業務用アルコール検知器の選び方アルコールチェック
2022年4月より改正道路交通法が施行され、白ナンバーの社用車を使用する事業者に目視でのアルコールチェックが義務化されました。さらに今後は、アルコール検知器を用いたアルコールチェックが義務化される予定です(※)。
アルコール検知器の性能については、国家公安委員会が定めるアルコール検知器であれば特別な要件は定められていませんが、業務で使用するのに適した検知器を選ぶべきだといえるでしょう。
本コラムでは、アルコール検知器の種類と特徴・選び方について解説します。
2023.06.09追記:※アルコール検知器使用義務化の施行(2023年12月1日開始予定)に向けたパブリックコメントの意見募集が開始されました。(2023年6月9日警察庁の発表より)
2022.09.29追記:※2022年10月開始を予定していた白ナンバー社用車のアルコールチェック義務化が当分の間、適用されないことが正式に決定されました。(2022年9月14日警察庁の発表より)
道路交通法改正のポイントと義務化延期の背景やアルコールチェックに関するQ&Aは、以下の記事をご覧ください。
「【2024年1月現在】12月1日よりアルコールチェック義務化開始へ!~罰則は?道路交通法改正の最新情報~」
1. 検知器の種類とアルコール特徴
(1) 目的別
アルコール検知器には、モバイル型と据置型の2種類があります。
メリット | 使用形態 | |
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モバイル型 |
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据置型 |
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(2) 検知方式
アルコール検知器には、呼気中のアルコール濃度を判別するセンサーが内蔵されています。センサーの検知方式として代表的なものは以下の2種類です。
検知方式 | 説明 | メリット | デメリット |
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半導体式ガス センサー |
センサー表面に付着する酸素量を検知し、酸素量が少ないほど呼気中のアルコール濃度が高いと判定 |
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電気化学式 (燃料電池式) センサー |
呼気中に含まれるアルコールガスを燃料として電気を発生させ、呼気中のアルコール濃度を測定 |
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(3) 検知結果の記録方式
アルコール検知器で測定した結果の記録には、以下の方法があります。
記録方式 | 記録媒体 | 入力方法 | メリット・デメリット |
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アナログ管理 |
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専用ソフト |
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クラウド連携 |
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2. アルコール検知器を選ぶ際のポイント
(1) 精度の高いアルコール検知器を選定する
国家公安委員会の定めるアルコール検知器は、呼気中のアルコールを検知し、その有無または濃度を警告音、警告灯、数値等により示すことができる製品を指し、特段の性能上の要件は問わないとされています。しかし、安価なアルコール検知器では、製品によって「誤検知が多い」、「正確に測定できない」などのトラブルが報告されているものもあります。
(※出典:国民生活センター 過信は禁物!息を吹きかけて呼気中のアルコール濃度を調べる測定器)
安価な半導体式検知器の中には、センサー製造後、品質検査や個体の選定をせずに販売しているものもありますが、例えば、弊社が採用しているアルコール検知器は、時間とコストをかけて精度の安定化に向けた品質管理を徹底しております。
万が一にでも飲酒運転が発生すれば会社の信用に関わるため、見落としのないアルコールチェックは非常に重要です。業務で使用するアルコール検知器は、精度の高い機器を選ぶことをおすすめします。
(2) アルコール検知器協議会が認定した機器を選定する
アルコール検知器協議会(J-BAC)は、アルコール検知器の技術や品質の向上、普及啓発に取り組んでいる組織で、「アルコール検知器機器認定制度」を設けています。認定を受けるには外部認定審査機関の基準を満たす必要があります。
2022年11月J-BACより、アルコール検知器協議会加盟企業及び認定製品を騙る製品の販売について、下記注意喚起が出ています。
(※出典:アルコール検知器協議会 【ご注意!】当協議会加盟及び認定製品を騙るネット販売の表記についてより)
ご検討の際は、J-BAC公式HPの会員団体一覧及び認定機器一覧より認定機器番号をご確認いただくことをおすすめします。
・会員団体一覧
・認定機器一覧
3. アルコールチェックを効率化・一元管理するなら「クラウド連携」タイプ
毎日の運転前後に実施するアルコールチェックは、安全運転管理者にとって大きな業務負担となりかねません。効率化を考慮するなら、「クラウド連携」タイプのアルコール検知器が便利です。
測定結果はクラウドへ自動送信するため、記入漏れや記入間違いを防止し、記録する手間を削減することができます。在宅勤務や直行直帰など遠隔で点呼を行う場合も、安全運転管理者がドライバーの状態をリアルタイムに一元管理できるため、業務負担を抑えて実施することが可能です。また、サービスによっては、測定結果に加えドライバーの顔写真をクラウド連携できるものもあるため、なりすましの防止につながる上に、より詳細にドライバーの状態を把握できます。
4. まとめ
モバイル型/据置型、検知方式や記録方式などさまざまな機種がありますが、業務内容や運用方法に合ったアルコール検知器を選ぶことが重要です。業務で使用するアルコール検知器は、品質管理が徹底されていて、検知精度が高く、誤検知の少ないセンサーを備えたものが適しています。信頼性の高い製品を選ぶには、「J-BAC認定」が一つの目安になります。
さらにアルコールチェックを効率化したいなら、測定結果をクラウドに連携できる機種を検討してはいかがでしょうか。
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