オンラインストレージの選び方はデータ容量と料金がポイント
2021年3月18日公開 (最終更新日:2021年3月18日)
オンラインストレージの導入を検討するうえで、重要な判断材料となるのは利用料金でしょう。数あるオンラインストレージ製品の中で、それぞれの料金表のどのプランを選択すれば良いのかお悩みの方に向けて、主な料金体系についてご紹介します。
目次
1. オンラインストレージの料金体系
オンラインストレージを検討するうえで大きなポイントとなる料金は、主に「契約ID数による課金」と「契約ディスク容量による課金」の2パターンに分かれます。まずは料金体系について紹介し、初期費用など導入と運用時に必要となる費用についても解説していきます。
契約ID数による課金
契約ID数による課金とは、使用するディスク容量に関わらず、1つのIDを契約するごとに料金が発生します。1ID当たりのディスク容量は1TBや無制限など、大容量を設定していることが多いのが特徴です。ID単位による課金型は、ID数が少なければ月額費用を抑えることができ、気軽に導入しやすいと感じるかもしれませんが、ID数が多くなればなるほど高額になってしまうため、使用容量やユーザー数の見込みを誤ると、結果として想定以上のコスト負担となる場合があるので注意が必要です。自社の状況とよく照らし合わせて検討することをおすすめします。
契約ディスク容量による課金
契約ディスク容量による課金とは、毎月の契約ディスク容量に対して課金されるシステムです。1GB/100GB/1TBなどのディスク容量のプランで料金が決まります。そのため、ID数が増えても費用は変わりません。プランによっては1ファイル単位の上限容量が決められていたり、接続方式が選択できたりするものがあります。ID数は、最大で1万IDまで利用できるなど、かなり余裕を持たせているプランが多く見受けられます。しかし、ディスク容量は共有なので、導入前や運用後は常に全体に必要なディスク容量を予測していかなければなりません。総ディスク容量を増やしたい時は、オプション機能でディスク容量を増やしたり、アーカイブ機能などを付け加えたりすることができます。ただし、その場合は月額費用に上乗せした料金がかかるので、あらかじめ自社のニーズをしっかり把握しておき、細かくカスタマイズできるサービスを検討する必要があるでしょう。
初期費用が必要なサービスもある
オンラインストレージの導入には初期費用がかかる場合があります。おおよそ10,000円~50,000円程度が一般的です。
初期費用については、キャンペーンやWeb申し込みによる割引でお得になる場合もあるので、導入する際にはWebサイトや問い合わせなどで最新情報を確認しておくとよいでしょう。
代表的なオプション機能
前述のように、オンラインストレージにはファイルの情報共有のほかに、さまざまなオプションを付けて機能を拡充することができます。サービスによってオプション機能のラインナップは異なりますが、利用を開始してから次々とオプション機能を追加してしまうと毎月のコストがかさんでしまう可能性があります。自社にとって必要なオプション機能は何か、また毎月の利用コストの予算を超過しないかなど申し込み前によくチェックしておく必要があります。
ここでは、代表的なオプション機能の一部を、料金とともに紹介します。自社ニーズを明確化するために、これらを参考にしてみるのも手段の1つです。
【ディザスタリカバリー機能】
災害対策・遠隔地へのバックアップをすることで、耐災害性が高まり、安心してサービス利用ができるしくみです。
【ログイン制限機能】
多要素認証、シングルサインオン、IPアドレス制限などのログイン認証を強固にする機能です。
シングルサインオンサービスへ別途契約が必要になる場合もあります。IPアドレス制限は選択するプランによって、機能の有無が異なるケースもあります。
【アーカイブ機能】
共有したファイルの原本をアーカイブとして保管することができる機能です。
2. オンラインストレージの容量の選び方
オンラインストレージの製品を決めるうえで、料金とともに重要なのが容量です。ここでは容量を検討するために必要なポイントについて解説します。
よく利用するデータの種類から考える
まず、自社が日ごろどれくらいの容量のデータをやり取りするのかを把握することによって必要な容量が見えてきます。WordやExcelのようなデータをやり取りする場合はそれほどディスク容量を圧迫することはありませんが、たとえば建築・建設会社やデザイン・動画の制作会社は、取り扱うデータの1つ1つが大きくなりがちです。
およその目安として、動画は1分間に128MB消費するといわれています。これが8分になると1GBを超過し、1時間だと約8GBほどになります。ユーザー数を5人とし、全員が1時間、8GBの動画ファイルを1つずつ保存すると仮定すると、最低限必要な容量は40GBです。1人あたり3つのファイルを取り扱うとなると120GB必要です。導入を検討する際には、自社でどのような種類のデータをよく使うのか把握しておく必要があります。
