AI翻訳による中国語翻訳の精度・正確性は業務で使える水準なのか?

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中国企業との取引があり、ビジネス翻訳をコストを抑えてスピーディに行いたい企業に、おすすめなのがAI翻訳サービスです。サンプル訳文を紹介しながら、サービスの選び方や正確に翻訳するポイント、AI翻訳サービスを使うときに知っておきたい日本語と中国語の違い、上手な活用法について紹介します。

AI翻訳サービスによる中国語の翻訳精度

AI翻訳サービスで中国語の翻訳をして、その翻訳レベルに満足できなかったという経験はありませんか?AI翻訳サービスはまだ人間による翻訳のレベルには達していないものも多いですが、精度は日々向上しています。
以下は、AI翻訳サービス「COTOHA Translator」を使い、日本語から中国語、中国語から日本語への翻訳を行ったサンプルです。その正確性や自然な翻訳については、中国語を母国語とする方々からも翻訳品質の高さを評価されています。参考までにいくつか原文と訳文の例をご紹介します。

日本語⇒中国語の訳文例

■原文

社内機密文書も翻訳可能、安心安全のセキュリティ
  • 全データを暗号化管理
  • 全環境専有型、翻訳エンジン専有型も選択可能
  • VPN接続にも対応、社内ドキュメントをインターネットを介さずに翻訳可能
  • ID/PW認証+IPアドレス認証+2段階認証、IPS/IDS/ウイルスチェックシステム導入済み
  • 翻訳処理で抽出したテキストログは非保持(情報漏えい対策)
  • 翻訳結果ファイルは一定期間後に自動削除(削除忘れ対策)

■翻訳文

可翻译公司机密文件,安全可靠
  • 加密管理所有数据
  • 所有环境专用类型,也可以选择翻译引擎专用类型
  • 支持VPN连接,无需Internet即可翻译公司文档
  • ID/PW认证+IP地址认证+两步认证, IPS/IDS/病毒检查系统已安装
  • 不保留通过翻译处理提取的文本日志 (信息泄漏对策)
  • 翻译结果文件在一段时间后自动删除 (忘记删除)

中国語⇒日本語の訳文例

■原文

全公司资产的主要是现金、存款、有价证券、贷款、关联公司投资。
法定有效税率在2005年、2006年以及2007年3月期间为40.9%。
2012年3月期的服务成本比前期降低了26亿日元,为8939亿日元。
预计2011年度将进一步扩大普及,计划销售600万台智能手机。
递延税金是由于资产及负债的财务报表上的账本价值与税务上的价额的一时差异造成的。
为了提高包含多个列索引和宽列的索引的性能,添加了新型索引。
“电子结算等代理业务”相关新制度自2018年6月1日起开始实施,在日本国内办理电子结算等代理业务时,需基于银行法等进行注册。
在日本的安全保障环境时刻都在发生变化的环境下,肩负保护国民生命安全、财产及坚守领土、领海、领空等国家根本使命的防卫省的责任、职责将愈发重要。
因此,我们在制定具体对策过程中,积极致力于利用太阳光、风力等可再生能源的发电及蓄电相关事业、EV及LNG事业等的发展。

■翻訳文

全社資産の主なものは、現金、預金、有価証券、貸付、関連会社の投資です。
法定実効税率は2005年、2006年、および2007年3月で40.9%だった。
2012年3月期のサービス費用は、前期比26億円減の8939億円となりました。
2011年度はさらに普及拡大が見込まれ、スマートフォン600万台の販売を目指す。
繰延税金は、資産および負債の財務諸表上の帳簿価額と税務上の価額の一時の差異によって発生します。
複数のカラム・インデックスとワイド・カラムを含むインデックスのパフォーマンスを向上させるために、新しいインデックスが追加されました。
「電子決済などの代行業務」に関する新制度は2018年6月1日から施行され、国内で電子決済などの代理業務を行う場合は、銀行法などにもとづいた登録が必要。
日本の安全保障環境が刻々と変化する中で、国民の生命・財産を守り、領土・領海・領空を守るという国家の基本的使命を担う防衛省の責任・責務はますます重要になっています。
このため、私たちは具体的な対策づくりの中で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用した発電・蓄電関連事業、EVやLNG事業などの発展に積極的に取り組んでいます。

