ドコモビジネスでは、全国の公立・私学の先生、子どもたち、学校関係者の方々と地域の枠を超えてつながりをつくり、継続的なICTの情報発信・ナレッジ共有など、学校間交流を活発化させることを目的に、「ドコモビジネスユーザー交流会」を開催しています。今回は、メタバースを活用した学びの可能性を模索するため、メタバース×探究学習をテーマに、2022年12月7日、ドコモビジネスユーザー交流会2022 Day1を実施しました。ドコモビジネスが提供するメタバース空間を活用し、「世界とつながる、探究的な学びを、手軽に教室で」を実践するEdTech探究キャリアプログラム「Inspire High」とともに「自分らしさや地域・地元の魅力を考える」探究的な学習を実施。参加したのは、全国各地から6つの学校、16名の生徒たちでした。
探究学習 on メタバース
匿名空間だからこそ心理的安全性が保たれる
まず生徒が案内されたのはメインルーム。事務局より参加した生徒に2つの質問を投げかけます。
「自分らしさについて、わかる?わからない?」「自分のことを特別だと思いますか?」生徒がアバターを操作して、それぞれの質問に対して回答しました。
匿名空間だからこそ、生徒は素直に「自分らしさはわからない」や「自分は特別だと思う」と答えるなど、さまざまな自己開示ができていることが印象的でした。
メタバース空間で表現する「自分らしさ」「地域・地元の魅力」とは
マサイ族をテーマに「自分らしさ」について考える
次に生徒が案内されたのは「マサイの部屋」。ケニアのマサイ族の生活や文化がわかる写真が展示されています。
生徒たちは、今回のテーマである「自分らしさを考える」についてインスピレーションを得るため、Inspire Highのコンテンツ「マサイ族の長老と考える『アイデンティティってなんだろう?』」を視聴しました。生徒はリアクション機能(拍手や顔文字など)を介してメタバース空間上に表現。生徒の感情が視覚的にみえることはメタバースならではの雰囲気でした。
視聴後は生徒が各グループに分かれて、「“自分らしさ”を表すモノ/場所を3つ考える」というお題で考えてもらい、グループ間で発表を行いました。
地域・地元らしさを紹介する部屋をつくる!
次の部屋は、今回のメインアクティビティである「地域・地元らしさを紹介する部屋をつくろう!」です。
全国各地から参加してもらった生徒に対して、自分のアイデンティティ(自分らしさ)を構成する大切な要素である「地域・地元」を紹介する部屋をチームごとにつくってもらいました。
それぞれの生徒が紹介したい食べ物や景色の画像を部屋中に貼り、自分たちの地域・地元への思いを自由に発表してくれました。
メタバースを活用した新たな学びのカタチ
時間と空間を超えた学びの可能性を体感
参加した生徒からは、「メタバースで交流するのは初めてで緊張したが、他の人と関わることで、興味関心や自分らしさについて知ることができた」「Zoomなどでは顔が見えてしまい少し抵抗があったが、メタバースだとアバターを使うことができる」「環境が整えばどこでもつながることができるため、とても便利だと思った」などの感想が寄せられました。
また、生徒の交流を視聴していた先生からは、「新しい教育の可能性を見ることができた」「自分が知っている地域性や固定観念のようなものからの脱却という可能性を感じた」など、これからのメタバース×教育に期待する声が挙がりました。
メタバースを活用した探究学習は、時間と空間を越えて学び合うことができること、また匿名で参加できることでより深く自分と向き合い、安心安全な環境下で自己探究ができることの価値を再認識しました。
まとめ
今回のドコモビジネスユーザー交流会を通して交流を深めた生徒の皆さんが、地域という枠を超えて、活発的な意見交換を行ったことが大変有意義な時間となりました。今回は、「自分らしさ」「地域・地元の魅力」について学びましたが、今後は海外とつながって自己紹介や自国の魅力について語ることで、他者を認める力を育むという視点も期待できるのではないでしょうか。
ドコモビジネスは、今回の経験や参加いただいた先生・生徒の皆さんの意見をもとに、メタバース×教育の未来について、引き続きご支援してまいります。
Inspire High
Inspire Highは、世界とつながる探究的な学びを手軽に教室で実践できるプログラム。主に中学校・高校で「総合的な探究の時間」「特別活動」「道徳」「公共」などの授業での活用や、各校独自のキャリア教育やSDGs教育などに幅広く利用されています。