クラウド防犯カメラとは？
クラウド録画サービスの導入メリットや選定のポイント

クラウド防犯カメラとは

「クラウド防犯カメラ」とは、インターネットなどのネットワークと接続して撮影した映像をクラウド上に保存するカメラのことです。そして、カメラの映像をクラウド上に記録・保存する際に用いられる録画方式を「クラウド録画」といいます。ネットワークカメラで撮影した映像を、インターネットを介してクラウドに保存する方法で、記録された映像データはスマホやPC、タブレットからいつでもリアルタイムで確認することができます。

通常の防犯カメラや監視カメラとの大きな違いとしては、周辺機器の有無です。防犯カメラは、HDD（ハードディスク）などといった撮影した映像を保存する機器とカメラをセットで設置しなければなりません。
一方でクラウドカメラは映像をクラウド上に保存する仕組みのため、HDDなどの機器は不要です。これにより機器のメンテナンスなどの手間がなくなるほか、機器の設置場所を確保する必要もなくなります。

クラウド防犯カメラの利用用途

主な利用用途としては、店舗やオフィスの防犯対策として設置されているケースが多いです。出入り口付近や人の目が届きにくい場所にクラウド防犯カメラを設置することで、侵入やいたずらを抑止する効果があります。

クラウド防犯カメラのそのほかの利用用途には、以下のようなものがあります。

• オフィス管理、遠隔監視
• 倉庫・工場の遠隔監視
• 従業員指導、改善
• 顧客マーケティング

大規模なオフィスや倉庫、工場など、広い範囲の遠隔監視も可能です。防犯対策だけでなく、工場内で作業している従業員の安全を管理する面においても役立つことでしょう。
また、飲食店や小売店では店舗改善に向けた従業員の指導・教育や顧客マーケティングなど幅広い目的で活用できるため、クラウド防犯カメラのニーズは非常に高まっています。

クラウド防犯カメラの導入メリット

ここからは、クラウド防犯カメラを導入するとどのようなメリットがあるのかをご紹介します。

カメラの設置が防犯対策となる

防犯カメラを導入することで、不審者の侵入や犯罪を未然に防止する効果が得られます。また、万が一トラブルが発生したときにカメラの映像は有用な証拠に用いることができるため、カメラの設置は防犯対策の1つになります。

レコーダーやモニターなどの周辺機器が不要

アナログカメラはレコーダーやモニターなどの周辺機器と、カメラを設置するための設計が必須となります。しかし、クラウドカメラはネットワークに接続さえできれば周辺機器は不要、どこでも利用可能のため、カメラの設置・増設が簡単にできます。

データをクラウド上に保存できるため安全で利便性が高い

クラウド防犯カメラでは、撮影した映像データをクラウド上に記録・保管するため、窃盗や故障・破損によってデータが消えてしまう心配はありません。録画容量の制限もアナログカメラと比較すると緩く、ディスク交換の手間もないので管理も簡単です。

スマホやタブレットで状況確認できる

クラウド防犯カメラで撮影された映像は、インターネットに接続したスマホやタブレットで見ることができるので、リアルタイムで現場の様子を確認することができます。常にモニターの前にいなくてもスマホ1つでリアルタイムの映像を共有して確認できるため、監視業務の効率化を図れます。

コスト削減

周辺機器が不要なため、周辺機器のメンテナンスなどの管理コストや人件費が抑制できます。

クラウド防犯カメラを導入する際の注意点

クラウド防犯カメラを導入する際は、トラブルにならないよう注意点をしっかりと把握しておきましょう。

従業員理解

工場や倉庫、オフィス、店舗などに防犯カメラを導入するときは、従業員に対して事前に説明を行うことをおすすめします。職場にカメラが設置されていることで、従業員が「自分の行動を監視されている」と不快に感じることもあるでしょう。防犯カメラの導入目的を明確にして、防犯に対する従業員理解を得る必要があります。
また、最初は従業員の理解が十分に得られず、自分たちのことを監視されていると感じて抵抗感を持っていた場合でも、録画した映像が業務の効率化や自分たちの安全性に役立つことを次第に理解して、増設などの導入が進むケースもあります。導入前だけではなく、導入後も継続的に防犯カメラ設置への理解を得るための働きかけを行うことで、さらなる活用へつながることでしょう。

ランニングコスト

クラウド防犯カメラは導入における初期費用を安く抑えられますが、継続的にクラウド利用料がかかるということを覚えておきましょう。そのほか、常に安定して使用するためのネットワーク費用などのランニングコストもかかります。

