5G NTT docomo ビジネス×ドコモ5G

1. 【目的】5Gを活用し、地域医療体制の確立をサポート

都市部から離れた地域の病院では、医師不足による医療サービス低下など地域医療の課題がクローズアップされています。
そんな中、和歌山県串本町のくしもと町立病院・産婦人科と、特定機能病院である近畿大学病院の間を5Gネットワークで繋ぐ実証実験を行いました。
その内容は、くしもと町立病院の産婦人科にて超音波画像診断装置で撮影した高精細エコー映像を、5G回線を使い近畿大学病院へリアルタイムに伝送し、遠隔医療支援を行うものでした。

撮影したエコー映像及び診断中の医師や患者の様子を約120km離れた病院へ4K映像で遅延なく伝送し、診察支援実用化に向けた検証を行いました。
リアルタイムな映像伝送により、胎児の心臓の繊細な動きや、変化などを捉えることができ、遠隔地でも5Gを利用して高度な医療の提供が可能になることを確認しました。

2. 【技術的背景】離れた病院間を5Gネットワークで繋ぐ

今回の実証では、5Gエリア化されていないくしもと町立病院に5G装置を設置し、臨時でエリア化を行いました。このように通常5Gがご利用いただけない場合においても、目的・用途に応じ一時的に5Gエリア化するサービスを提供中です。
本実証では、5G を用いることで遠隔医療支援に耐えうる高品質での映像伝送、また低遅延性の確保が確認されました。また、今回の5Gネットワークは一般的な通信網を用いて映像伝送を行ったため、院内の通信インフラ環境に負荷を与えることなく、スムーズな診察支援が可能となりました。

なお本実証は、2020年11月24日に近畿大学、日本電信電話、NTTドコモ、西日本電信電話、NTT データの 5 者で締結した、「5G の推進、スマートシティ・スマートキャンパス創造に関する包括連携協定」の取組みのひとつです。

本実証実験のイメージ

3. 【病院評価】新たな医療提供の形を実証

今回の実証実験では、医療提供体制が整った都市部の医療機関と、医療過疎地域と呼ばれる地域の医療機関をリアルタイムでつなぐことによって、遠隔地でも都市部と遜色なく高度な医療を受診できることが確認されました。
今回実証に参加された近畿大学医学部小児科学教室の医師、稲村准教授は「遠隔診断は、空間的な距離がぐっと縮まる。患者様が専門医の診察を受けるために移動する必要がなくなり、時間の壁も払しょくされた。今回の5Gによる遠隔診断は、スマートフォン2台あればできる非常に簡易なシステムであるとも言える。 5Gがどこでも使用できる環境になれば、初期費用は不要で、専門的な技術知識も不要であるため、これまでの遠隔による胎児心臓エコー診断方法を補完する有効なシステムになるのではないかと考えている。」とコメントされました。

4. 【将来展望】医療機関における5Gの日常的な活用

今回の実証実験では、高品質な5Gと先進技術を用いた医療機器を組み合わせて活用することで、場所を選ばず質の高い地域医療体制の提供が可能となることが確認されました。
昨今、医療機器は手術支援ロボット等をはじめとし、繊細な動作を行い、低遅延性が求められるものやより高精細な映像を活用したものが一般的になりつつあります。それらの医療機器に高速大容量で低遅延な5Gを組み合わせることによって、今まで実現できなかった遠隔医療の提供を実現していければと考えております。
また医療情報の伝送には高いセキュリティ性が求められます。ドコモではドコモMECをはじめとする閉域でセキュアなクラウドサービスも用意しておりますので、今後、医療分野における更なる5Gの活用が期待されます。

5. 導入ソリューション/導入検討資料ダウンロード

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