一般的にAR・VRと言えばゲームやエンタメ分野のイメージが強いかと思いますが、最近は教育や観光での利用が注目されています。
ARは目の前にあるモノや光景に解説を追加したり、現実には存在しないキャラクターを登場させるなど、現実世界を拡張することが可能です。VRは別世界に実際に自分がいるような感覚になるため、没入感のあるトレーニングやシミュレーションが可能です。
どちらも臨場感があり、教育や観光との相性が良いと言えます。
今回は5Gの超高速・大容量を活用した、360度4KVR映像VRや、低遅延を活用した遠隔講義の実証実験についてご紹介します。
三山時代の今帰仁城を再現した高精細な4KのVRコンテンツを、5G通信を用いてVRヘッドセットやタブレット端末などへ配信することで、過去の歴史上の出来事の場に居合わせているような臨場感、その場で専門家が解説しているような体験を提供する実証実験を実施しました。
これにより、今帰仁城跡(沖縄県国頭郡)の訪問者に対し、今帰仁城の成り立ちなど直感的な歴史再現を提供。沖縄を訪れる修学旅行生や観光客向けの教育・観光コンテンツとしてさらなる発展が期待できます。
また、今回の実証実験で5G通信を行った「AR未来授業」では、法政大学沖縄文化研究所国内研究員の上里隆史氏による遠隔講義をタブレット端末へ配信し、ARコンテンツを用いた史跡や出土品に関する講義を行いました。
高速かつ低遅延の5Gを活用することで、遠隔地からリアルタイムでの授業が可能に。授業を受けた学生たちは、臨場感のある講義に夢中になっていたようです。
本実験を展開した、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)、凸版印刷株式会社、株式会社NTTドコモは、本実験により、沖縄県各地の歴史再現による文化の継承と、観光資源の付加価値向上への貢献を目指し、新たな学習モデルや観光体験の創出、また古琉球・三山時代の学習促進を進めます。
また沖縄発の本モデルは全国展開できると考え、観光地の魅力再発掘と、誘客に伴う地域創生モデルにも寄与できるのではないかと考えます。
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