NTTコミュニケーションズのネットワークに接続される端末機器の形態を概観すると図表1.1のようになる。昭和28年までは電電公社が利用者に提供する電話機しか認められなかったので全ての端末機器がいわゆる電電公社からのレンタル機器であった。 従って、それら機器は当然ながら一定の技術基準を満足したものであり、端末の認定とか検査の必要は生じなかった。
しかしながら、昭和28年以降民営化までは利用者自身が設置する端末機器(自営端末機器)も 「1.2 端末機器開放の歴史」に詳述するように徐々に認められ、電電公社はそれらの自営端末機器が定められた技術基準に適合するか否かをチェックする必然性が生じるようになった。いわゆる認定業務の開始である。
民営化以降は端末機器が完全自由化されたこともありNTTのレンタル機器の割合は減少し、大部分の端末が財団法人電気通信端末機器審査協会(JATE)の認定品となっている。なお、特注品、試作品等を対象としたNTTの検査品(検査と認定の違いは 「1.3 認定業務の変遷」参照)も若干数存在している。
図1.1 端末機器の形態の推移
