領した場合にはその工事料を契約負債として繰延べ、契約期間等のサービスの履行義務が充足される一定の期間にわたって収益を認識することとしております。
ソリューションサービスの取引の対価は、顧客との契約に基づき月次等で請求しており、概ね請求日の翌月から翌々月に受領しております。
その他の注記
(企業結合等関係)
共通支配下の取引
(子会社の吸収合併)
当社は、2021年7月1日に、当社の子会社を吸収合併しております。
1.取引の概要
(1) 対象となった企業の名称およびその事業の内容
企業の名称 NTTコム ソリューションズ株式会社
事業の内容 企業・公共機関向けICTソリューション(クラウド、ネットワーク、モバイル、セキュリティ、ITO/BPOなど)のコンサルティング・提案、設計・構築、運用・保守、当社グループ向けICTソリューションの維持開発、設計・構築、運用・保守
(2) 企業結合日
2021年7月1日
(3) 企業結合の法的形式
当社を吸収合併存続会社、NTTコム ソリューションズ株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併
(4) 結合後企業の名称
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(5) その他取引の概要に関する事項
高度なITスキルに精通したプロフェッショナルを中核としたICTソリューション・エンジニアリング一貫体制を構築し、DXソリューションの即応力を強化することにより、高度化・多様化する企業ニーズへの対応と社会的課題の解決への貢献を目指して実施しております。
2.実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2019年1月16日)および「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
なお、この吸収合併に伴い、抱合せ株式消滅差益5,017百万円を特別利益に計上しております。