利用するユーザー数から考える
オンラインストレージサービスは、さまざまな契約形態があります。大きく分けると、ユーザーごとに容量を割り当てるタイプと、1つのストレージを全員で共有するものがあります。当然ですが、ユーザー数が多いほど利用するデータ容量は増えます。またそれが動画などになるとデータ容量は相当なものになります。いずれにしても、1人当たりどの程度の容量を使用するのかを事前に確認しておく必要があります。また、企業によっては将来的な事業拡大、従業員の増員を考えている場合もあるかもしれません。現状に照らし合わせるだけでなく、そのような将来的な拡張も視野に入れて容量を決定するのがおすすめです。
シミュレーションの重要さ
たとえば、1人当たり1,000円の差額でも、100人だと10万円の違いが出てきます。それが年間だと120万円の差となってしまい、運用コストに大きく影響します。オンラインストレージは一旦導入して運用を始めてしまうと、他サービスへの乗り換えは難しい場合もあります。そのため導入前に導入・運用コストなどをシミュレーションし、全体像を把握しておくことが重要です。
3. Bizストレージ ファイルシェアの場合
ここでは、NTTコミュニケーションズが提供するBizストレージ
ファイルシェアを例に、写真や動画などの大容量ファイルを送受信するケースと、機密情報のみをやり取りするケースでシミュレーションしていきます。
1人当たりに換算した月額金額や保存可能なファイル数の目安も記載していますので、参考にしてください。
まず、Bizストレージ
ファイルシェアの基本料金は、以下のように、契約ディスク容量ごとの料金です。
ディスク容量 | 登録可能ユーザー数 | 月額基本料金 |
---|---|---|
1GB | 最大 1,000人 | 15,000円(税込16,500円) |
2GB | 最大 2,000人 | 26,000円(税込28,600円) |
10GB | 最大10,000人 | 65,000円(税込71,500円) |
100GB | 最大10,000人 | 95,000円(税込104,500円) |
500GB | 最大10,000人 | 150,000円(税込165,000円) |
1TB | 最大10,000人 | 200,000円(税込220,000円) |
写真や動画などの大容量ファイルを送受信したい
前述のように動画や音声など大容量ファイルをやり取りする機会が多い場合は、ファイル送受信時に大容量のディスク容量が必要になります。自社の取り扱う最小限のデータ容量で検討を進めてしまうと、あっという間に容量の上限を満たしてしまう可能性があるため、余裕のあるディスク容量を選びましょう。
たとえば、100人のユーザー数で、1人当たり最大5GBまで使用できる1か月500GBのディスク容量を契約すると仮定します。
月額費用は150,000円(税込165,000円)ですが、実質1IDあたり月額1,500円(税込1,650円)で使用できます。これは、1枚15MBの高画質画像であれば約33,000枚、1時間8GBの動画であれば約63時間分の動画をアップできる計算です。
機密情報のやり取りのみで利用したい
大容量ファイルはあまり取り扱わず、契約書や受発注などの機密情報をやり取りする場合は、ディスク容量は大きくなくても問題はありません。利用するユーザー数にもとづいてプランを選択しましょう。
たとえば、100人のユーザー数で、WordやExcelなど容量が少ないデータのみを扱うとして1GBのプランを選択すると月額費用は15,000円(税込16,500円)です。実質1IDあたりわずか150円(税込165円)です。仮に容量がA4サイズ1枚のWordに写真を1枚貼付した約2.5MBのファイルを作成した場合、400枚ほどアップできる計算です。
オンラインストレージサービスを検討する際は、初期費用や料金体系を確認しましょう。また、自社に必要な容量やオプション機能を明確にし、予算と照らし合わせながら選択することをおすすめします。
Bizストレージ ファイルシェアは、Webブラウザーのみで2GB程度の大容量ファイルがやり取りでき、最大1万人のユーザーが設定できるオンラインストレージサービスです。また安全性の高いシステムでセキュリティ対策もしっかりと構築されており、企業規模に合わせてさまざまなプランを選択できます。無料トライアルや資料請求については以下のリンクよりお問い合わせください。
・Bizストレージ ファイルシェアについての資料ダウンロードはこちら「資料ダウンロード」にアクセスください。
・無料トライアルをご希望の方はこちら「無料トライアル申し込みページ」からお申し込みください。