中国語AI翻訳サービスの選び方

中国語翻訳におけるAI翻訳サービス選びでは、以下の4つのポイントをおさえておく必要があります。

翻訳精度

一般的なAI翻訳サービスを選ぶ際に大切なポイントとして共通するのは翻訳精度です。AI翻訳サービスには無料の翻訳サイトやアプリ、法人向けの有料サービスなどがあります。それぞれのツールで翻訳が正確で文章が自然かを確認してみるのが良いでしょう。法人向けのAI翻訳サービスにはビジネス固有の用語を登録する辞書機能を備えたものや、業界用語、特有の表現などを学習させたサービスもあります。

翻訳の精度は実際にトライアルなどで試してみて確認するのがおすすめです。一般的に翻訳精度が高いと評価されるサービスでも、その精度が自社の実際の翻訳業務に対して十分なのか、さらに精度の高いものが必要なのかは企業によって異なるからです。まずは実際に試してみて、自社に適した精度を持ち合わせたサービスを選定するのがよいでしょう。

対応文字

中国語の文字には簡体字と繁体字の2種類があります。簡体字は1950年代に制定されました。それまで一般的に使われていた繁体字の画数を省略し、表記を簡単にしたものが簡体字で、現在、主に中国国内で使用されています。繁体字は古くから使われている中国伝統の文字で画数が多く、台湾や香港、マカオで使用されています。

中国語翻訳におけるAI翻訳サービス選びでは、簡体字と繁体字の両方に対応しているかをチェックする必要があります。

なお、中国語は文字の違いだけでなく、日本語の方言と同じように広東語など地方によって話す方言に違いがあります。通常、多くのAI翻訳サービスは標準語での対応となる点に注意してください。

英語⇔中国語に対応していること、かつ精度が高いこと

日本語から中国語、中国語から日本語への翻訳だけではなく、英語から中国語、中国語から英語への翻訳も高い精度で翻訳できるかもAI翻訳サービス選びのポイントとなります。
中国でのビジネスでは英語のみ理解可能な取引先も多く、日本語⇔中国語以外に英語⇔中国語の翻訳を使うことがよくあるためです。AI翻訳サービスで日本語、中国語、英語の3言語を相互に翻訳できれば、英語しか使えない取引先とのやり取りが発生したときでも安心です。

料金

AI翻訳サービスの料金は月額定額制と、翻訳文字数に応じた従量課金制に分けられます。月額定額制は翻訳する文字量が多いほど1文字あたりのコストが安くなります。毎月一定の翻訳作業がある場合は、定額制がおすすめです。
毎月の翻訳作業が少ない場合は従量課金制のほうがコストを安く抑えることができることがあります。

AI翻訳サービスで中国語へ正確に翻訳するポイント

AI翻訳サービスでより正確な中国語に翻訳をするために意識しておきたいポイントがあります。中国語AI翻訳サービスのメリットを最大限に活かすため、以下の点を心がけましょう。

日本語を短く区切ってわかりやすくする

日本語で伝える情報は正確かつ明確に分かりやすく伝えることを心がけます。そのためには日本語の原文は一文をなるべく短く簡単にします。長いセンテンスは句読点を活用し、短く区切ることが必要です。日本語特有の言い回しや表現方法を用いると、中国語に適切に翻訳できない場合があります。以下は、日本語を中国語に翻訳した例です。このように日本語の原文を端的にしてからAI翻訳サービスを利用することをおすすめします。

◎翻訳例

日本語:基本メニューの最低利用期間は1年間、多言語/法務・財務モデルオプションの最低利用期間は1カ月です。
中国語:基本菜单的最短使用期限为一年,多语言/法律/财务模型选项的最短使用期限为一个月。

