2017年3月29日
児童生徒や教員が、いつでもどこでも、豊富な学習コンテンツを利用できる学校向けのオープンプラットフォーム「まなびポケット」の提供を開始
〜設備投資不要・初期費無料、1週間程度で教育現場への導入が可能〜
NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、学校教育の本格的なデジタル(ICT)化を支援するプラットフォーム「まなびポケット」を、2017年4月1日に提供開始します。
「まなびポケット」は、様々なデジタル教材やコミュニケーション機能などを、児童生徒や教員、保護者などがいつでもどこでも利用できるようにするコンテンツ提供プラットフォームです。
NTT Comは、学習コンテンツにアクセスするためのポータル画面のほか、利用者管理や校内SNSなどの基本機能を提供します。このため、学校や自治体などの導入組織において、新たな設備投資やICT技術者の確保が必要なく、手軽に始められます。
1. 背景
現在、スマートフォンに代表されるように、子どもたちの生活の中にもICTが浸透しています。このような中、文部科学省は、子どもたちが積極的にICTツールを使いこなし、主体的に考え、他者と協働しながら新たな価値の創造に挑むことなどを企図しています。またそのため、「教育の情報化加速化プラン※」を策定し、教育現場におけるICTの利活用を推進しています。
一方で、教育現場へのICTの導入に際しては、先行投資やICTに詳しい人材の確保といった障壁を乗り越えられる学校と、そうでない学校との格差が拡がるという課題があります。
NTT Comは、総務省主導の「先導的教育システム実証事業」において、2014年から約90校、約1万人を対象にICT導入の検証を行ってきた経験を活かし、教育現場が手軽に導入できるプラットフォームを提供します。
2. 特長
<サービス提供イメージ>
(1) クラウドサービスのため、導入・利用ともに容易
「まなびポケット」上の学習コンテンツは、ID、パスワードを使ってログインするだけで利用できます。クラウド上にある学習コンテンツにアクセスするため、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末からも利用可能です。また学校による設備投資は不要で、NTT Comが学校ごとの基本設定を行うのに必要な1週間程度の期間で導入できます。
(2) 無料でも利用できるため、手軽にお試し可能
「まなびポケット」の月額利用料金は利用する学習コンテンツによって異なりますが、無料の学習コンテンツであれば、ポータル画面、利用者管理、校内SNSなどの「まなびポケット」の基本機能を含めて、すべて無料で利用することが可能です。このため、手軽にお試しいただくことができます。
(3) 高いセキュリティと利便性
NTT Comのクラウド基盤上で、利用者ごとの学習記録などのデータをセキュアに保管することができます。また、便利なシングルサインオン機能を備えており、1つのIDで1回ログインするだけで、様々なコンテンツパートナーが提供する複数の学習教材を利用することができます。
(4) 協働学習でも個別学習でも使える多彩な活用シーン
- 教員と児童生徒が、学校の教室で同時にデジタル教材を閲覧する
- 教員が児童生徒たちの学習進捗をチェックする
- 児童生徒が自宅でデジタル教材を使って予習・復習する
- 教員と児童生徒が掲示板機能を使ってホームルームを実施する
この他にも、教員が作成したオリジナル教材をアップロードして他校と共有するなど、きわめて多彩な使い方が可能です。
3.学習コンテンツ例
■「eboard(いーぼーど)」(NPO法人eboard)
義務教育課程を中心に5,000問のデジタル問題集と、問題解説を含む2,000本以上の動画を提供。動画でつまずきを解消しながら、基礎・基本の理解と定着を深めます。放課後学習や学び直し、家庭学習に活用できます。公立学校や学習支援の取り組みには、無償提供を行っています。第11回 日本e-Learning大賞 文部科学大臣賞受賞 (2014年)。
■「スクールタクト」(株式会社コードタクト)
一斉授業・協働学習・反転授業など、どんなスタイルにもフィットする授業支援システム。様々な教材やお手持ちのPDFの教材・写真をアップロードしたり、児童生徒の学習状況をリアルタイムに把握したり、児童生徒同士の解答を共有したりすることで「みんなで学び合う」学習環境をカンタンに構築できます。
その他の提供予定コンテンツの詳細については、別紙をご参照ください。 [別紙]
4.プラットフォーム利用料金
初期費用:無料
月額料金:無料〜 (利用する学習コンテンツにより料金が異なります)
5.提供開始日
2017年4月1日(土)
6.今後の展開
今後は、教材コンテンツのさらなる拡充、サポートコミュニティの充実、校務支援システム連携、マーケットプレイスの提供など、更なる内容の強化をはかっていきます。また、学習記録データの蓄積を進め、将来的には、AIなどを用いたビッグデータ分析により、利用者がより高い学習効果を得るための情報など、新しい価値を提供していきます。
※:文部科学省が、授業・学習面、校務面、学校・地域連携など学校活動のあらゆる側面へICTの積極活用を図るために、政策課題と対応方針を整理したもの。
本件に関するお問い合わせ先
2017-R027