今注目の衛星による高精度位置情報システム。
従来のGPS単独測位では測位精度は10m程度でしたが、数センチ単位での高精度な位置情報の提供が可能なため、より精度が求められるシーンでの活用が期待できます。
また、高精度位置情報システムと5Gをかけ合わせることで、遠隔地からシームレスにモノを動かすことが可能に。
今回は、そんな5G×高精度位置情報を利用した案内ロボットの実証実験についてご紹介します。
九州大学伊都キャンパスにて、準天頂衛星システム「みちびき」と5Gを用いた案内ロボットがハウステンボス内にて来園者をガイドするという誘導実証実験を実施しました。
検証項目
- 5Gによる準天頂衛星みちびきを利用した案内ロボットの誘導実験
- 5Gによる全方位4Kカメラ映像を用いた共体験実験
- 5Gによる全周レーザーセンサーを搭載した車いすロボットの誘導実験
ハウステンボス園内を想定し、案内ロボットが誘導している様子
準天頂衛星みちびきから㎝単位で得られた位置情報を元に、ハウステンボス内で来園者との対話を通じて案内ロボットが目的地まで自動運転を行いました。
その際、自動運転に必要な情報は全て5Gを通じて管制用PCに送信。管制用PCにてロボットの正確な位置や情報をリアルタイム(低遅延)に把握することができました。
全方位4Kカメラ映像を用いた共体験実験をしている様子
案内ロボットに搭載された全方位4Kカメラ映像を、5Gを通じて伝送し、遠隔にあるVRゴーグルを通じて共体験できる実験を実施。あわせて遠隔から5Gを通じてロボット操作の実証実験を実施しました。
遠隔から低遅延で操作できるため、まるでハウステンボスの中を自由に散策しているようなVR体験ができました。
全周レーザーセンサーを搭載した車いすロボットから送られる大容量データ(全周レーザーセンサーデータ)を、5Gを通じて管制用PCに送信し、管制用PC側で高速処理させることで車いすロボットによる誘導を実施しました。
外部PCで点群データを処理して車いすロボットを目的地へ誘導。
これにより、足の不自由な方でも安全に楽しめる、ロボットによる案内が可能になりました。
本実証実験を通じて得られた結果をもとにロボットの改善を図り、今後はハウステンボスでの実証実験を開始する予定です。
本実証実験を通じてロボットの社会実装における有効性を評価するとともに、ロボットが社会貢献できる未来の実現に努めてまいります。
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