主語を省略しない

日本語では文章の主体や主語がよく省略されることがあり、それでも意味が通じる場合がありますが、中国語では主体や主語が省略されると文章上の誤りであると認識されることがあります。さらに文章の主体や主語が省略されると、中国語への翻訳自体が困難になってしまいます。これ、あれなどの指示代名詞もなるべく使用せず、明確に記載するようにしましょう。
特に話し言葉は主語と述語の関係や意味が不明瞭になるため、あらかじめ明確な文章に変換することが大切です。

中国語で意味が異なる単語や慣用句を使わない

日本語が中国語に翻訳しづらい文章は、
・同じ単語でも複数の意味がある多義語
・日本独特の単語や慣用句で中国語にない
・中国では意味が異なる単語である
というケースです。
例えば「ダッシュボード」は、IT通信分野では主要な指標をグラフなどでわかりやすく取りまとめた管理画面のことを指しますが、自動車分野では車内とエンジンルームを隔てる板状部材の意味です。翻訳すると、それぞれの意味に対し最適な中国語は異なります。

日本語独特の擬音語や擬声語(オノマトペ)や慣用句、くだけた口語表現などもできる限り記載しないようにしましょう。ややこしいのは中国で意味が異なるケースです。例えば日本語の「手紙」は、中国語では日本語の意味とは異なり「トイレットペーパー」という意味になるので、注意しましょう。

AI翻訳を使うときに知っておきたい日本語と中国語の違い

中国語翻訳でAI翻訳サービスを利用する際は、日本語と中国語の違いをおさえておくことが大切です。

中国語のほうが敬語が少ない

中国語は2人称のあなたに対し、尊敬を表す「您」という言葉がありますが、日本語のように丁寧語や謙譲語、尊敬語を文法的に使用する例は基本的にありません。例えば日本語では語尾を「です、ます」調にすれば丁寧語、動詞の頭に「お」、最後に「~になる」を付けると尊敬語になります。一方、中国語の敬語表現は文法的な決まりではなく、尊称で敬意を表すことが多いです。

例を挙げると、面識のない大人の男性や外国人男性に「先生」、面識のない大人の女性には「女士」、技能を持つ大人の男性には「师傅」という尊称があります。また、親族関係の上下意識が強く、年長者を敬う精神は日本よりも徹底しています。話し手と聞き手で世代を間違えた呼称を使ってしまうと、中国では大変失礼になるのです。両親と同じ世代で両親より年下の男性は「大叔(おじさん)」ですが、誤って話し手と同世代の年上の男性に対する呼称、「大哥(おにいさん)」と呼ぶと相手は侮辱されたことになります。

簡体字・繁体字 対象の地域によって異なる文字

中国語には簡体字と繁体字の2種類があり、中国人でも普段使用していない漢字は読めないことが少なくありません。中国語翻訳では主に大陸やシンガポール、マレーシアで使われる簡体字と、台湾や香港、マカオで使われる繁体字のどちらに対応すべきかを都度選択する必要があります。

また、中国語は代表的な方言だけで7つあります。中国の方言は日本とは異なり、方言によって言語としてかなり大きな違いが出てきます。標準語に使われる北京語を含む北方語は約9億人ともっとも使用人口が多くなっています。四川省などで使用される湘語は使用人口約9千万人で、人口は第2位です。呉語は上海語を含み、中国ビジネスの拠点で使用されています。福建省などで使用される閩語(びんご)、広東語に当たる粤語(えつご)、漢民族の客家人が使用する客家語(はっかご)、それに近い贛語(かんご)があります。

句読点の使い方が日本と異なるので注意

中国語は句読点の打ち方一つで意味が大きく変わってしまいます。文章の終わりを示す「。」は「句号」で、日本語と用法は同じです。日本語の論文などで使用される「,」は、中国語では「逗号」で一旦句を切ります。日本語でよく使用する「、」は、中国語では「顿号」で、日本語とは異なり、並列を表します。日本語訳に変換する際に難しいのは、どの部分が並列されているかを判断することです。名詞の並列は分かりやすいですが、文章によっては何と何が並列関係なのか判断が難しいケースがあります。

