ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットや運用の流れを徹底解説
ディスプレイ広告は、インターネット上の一般的な広告形式の1つです。ブランドの魅力を直感的に伝えられるため、サイトへの訪問数の増加やコンバージョン率の向上に貢献します。この記事では、ディスプレイ広告のメリットとデメリットを解説するとともに、運用のポイントについても紹介します。
ディスプレイ広告とは
「ディスプレイ広告」とは、サイトやアプリなどの広告スペースに表示される、ビジュアル形式の広告です。テキストやバナー、動画、GIFアニメーションなど、さまざまな形式でユーザーの目に触れるように設計されています。
リスティング広告との違い
「ディスプレイ広告」と「リスティング広告」の大きな違いは、表示される場所と形式にあります。リスティング広告とは、「Google」や「Yahoo!」を代表とする、検索エンジンの検索結果ページの上部や下部に表示される広告です。ユーザーが検索を行った際に、その検索語句に関連する広告がテキスト形式で表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれます。
一方でディスプレイ広告は、サイトやアプリの特定された広告枠内で、画像や動画を含む多彩な広告を展開できます。
バナー広告との違い
「バナー広告」とは、ディスプレイ広告の一種です。画像やGIFアニメーション、動画などを用いた広告をサイト上に表示します。これは、ディスプレイ広告の中でも特に一般的な形式であり、目に留まるビジュアルと簡潔なメッセージにより、ユーザーの興味を引くことが可能です。
ディスプレイ広告の掲載フォーマット
ディスプレイ広告の形式は多岐にわたり、各広告は特定の目的とターゲットに応じて最適化されています。バナー広告から動的ディスプレイ広告まで、それぞれの掲載フォーマットの特性を理解し、適切な広告戦略を立てることが重要です。
バナー広告
バナー広告とは、一定のサイズ基準に合わせてデザインされた、画像や動画を含む広告です。サイトやアプリの特定の広告枠に表示されます。サイズを合わせた専用の枠のみに配信されることが一般的です。
バナー広告のクリエイティブは静的な画像のほかに、GIFアニメーションや動画が用いられることがあります。さまざまな表現でユーザーの興味を引き、商品の魅力を訴求できます。
レスポンシブ広告
「レスポンシブ広告」とは、デバイスや画面サイズに合わせて自動的に調整される広告です。この広告は、広告主が提供した画像やテキスト、ロゴなどのアセットをもとに、Google AIが最適な広告レイアウトを生成します。
スマートフォンやタブレット、デスクトップなど、さまざまなデバイス上に表示され、画面サイズや形状に合わせて自動的にサイズが変更されるため、ユーザー体験を損なうことなく広告を表示できます。
複数の広告バージョンを作成する代わりに、1つのレスポンシブ広告で広範なデバイスに対応できるので、広告運用の負担を抑えながら、広告効果の最大化が可能です。
テキスト広告
「テキスト広告」とは、ビジュアル要素を含まずに、主に文字情報を用いてメッセージを伝えるディスプレイ広告です。情報をテキストのみで伝達するため、メッセージの明確性が重視されます。
動画広告
「動画広告」とは、サイトやアプリの広告枠で、動画コンテンツを用いてユーザーにメッセージを伝えます。視覚的要素に音声やテキストなどを加えることで、豊かなユーザー体験の提供が可能です。
動的ディスプレイ広告
「動的ディスプレイ広告」とは、ユーザーの行動や関心にもとづいて、リアルタイムで内容が変化する広告形式です。訪問したサイトや検索履歴、以前に閲覧した商品など、ユーザーのオンライン行動を分析して、パーソナライズされたメッセージを提供します。
商品情報やサービスの詳細を含むデータフィードを準備して、その内容から自動的に広告が生成されるので、個々の商品やサービスに合わせた広告を個別に作成する必要がありません。
ユーザーの興味や過去の行動に合わせて広告の内容がカスタマイズされるため、高い広告効果が期待できます。
ディスプレイ広告のメリット
「ディスプレイ広告」とは、ユーザーの潜在的な興味やニーズに対し、視覚的なコンテンツを用いて、直感的にアプローチできる強力な手法です。以下より、ディスプレイ広告のメリットについて解説します。
潜在層にアプローチが可能
ディスプレイ広告の強みは、特定のサイトやプラットフォーム上に広告を表示することで、興味や関心がゼロではない潜在的な顧客層にリーチできる点です。
特定の商品やサービスに対して、明確な購買意欲があり、情報収集や比較検討を行っている段階にいるユーザー群は「顕在層」と呼ばれます。一方、「潜在層」とは、現時点で具体的な商品やサービスを求めていないが、将来的に興味を持つ可能性のあるユーザー群のことを指します。
ディスプレイ広告は、この潜在層に対するアプローチにより、ブランドや商品の認知度向上に有効です。
画像や動画で商品のイメージを伝えられる
画像や動画を用いることで、商品やサービスの魅力を直接的に伝え、強い印象を残せます。テキストのみの広告に比べて、ユーザーの興味を引きやすくなり、商品の魅力を効果的にアピールできます。
リターゲティングを狙える
「リターゲティング」とは、自社のサイトを訪れたものの、資料請求やお問い合わせに至らなかったユーザーに対して、再度アプローチを試みる広告です。初回のサイト訪問でコンバージョンに至る割合は一般的に低いため、リターゲティングを通じて興味・関心を持続させ、再訪を促すことが重要です。
