グローバルヘルプデスクの一元体制でガバナンス強化

スーパーヘルプデスクは、システム管理者のみならず、エンドユーザーからICTに関するお問い合わせへの一元対応窓口を提供するアウトソーシングソリューションです。お客さまIT部門などになりかわり、スーパーヘルプデスクのオペレーターが、お客さまの従業員などエンドユーザーからのICTに関するお問い合わせに一元対応することで、グローバルでのICT内部統制の強化と、IT部門のコア業務への集中を実現します。
今回はスーパーヘルプデスクを活用した、国内外統一の多言語による高品質なグローバルヘルプデスクの提供事例をご紹介します!

国内外ネットワークの一元管理と各拠点の運用情報の可視化により、全拠点統一で24時間365日体制の運用体制を実現。さらに不正アクセス検知や防御の自動化によりセキュリティ対策を拡充することで、新規プロダクト開発などのビジネス展開を加速させました。 グローバルヘルプデスク

適用業界・分野

  • 製造業

導入用途

  • グローバルシームレスに従業員のICTサポート品質を統一
  • 各リージョンで異なるシステム利用による非効率な運用状況を見直し、整備
  • 各リージョンの自営ヘルプデスク運用にかかる稼働をアウトソーシングにより軽減

効果/目的

  • グローバルで統一された高品質な従業員サポートによる従業員満足度(ES/EX)の向上
  • 各リージョンの運用状況を把握、課題を分析し改善することよるサービス品質の向上
  • 既存システム基盤からのマイグレーション、新規立ち上げ事業の円滑化

従来の課題

海外ビジネスの拡大に向けてICT環境整備を行い、日本ー海外間の連携強化を検討していました。特に海外拠点においてはリージョンごとにバラバラのICT運用を行っており、日本側で従業員のICTサポートが十分にできない状況でした。また、お問い合わせ対応においても、リージョンごとに行っていることから、非効率な運用となっており、対応工数増加による稼働ひっ迫、対応遅延がもとでの品質低下やクレーム対応など、ビジネス効率の低下が課題となっていました。

解決手段/導入効果

お客さまはグローバルガバナンス強化に向け、NTT Comが提供する国内外統一の多言語によるグローバルヘルプデスクを導入。日本側で国内外全体の指揮をとり、全従業員を対象としたリモートPCサポート、インシデント管理、資産運用管理といったICTに関する一元管理体制を確立しました。これにより、リージョンごとの運用のばらつきがなくなったことで、運用品質を維持することが可能になりました。

さらに、サービスマネージャーを中心とした運用改善をお客さまと連携し実施。非効率となっていた業務の原因究明や、対応遅延が発生していた業務の効率化を実現することで、日々のICT運用を最適化しています。

グローバルヘルプデスクの一元窓口を設置

ソリューション提案後の概要図

NTT Comはグローバルヘルプデスクによる一元窓口を設置し、国内主導で海外全体のマネジメントを可能とする体制を構築。グローバルガバナンス強化によるスピーディーな対応が可能となっています。

グローバルヘルプデスクのサポート対象の機器・ソフトウェアなどを定義

NTT Comグローバルヘルプデスク提供概要

今回の対象となるお客さまICT環境に対して、デバイス、OS、標準ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティに関連するお問い合わせ対応を、グローバルヘルプデスクによる一元窓口で提供しています。

(ノード数:PC 約6,000台、チケット数:約800~1,000チケット/月)

一元対応により、リージョンごとの品質のばらつきを改善

NTT Comグローバルヘルプデスクの設置

グローバル拠点との連携を強化するために一元対応可能なグローバルヘルプデスクを設置することで、国内外連携をスムーズにしています。これにより従来頻発していたリージョンごとの対応品質のばらつきがなくなりました。また、対応品質が向上したことで、セキュリティインシデントの未然防止にも役立っています。

