CASE 事例紹介

CASE 事例紹介

効率的・効果的な経営統治を支える
デジタルテクノロジーを用いた監査ソリューション

安定的な事業活動の継続と企業価値のさらなる向上には、経営統治の継続強化が不可欠です。
私たちは独自のデジタル監査手法(CAAT)を用いて、効率的かつ効果的なリスクマネジメントを実践しています。

法務監査部 内部監査室 中森 啓一

法務監査部 内部監査室
中森 啓一

先駆的なアプローチで内部監査の品質を向上

経営統治の健全性に大きく関わる内部監査は、従来、その大部分が監査人のノウハウや裁量に委ねられてきました。私たちはDX Enabler®として、こうした属人的な手法からいち早く脱却し、テクノロジーベースのアプローチで内部監査のクオリティ向上と経営上のリスクの最小化を図るべく、監査機能の変革に取り組んでいます。
転機となったのが、2018年に受検した内部監査のグローバルスタンダードであるIIA※1による外部評価でした。この中で内部監査の「リスクベース監査へのシフト」という新たな課題が浮き彫りとなり、これを機に、従来の一律的な監査項目で全組織を網羅的に実施するサイクル監査から、リスクが高いと考えられるプロセスの有効性の評価に焦点をあてたリスク分析ベースへと監査手法を抜本的に改革しました。手法の1つが、ビッグデータ・IT技術を用いて、膨大な業務データを対象に複数のデータを組み合わせて分析するCAAT※2の活用です。

社員が安心・健全に働ける職場環境の構築へ

CAAT監査による最も大きな変化は、基幹システムから抽出したビッグデータの活用により、調査数が従来の約1,000倍と飛躍的に増加したことです。それまでの限定的なサンプリング調査から全量分析にシフトすることで、未監査のリスクがなくなるとともに、公正性や透明性、客観性が担保でき、リスクコントロールの向上と業務効率化の両立を実現しました。また、BIツール※3 を用いた分析結果の見える化に伴い、経費清算や勤務管理に対する啓発・抑止効果が高まったうえ、大きな問題に発展する前に現場レベルで業務改善が図れるようになり、リスク予防にも効果をもたらしました。
データ分析によるリスクモニタリングの確立は、社員が安心・健全に働ける職場環境構築への大きな一歩となるはずです。今後もニューノーマル下でのリスク変容に対応するとともに、長期安定的な事業活動の継続を支援し、企業価値の向上に寄与していきます。

NTTコミュニケーションズが実践した監査機能の変革
NTT コミュニケーションズが実践した監査機能の変革

※1 IIA:The Institute of Internal Auditors(米国に本部を置く内部監査専門団体)
※2 CAAT:Computer Assisted Audit Techniques(ビッグデータ分析による内部監査の手法)
※3 BI ツール:Business Intelligence ツール

NTT CommunicationsのSDGsチャレンジ

NTTコミュニケーションズグループは、ICTを駆使した革新的なサービスの提供を通じてSDGsに貢献するとともに、その先を見据えたチャレンジも続けていきます。

デジタルテクノロジーの活用を通じたSDGsへの貢献

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう

    キャッシュレス決済による支払い手続きの簡略化やリモートワークの浸透が進み、適正な経費精算の確認が難しくなってきています。
    CAATを活用した経費精算データの分析は、潜在リスクの顕在化を予防し、健全な業務改革の推進をサポートします。

  • すべての人に健康と福祉を

    入退館システムを用いた入退館ログと勤務票の照合などを通した適正な勤務管理とその見える化により、過重労働リスクの発見・予防が可能です。社員の健康維持に寄与し、結果的に労働生産性の向上が見込めます。

  • 働きがいも経済成長も

    客観データを用いた手法により、内部監査における恣意性や先入観、不正の介在を防ぐことができ、公平性・透明性が保たれます。安心・安全に働ける職場環境の実現にもつながり、従業員の労働意欲の向上を促します。

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