購入に至らなかったユーザーに対し、再度アプローチするリターゲティング広告を配信すれば、ユーザーは自社の商品やサービスに興味を持ち、最終的には購入やお問い合わせにつながることが期待できます。
クリック単価を抑えられる
ディスプレイ広告は、さまざまなサイトやアプリ上にビジュアル形式で表示されます。したがって、特定のキーワード検索に依存しない広範囲の露出が可能です。
ディスプレイ広告は、多くのユーザーに対してランダムに、あるいは特定のターゲティング設定にもとづいて配信されるため、広告スペースに対する競争はリスティング広告ほど激しくありません。その結果、リスティング広告と比べて、クリック単価を低く設定できます。
広告主にとっては、コスト効率を上げてブランド認知度を高められることから、予算に限りがある中小企業やスタートアップに有効な広告戦略です。
ブランディング効果が期待できる
ディスプレイ広告は、色彩やデザイン、動きなどの要素を活かして、ブランドイメージを効果的に伝えることにより、消費者の心に残るブランドを構築する効果が期待できます。
広告にクリエイティブなコンテンツを用いれば、ブランドイメージを強化し、長期的な認知度向上に寄与します。
ディスプレイ広告のデメリット
効果の測定が難しくPDCAを回しにくい
ディスプレイ広告は、クリエイティブな要素が強いため、効果の測定が難しく、どの要素が結果に影響を与えたのかを分析する難易度が高いです。そのため、PDCAサイクルを効率的に回せない場合があります。
コンバージョンにつながりにくい
ディスプレイ広告は、視覚的なインパクトを与えられますが、それが直接的なアクションにつながるとは限りません。その結果、ブランド認知度の向上や魅力の訴求には適していますが、直接的な売り上げアップにはつながりにくいとされています。
ディスプレイ広告の費用の決まり方
ディスプレイ広告の費用は、広告がどのように表示され、ユーザーによってどのように反応されるかにもとづいて決定されます。「CPC(クリック課金)」や「CPM(インプレッション課金)」などの異なる課金形式を選択できるので、キャンペーンの目的に最も合った戦略の実行が可能です。以下より、それぞれの課金形式の定義を解説します。
CPC(クリック課金)
CPCとは、広告がクリックされるごとに費用がかかる形式です。ユーザーが広告をクリックして、サイトを訪れた際に費用がかかるので、資料請求やお問い合わせなど、サイト上のアクションを促すキャンペーンに適しています。
CPM(インプレッション課金)
CPMでは、広告が表示される回数ごとに費用がかかります。サイトへ遷移されなくても料金が発生するため、ブランド認知度を高めることを目的としたキャンペーンや、広告の露出を最大化したい場合に最適です。
ディスプレイ広告の効果的な運用方法
ディスプレイ広告の効果的な運用は、ブランド認知度の向上やサイトへのトラフィック増加、製品購入などの目標達成に寄与します。そのためには、明確な目標設定と戦略的なキャンペーン管理が必要です。以下より、運用の手順について解説します。
広告の目標・対象ユーザーの設定
まず、達成したい具体的な目標を設定します。例えば、ブランド認知度の向上やサイトへのトラフィック増加、製品やサービスの購入促進などです。目標が明確になれば、その達成に最適な戦略を立てやすくなります。
次に、広告を表示する対象となるユーザー層を特定します。対象ユーザーの地理的位置や年齢、性別、興味・関心事などを考慮し、ターゲットを適切に絞り込むことで、広告効果の最大化が可能です。
広告の作成・配信
目標と対象ユーザーが決定したら、次は広告のクリエイティブ素材を作成します。テキストや画像、動画など、目に留まる魅力的なコンテンツを用意することが重要です。作成した広告は、ターゲットが頻繁に訪れるサイトやプラットフォーム上に配信します。
ターゲティング機能を用いて配信先を絞り込む方法のほか、リターゲティング機能により、すでに興味を示したユーザーに再度アプローチする方法も有効です。
結果分析・最適化
広告の運用では、クリック数やインプレッション数、コンバージョン数などの指標を定期的に分析し、キャンペーンの効果を評価することも欠かせません。分析結果をもとに、広告の内容や配信設定を最適化し、パフォーマンスを向上させます。
また、広告代理店に広告の運用やクリエイティブ制作などを依頼することで、より専門的な知見を深められます。
ドコモ広告サービスならドコモ独自の媒体にディスプレイ広告を配信可能
ディスプレイ広告を最大限に活用し、ブランド認知度の向上や集客を目指すなら、ドコモビジネスが提供する広告配信ソリューションを検討してみることも1つの選択です。
ドコモ独自の広告媒体を活用できるため、検索エンジンのトップページやメディアサイトなど、通常の広告配信ではリーチできていなかったユーザー層への訴求が可能です。
「ドコモ広告サービス」では、マイマガジン、dmenu、dポイントクラブといったドコモが運営するメディアを中心に広告配信ができます。ドコモメディア利用ユーザーの中には他メディアを利用していないユーザーが一定数おり、他メディアの広告ではリーチできない独自のユーザー層へのアプローチが可能です。
ディスプレイ広告を活用した広告戦略は、明確なターゲット設定と効果的な広告展開により、そのポテンシャルを最大限に引き出せます。ドコモメディアのような独自の掲載面を活用することで、ブランドや商品に対するユーザーの認知度を上げ、目標とする成果へとつながります。
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