ボイスボットを病院で導入するなら? チャットボットとの違い
ボイスボットとは、 AI(人工知能)による自動返答システムであり、企業のコンタクトセンターや病院などの医療機関での導入が進んでいます。
病院では患者の相談窓口にもボイスボットが導入されていますが、どのような形で使用されているのでしょうか。
- 病院ではどのような業務でAIボットが導入されている?
- ボイスボットとチャットボットの違いは?
- 病院で今後活用が期待されていることは?
本記事では以上のようなことを思っている方に向け、ボイスボットとチャットボットの違いや医療機関での導入事例、今後期待される活用方法などについて解説します。
病院への導入におすすめのシステムもご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
目次
ボイスボットとチャットボット・特徴と違い
ボイスチャットとチャットボットは、人間と自動的にやり取りできる自動アシスタントシステムであるという特徴が共通しています。会話の流れを理解して人間と会話しているようなやり取りができる点がポイントです。
チャットボットはテキストベースで自動的に会話ができるシステムのことであり、事前に設定したシナリオをもとに会話をする「シナリオベース型」とAIが継続的に会話パターンなどを学習する自動学習機能型の2種類があります。
ボイスボットは音声ベースの自動会話システムのことで、回答内容などの基本機能はチャットボットと変わりません。
顧客の利用チャネルも異なっており、PCやスマートフォンなどを通したテキストの情報を求める場合にはチャットボットが、電話でのやり取りで情報を得たい場合にはボイスボットが適しています。
ボイスボットとチャットボット・医療機関での導入事例
ボイスボットとチャットボットはそれぞれ医療機関での導入が進んでおり、主に問診や予約への対応など、人手や24時間の対応が必要な場面で使用されています。
以下、チャットボットとボイスボットの導入事例について解説します。
チャットボットの導入事例
チャットボットは病院での業務効率化や人手不足の改善に活かされています。来院の予約管理や受付業務などに使われることで、医者の長時間労働の解消やコロナ感染のリスク低減につながる効果が期待できるのです。
例えば、埼玉県では埼玉県医師会や埼玉県看護協会、県内救急医療機関などの協力によってチャットボットを使ったAI救急相談が整備されています。
利用者がPCやスマートフォンで入力した質問や相談事に対して可能性の高い症状を示し、選ばれた症状に応じてAIが緊急度を判定します。利用者への案内だけでなく埼玉県救急電話相談の相談員への連絡や119番の窓口として機能することも可能です。
ほかにも大阪市の「社会医療法人 愛仁会 千船病院」では、利用者がチャットボットから24時間相談できるようになっていて、妊娠中の利用者がお腹の子についての小さな不安を解決したり出産時の手続きや書類に関する疑問を相談できたりします。
チャットボットを使用することにより、医療従事者の負担軽減と利用者の満足度向上が実現できるのです。
ボイスボットの導入事例
ボイスボットも同様に医療機関の負担削減に利用されています。音声による自動会話が可能なので、予約などの電話応対業務に対する労力を削減し、24時間いつでも自動で応答することが可能です。
例えばワクチンの接種予約では電話予約への人員を割く必要がありますが、これをボイスボットに担わせることで担当者の負担を減らしたケースがあります。AIの自動音声がワクチン接種の希望者と会話をし、接種希望日と空き状況を確認するようにしたのです。
新型コロナウイルスワクチンのように、接種希望者の数が膨大になると予想できる場合はボイスホットを使うことで予約の受付を自動的に完了させられます。
さらに顧客情報管理システム(CRM)と併せて運用することで、顧客情報や対話履歴をデータとして残し、予約情報や受付状況の管理・可視化が可能です。
音声ベースの対話システムという利点を上手に活かし、ほかのシステムと連携することでより効率的な顧客対応ができるのです。
病院でのボイスボット活用・今後期待されることは?
病院でのボイスボット活用はIT技術の発展に伴い、今後はより幅広い業務に活用できることが期待されています。
以下、今後のボイスボットの活用法として期待されることを解説します。
代表番号にかかってくる電話の一次受付
ボイスボットは、医療機関が人手を配置して人力対応しているお問い合わせ業務のうち、定型的な内容のお問い合わせへの対応に使用できます。
受付の人員を介さずに24時間いつでも自動応答できるので業務リソースを最適化できるだけでなく、利用者側も人間と話すように会話するだけで済むので負担がかかりません。
機械学習によってAIの応対精度を高めていくことができるので、顧客のお問い合わせに対してより適切な電話対応ができるように改善していくことも可能です。
よくある質問への対応
ボイスボットは音声でやり取りできることが最大の強みです。病院のWebサイトにチャットボットを設置しても文字入力が苦手な人や、PCやスマートフォンでの相談をしない人は利用しませんが、ボイスボットであればそういったケースにも対応できます。
また、ボイスボットは電話が集中しやすい時間帯でも漏れなく対応できるので、電話がつながらなかったり待たせたりするといった問題の解決にもなります。
経過観察の自動化
ボイスボットは健康観察を要する高齢者の体調の確認電話にも活かせます。高齢者宅の固定電話に定期的にAIが電話をかけて体調や安否に関して返答をもらい、病院側は電話で得た情報を蓄積することが可能です。
必要な場合は家族やケアスタッフに連絡することも可能なので、患者の経過観察を自動化することにつなげられます。
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病院で導入するならNTTドコモの「AI電話サービス」
病院などの医療業界へのボイスボット導入はおすすめです。
AI電話サービスは従来の電話対応業務をAIが担うサービスなので、予約受付やお問い合わせ業務を効率化できます。
NTTドコモの「AI電話サービス」では、ドコモ独自の音声認識技術により自然な会話が可能で、会話相手の名前や質問内容などの情報収集力も高く、質問に対する回答も素早いことが特徴です。
利用者の利便性を低下させないシステムなので、顧客満足度の向上が期待できます。
まとめ(ボイスボットを病院で導入するなら)
ボイスボットは音声で人間と自動的に会話できるアシスタントシステムです。定型的なお問い合わせや予約受付などの業務に活用することで、人にしかできない応対業務に人員を注ぐ後押しをします。
今後は応対の精度向上による、高齢者の経過観察の自動化や定型的なお問い合わせに対する一次受付のさらなる円滑化が期待できます。
NTTドコモが提供する「AI電話サービス」は応対内容のカスタマイズができ、各種コンタクトセンター基盤との連携もできるので、利用者の利便性を下げずに医療機関の業務を効率化できるのです。
お問い合わせ業務などの業務効率化についてお悩みごとがあれば、以下から資料請求をし、AI電話サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。