プライバシーへの配慮

周囲の建物や家が映り込まないよう、カメラの向きや設置する位置や撮影範囲に配慮が必要です。入り口付近にカメラを設置する場合は、通行人が映ってしまい、クレームやトラブルに発展する可能性があります。もし、通路やほかの敷地が映るようであれば、防犯カメラの設置を明示しておくと良いでしょう。

セキュリティ対策の強化

クラウド防犯カメラを導入する際はセキュリティ対策の注視も必要です。企業情報や従業員のプライバシーを守るためにも、映像が外部に流出しないよう適切にデータを管理しなければなりません。特にネットワークを介して撮影するクラウドカメラの場合は、不正アクセスなどに注意が必要です。

クラウド防犯カメラの選定ポイント

では、実際に防犯カメラを導入する際にはどのような点に注意して選べば良いのでしょうか。クラウド防犯カメラを比較検討するときの重視すべきポイントをご紹介します。

設置・導入の手軽さ

初めて防犯カメラを導入する場合は、手軽に設置できる種類のカメラを選びましょう。複雑な工事や設定が不要なものがおすすめです。

カメラの性能（画質・画角・夜間撮影対応など）

撮影した映像データを確認・分析する際にはカメラの性能によって、確認・分析の精度が変わってきます。「画質が悪くて重要な部分がよく分からない」「画角が狭く、見たい部分が撮影できていない」となるとカメラを設置した意味がありません。
具体的には、防犯カメラの選定においては画質（画像の鮮明さ）や画角（カメラで撮影できる範囲）、夜間撮影・暗所撮影が可能かどうかといった点が重要です。画質が良いものほど価格も上がるため、実際に映像を見て比較検討し、目的や用途に適した種類を選びましょう。

セキュリティ管理

カメラに記録された映像は、重要な社内情報や従業員を特定できる個人情報ともなり得るデータです。録画データの暗号化など、万全なセキュリティ対策がされているかをしっかりと確認しておきましょう。

映像の保存期間

録画した映像を保存できる期間は、カメラの性能やサービスによって異なります。「映像が残っていなくて確認できない」ということもあるため、導入する前に長期保存できるものかを必ず確認しておきましょう。

映像入手に掛かる時間・費用

防犯・監視目的で録画データを活用する場合、万が一事件が発生した際にカメラの映像をすぐに入手できるかどうかも重要です。映像を入手するにあたって、ご自身で映像を自由にダウンロードできるサービスもあれば、追加料金を支払ってデータ請求する必要があるサービスもあるため注意しましょう。

データ活用

録画データは防犯・監視目的として見るだけでなく、あらゆる用途で活用できるとビジネスの幅が広がります。サービスによって搭載されている機能は異なるため、導入目的によって役立つ機能を検討し比較しましょう。

クラウド録画カメラサービス「coomonita (コーモニタ）」

クラウド防犯カメラは、店舗やオフィスの防犯だけでなくさまざまなシーンで活用でき、業務効率化やコスト削減など多くのメリットがあります。そこでご紹介したいのがクラウド録画カメラサービス「coomonita (コーモニタ)」です。

クラウド録画カメラサービス「coomonita (コーモニタ)」とは、撮影した映像をクラウド上で管理し、スマホやPCからいつでも・どこでも映像を確認できるサービスです。
遠隔地からのモニタリングや映像分析に最適な機能が搭載されており、企業の業務効率化を図れます。コーモニタは撮影映像を、AIを活用した画像解析機能や、そのほかアプリケーションと連携することで映像の分析・課題発見などに役立ちます。それだけでなく、マーケティング戦略や業務のデジタル化、現場管理の効率化など映像データを活用したDX（デジタルトランスフォーメーション）を実現できます。
また、コーモニタはハードウェアを最小限に抑えるためコストを削減でき、手軽に導入可能です。使いやすいだけでなく高いセキュリティレベルで映像を守り、安全・安心な運用をご提供します。

おわりに

クラウド防犯カメラは防犯だけでなくさまざまなシーンで活用でき、業務効率化やコスト削減など企業にとって多くのメリットがあります。店舗やオフィスのセキュリティ効果を最大限発揮させるためには、クラウドカメラの機能や注意点をしっかりと理解して適切な方法で設置することが大切です。
クラウド防犯カメラの導入を考えている場合は、NTTコミュニケーションズまでお気軽にご相談ください。