対応時間の長引く問合せは手順を定型化し対応時間を短縮

標準化による業務効率化

お問い合わせ内容によって追加でのヒアリングが発生し、対応時間が長引く案件があることが判明。原因究明のためお問い合わせ内容を分析、抽出した課題を分類し、それぞれについて対策を構築してチケットモニタリング手順を定型化。作成した手順のテスト導入により手戻りを防止することで、対応時間の短縮、業務効率化をしました。

エスカレーションの多い案件を割り出し効率化を検討

エスカレーションが必須の工程データの提示、効率化

プロセス上クライアントへのエスカレーションが必須となる工程の分量が多くなっていたことが業務の非効率につながっていないか調査。チケットシステムのデータから件数の多いカテゴリトップ3を割り出しご報告。お客さま内部でのプロセス効率化の検討材料として活用いただきました。

海外拠点固有のインストール対象リスト化による対応効率化

インストール対象リスト化による対応効率化

海外拠点でインストールする複数のソフトウェアのお問い合わせはお客さま自身での対応であったため、都度NTT Com側との連携が必要となり、対応に時間がかかっていました。そこで、ヘルプデスクが機転を利かせ、対象ソフトウェアをリスト化し、該当ソフトウェアは瞬時に対応できる運用に変更することで、対応時間の削減を図りました。

課題を解決したソリューションサービス

スーパーヘルプデスク

スーパーヘルプデスクは、ICTに関するお問い合わせへの一元窓口を国内外問わず提供するアウトソーシングソリューションです。システム管理者のみならずエンドユーザーからのICTに関するお問い合わせに対して、ICTスキルを備えたオペレーターが日本語・英語・中国語をはじめとした多言語でサポートします。

グローバルヘルプデスクへ統合・効率化することで高い対応品質に平準化できる

企業においてグローバルエリアのヘルプデスク運用で問題となるのが、「対応言語」と「対応時間」です。日本とアメリカの拠点であれば日本語・英語のバイリンガルで対応できますが、今回のようなアジアにも窓口を設置する場合は、日本語と英語だけではカバーできないケースが出てきます。対応時間についても、グローバルエリアでの対応を考えるのであれば、24時間対応が求められます。

また、各国ごとにバラバラの運用をしていると日本からのサポートが非効率となるため対応品質にも影響を及ぼし兼ねません。毎月のお問い合わせ数を考慮しながら、一元窓口、グローバルシームレスなガバナンス強化を検討していくことが、ビジネス拡大の支えとなってくれます。

NTT Comが提供する「スーパーヘルプデスク」は、マルチリンガル、マルチスキル、マルチキャリア、マルチベンダー対応が大きな特長となっています。NTT Comでは日本最大級のコールセンターを運用してきた長年の実績とCOPC認証をもとに、カスタマーサクセスをサポートするヘルプデスクの提供を行っています。

関連用語

エンドユーザーサポート

PCやスマートフォンの設定、業務アプリケーションの操作方法からシステム、ネットワーク、クラウドといったIT基盤の利活用を支援するサポートです。拠点ごとに対応品質のばらつきがあると、たとえば品質の低い拠点では業務効率の低下を招き、ウイルス感染や情報漏えいといったセキュリティ面のリスクが発生する恐れが出てきます。このため、グローバルエリアでエンドユーザーサポートを行う際には、対応品質の均一化や継続的な品質向上の取り組みが必要になります。

COPC

COPC(Customer Operations Performance Center)は、アメリカのCOPC社が認定を行っている規格です。この規格が生まれた背景にあるのが、マイクロソフトが1995年にリリースしたOS「Windows 95」です。この登場で多くの人たちがPCを利用するようになり、それに伴ってヘルプデスクの需要が高まりました。そこでコールセンター業務をアウトソースする企業が連携し、ベストプラクティスにもとづくマネジメントシステムの策定が進められ、業界に浸透させるために生まれたのがCOPCです。

COPCは顧客満足度と運営効率の向上をマネジメントにより実現するための規格であり、その認証を取得するには、サービスと品質、顧客満足度などのパフォーマンス、そして運営管理手法について、厳しい国際基準をすべてクリアしなければなりません。

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