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自然災害や感染症拡大…。
中小企業はリスクにどう備えるべきか

自然災害や感染症拡大…。中小企業はリスクにどう備えるべきか

目次

企業経営にはリスクが多い

企業を経営する上でのリスクはさまざまですが、避けづらいものの一つが自然災害です。地震や台風、地域によっては大雪など、毎年のように日本各地で被害が生じています。また、記憶に新しいのが、新型コロナウイルス感染症の拡大です。こうしたリスクは一度発生すれば、企業に大きな影響を及ぼします。

たとえば、新型コロナウイルス感染症の拡大時は、まん延防止のため人との接触を最低限にすることが求められました。これにより、「オフィスに出社して仕事を行う」「取引先で顧客と商談を行う」といった従来当たり前だった仕事のやり方ができなくなりました。

ある程度の時間を経た現在こそ、テレワークやオンラインでの商談が日常になりつつありますが、当時は多くの企業が対応に右往左往し、少なからぬ被害をもたらしたといえるでしょう。

こうした感染症の拡大や自然災害といった不慮のリスクに備え、企業を存続させるための計画を「事業継続計画」(BCP:Business Continuity Plan 以下、BCP)といいます。裕司に備えるBCPの策定は非常に重要ですが、残念ながら中小企業におけるBCP策定状況はさほど芳しくない(※)のが実情です。

(※)中小企業庁:2022年度版 中小企業白書
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2022/chusho/b1_1_5.html

BCPを策定し、リスクに備えよう

リスクに備えるためのBCPですが、なぜ中小企業にも必要なのでしょうか。まず挙げられるのが緊急事態は予期できないということです。自然災害やパンデミックは前触れなく発生します。こうした場合に、即座に有効な手を打てなければ、事業に大きなダメージを負い、体力がない企業の場合は、倒産や事業縮小といった事態に陥る可能性もあるでしょう。

こうした状況を引き起こさないためにも、平時にあらゆる事態を想定し、事業の継続や早期復旧を図るための指針となるBCPを策定する必要があります。BCPの策定は緊急時に自社のリスクを軽減し、従業員の雇用や安全を確保できることはもちろんですが、顧客や取引先、株主からの信頼の向上にもつながります。

では、BCPはどのように策定すればよいのでしょうか。中小企業庁のBCP策定のための資料(※)には、中小企業がBCPに割けるリソースに応じて4つのコースが用意されています。今回は、そのなかでも「入門コース」の内容を紹介します。このコースは、経営者一人で1~2時間程度での完了が想定されており、BCP策定の第一歩となります。

※中小企業庁:中小企業BCP策定運用指針 第2版
https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/download/level_d/bcpent_01.pdf

(1)基本方針の策定

まず行うのは基本方針を決めることです。なぜBCPを策定するのか、経営者として頭の中にある基本方針(従業員の安全を守るため、経営を維持するため、商品の供給責任を果たすため など)を明確にします。

(2)重要商品の検討

災害などが発生した場合は通常通りの業務は難しくなることが一般的です。こうした場合に備えて、限られたリソースの中で優先的に製造する商品をあらかじめ取り決めておく必要があります。

(3)被害状況の確認

たとえば大地震などが発生すれば、工場が生産できなくなったり、店舗が壊れ商品を販売できなくなるなどが予想されます。こうした災害時、自社にどのような被害が生じ、どのような影響が起きるのかイメージしておきます。

(4)事前対策の実施

災害などが起きた際でも、戦術の重要商品を提供し続けるためには、事前の準備が必要です。製造や販売に必要な「ヒト・モノ・カネ」をどう確保すべきか検討しておきましょう。

(5)緊急時の体制の整備

実際に災害などが発生した際でも、会社が事業継続のために適切な行動ができるよう、緊急時の対応とその責任者を整理しておきます。責任者が不在、あるいは被災する可能性もあるため、代理責任者も決めておく必要があります。

ここまでの5つのステップを資料に落とし込めば、BCPの策定はひとまず完了です。しかし、BCPは策定して終了ではありません。従業員が緊急時にもBCPを指針とした行動を取れるように、定期的な教育を行い、定着を促す必要があります。また自社を取り巻く状況や、社会情勢に合わせ、定期的にBCPを見直す必要もあるでしょう。

画像:BCPを策定し、リスクに備えよう

「オフィスに出社しなくても働ける」は
緊急時に役立つ

緊急時に備えBCPを策定しておくことは重要です。特に自然災害の場合、出社できないという状況が想定されるため、BCP対策の一環として「出社しなくてもオフィスと同等に働ける」という環境を構築しておくと安心です。

ドコモビジネスでは「dXリモートデスクトップ」を提供しており、これはオフィスなど遠隔にあるパソコンの画面を手元のパソコンに映し出して遠隔操作できるリモートアクセスツールとなっています。

こうしたツールを導入しておけば、出社できない状況でも、通常時と変わりなく業務を遂行できるでしょう。また、平時よりテレワークに慣れておけば、働き方改革への貢献はもちろん、有事の際も戸惑うことなく対応できるはずです。

災害が多い日本の企業にとって、緊急時に備えるためのBCPの策定は不可欠です。完璧なBCPをつくることは難しくても、自社のできる範囲内で進めておけば、万一の場合でもリスクを軽減することができます。平時の今だからこそ、まずはBCPについて一度考えてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023年11月現在の情報を元に制作されています。

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