そのほかに「;」は「分号」で全体の流れを切らずに、文章自体を切ってしまうときに使用します。「:」は「冒号」で例文を示したり、総括したり、詳細を説明する際に使用する記号です。また、「?」は日本語だと会話文以外であまり使用しませんが、中国語の疑問文で必ず使用します。この点は英語に共通する特徴です。

時制がない

中国語には現在形や過去形、未来形という時制がありません。英語の場合は動詞の形が時制を表しますが、中国語では動作の状況や会話の背景などで時間を表現します。例を挙げると「行く」という動詞は「去」で、過去形は「昨日」を表す「昨天」、未来形は「明日」を表す「明天」などの単語を付けることで文章中の時を表すことができます。

ちなみに中国語の文末で動詞の後に「了」が入っていても、過去形とは限りません。動詞の後に「了」が入ると、動作や行為の段階や状態を表します。例を挙げると「春天来了」は「春が来た」になります。これに「快要(もうすぐ)」が加わり、「春天快要来了」になると「もうすぐ春が来る」という未来形になります。動詞の後に「了」が入るパターンは、文章によって過去完了、現在完了、未来完了それぞれのパターンがあります。

上手にAI翻訳サービスを活用する方法

中国語と日本語の違いを踏まえつつ、AI翻訳サービスを上手に利用しましょう。

訳文をよりよいものに修正する

AI翻訳サービスだけでは十分な精度の翻訳結果を得ることができない場合もあります。その際に活用したいのが、AI翻訳サービスの結果を人がチェックし、間違いを修正するポストエディット(PE)と呼ばれる方法です。ポストエディットは翻訳の品質により、人による翻訳とほぼ変わらないフルPE、あまり品質が求められないライトPEの2種類があります。ポストエディットは、翻訳にかかる労力をAI翻訳サービスに一部担わせるため、時間短縮や稼働削減が可能です。人による翻訳は負担も多く、翻訳者によってその精度にばらつきが出てしまう場合もあります。AI翻訳サービスを使い、一定の翻訳精度の翻訳を行った後、さらに人のチェックを行えば、訳文をよりよいものにすることができます。

訳文のデータベースを作る

AI翻訳サービスにはよく使用する固有名詞や専門用語、文章を登録し、カスタマイズできる辞書登録機能があります。製品名や特殊な社内用語の名詞、メール定型文、マニュアル文書などをメモリー登録することも可能です。
辞書登録などにより翻訳情報を蓄積することで、AI翻訳サービスの精度をさらに向上させることができます。積極的に活用し、AI翻訳サービスの利便性を上げていきましょう。

法人向け中国語翻訳のニーズが高い中、AI翻訳サービスは時間やコストの削減などに大いに役立ちます。中国語の特徴を理解し、ポストエディットや辞書登録機能などを活用すれば、高い翻訳精度を保ったまま、翻訳にかかる負担を減らすことができます。ぜひAI翻訳サービスを上手に活用してください。

高精度な中国語翻訳ならCOTOHA Translator

NTTコミュニケーションズが提供しているAI翻訳サービス「COTOHA Translator」は日本語、中国語、英語の3言語の相互翻訳が可能です(その他の言語もオプションにて対応)。中国語は簡体字、繁体字の両方に対応しています。

ニューラル機械翻訳技術による翻訳精度は、日本語能力試験1級の中国人ビジネスパーソンに匹敵します。英語翻訳で用いている最新の技術を中国語翻訳にも適用することで、これまでにない優れた翻訳精度を実現しました。単位・年号・人名・日本人独特の表現も、正確かつ自然な文章に翻訳します。

ファイルをそのまま翻訳することが可能なので、無料のAI翻訳サービス利用時にありがちなコピー&ペーストの繰り返しやレイアウト調整の作業は不要になります。また、辞書登録機能を標準で搭載しているため、社内用語や専門用語の登録により、精度向上が可能です。汎用的な翻訳エンジンでは正確な翻訳が困難な文章でも対応できるようになります。さらに、ビジネス向けのAI翻訳サービスで重要となるセキュリティについても、翻訳結果ファイルや辞書登録内容をすべて暗号化するなど、安心してご利用いただけるサービスです。

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