りらいあコミュニケーションズ株式会社
(旧社名:株式会社もしもしホットライン)
多様化する顧客ニーズへの対応力を強化
ハイブリッド型コンタクトセンターを実現
![りらいあコミュニケーションズ株式会社 上席執行役員 CIO システム・設備本部長 中村 昭彦 氏](/content/dam/nttcom/hq/jp/business/case-studies/global/voice-video/relia/img/img_jir_121_01.png)
りらいあコミュニケーションズ株式会社
上席執行役員 CIO システム・設備本部長
中村 昭彦 氏
「競争力を高めるためには、多様なニーズに柔軟に対応できるコンタクトセンターの基盤強化が不可欠となっていたのです」
![りらいあコミュニケーションズ株式会社 システム・設備部 システム企画開発室 室長 本岡 晃彦 氏](/content/dam/nttcom/hq/jp/business/case-studies/global/voice-video/relia/img/img_jir_121_02.png)
りらいあコミュニケーションズ株式会社
システム・設備部 システム企画開発室 室長
本岡 晃彦 氏
「NTT Com なら、オンプレミスとの連携も含めた高品質なネットワークの構築・運用を安心して任せられると判断しました」
2015年10月1日に「もしもしホットライン」を社名変更し、新たなスタートを切った「りらいあコミュニケーションズ」。主力のテレマーケティング事業を支えるコンタクトセンターの基盤強化を目指し、同社はNTTコミュニケーションズのクラウド型コンタクトセンターサービス「Arcstar Contact Center」を導入した。
課題
求められる「スピード」と「柔軟性」
競争力を高めるためには基盤強化が必須
コンタクトセンター業界大手のりらいあコミュニケーションズ。全国29カ所の拠点を軸に、多様なコミュニケーションチャネルに対応したコンタクトセンター業務のアウトソーシングサービスを展開する。
「コンタクトセンターは企業の営業・マーケティングを支援する重要な役割を担っています。そのため、顧客企業のニーズに迅速かつ的確に対応することが極めて重要です」と同社の中村 昭彦氏は話す。
しかし、近年はビジネスを取り巻く環境が大きく変化し、コンタクトセンターに求められる要件が高度化しつつある。その1つが、対応スピードの向上だ。「ビジネスにスピードが求められるようになったため、コンタクトセンターも即座に立ち上げたいというニーズが高まっているのです」と話す中村氏。トラブル対応など不測の事態に対処するサポート窓口を短期間で整備したいというニーズも高いという。
柔軟性の確保も重要な要件である。「例えば、季節繁閑の大きい商品・サービスを扱っている場合、繁忙期には即座に座席数を増台することが求められます。イベントやキャンペーンなど一時的に入電数の増加が見込まれるケースもあります」と同社の本岡 晃彦氏は説明する。需要の拡大に迅速に対応できないと、顧客企業のビジネス機会の損失やイメージダウンにつながりかねない。
コンタクトセンター事業者として、顧客ニーズに即応できる環境を整えておくことは必須の経営課題である。「しかし、従来のコンタクトセンター設備はオンプレミス型。コンタクトセンターの立ち上げには、規模や要件に応じた環境の構築が欠かせない上、場合によっては新たに設備投資が必要になることもあります。オンプレミスの設備だけでは、要求の高まる『スピード』や『柔軟性』への対応が困難で、コストも膨らんでしまいます。競争力を高めるためには、多様なニーズに柔軟に対応できるコンタクトセンターの基盤強化が不可欠となっていたのです」と中村氏は背景を述べる。
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対策
SIによるサポート力と信頼性を高く評価
ハイブリット型コンタクトセンターを実現
課題解決のソリューションとして同社が採用したのが、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)のクラウド型コンタクトセンターサービス「Arcstar Contact Center」である。
最大の特長はアウトバウンド機能や通話録音などの業務に必要な機能を「サービス」として利用できる点だ。自前でインフラを用意することなく、即座にコンタクトセンター基盤を整備できる。今後は、メールやチャットによる対応も行っていく予定だ。
また、Arcstar Contact Center はNTT Comの堅牢なデータセンターをベースに、仮想化技術を駆使した環境で運営されており、信頼性・可用性も高い。コンタクトセンターの運営に欠かせないネットワークやセキュリティ対策もグローバルに展開している。「特にクラウドの場合、お客さまに対しても安全性を明確に説明できなければなりません。その点、クラウド基盤だけでなくネットワーク環境まで一元的に多様なセキュリティ対策がなされてた本サービスは、お客さまへの安心感の醸成にもつながっていると思います。」と中村氏は評価する。
さらに、クラウドサービスを採用するためには、企業としての安定性・信頼性についても重視したという。「クラウドサービスをコストや利便性だけで採用するのはリスクが大きい。主力事業を担う基盤となるため、サービスの中止や提供機能の陳腐化などは回避したい。将来にわたって当社の事業を支えてくれるパートナーが必要だったのです」と中村氏は語る。
サービスの特性に加え、NTT ComのSI 力も評価した。同社はコンタクトセンター業務を支えるCTIやCRMを独自に構築しており、そこには創業から約30年にわたるノウハウが凝縮されている。コンタクトセンター業務では、このCTI やCRMを利用できることが必須要件になる。そのためには、既存システムと業務プロセスを理解し、業務要件を満たす仕組みを短期間で構築することが求められる。「その点、NTT Comは高いSI力を有し、実績も豊富にあります。既存システムとArcstar Contact Center との連携・検証までサポートし、当社の強みを活かしたコンタクトセンター環境を実現できます」と中村氏は評価する。
高品質なネットワークまでワンストップで提供できる点も大きな選定ポイントになった。従来はコンタクトセンター基盤のネットワークを個別に調達していたため、運用管理の手間とコストが増大していた。これをNTT ComのVPNサービス「Arcstar Universal One」に一本化することで、効率的な運用が可能になり、コスト削減も見込めると判断した。「総合通信事業者であるNTT Comなら、Arcstar Contact Center とオンプレミスとの連携も含めた高品質なネットワークの構築・運用を安心して任せられると判断しました」と本岡氏は語る。
コストメリットも大きい。Arcstar Contact Centerはオペレーターの座席とPC環境さえ整えれば、すぐにコンタクトセンター業務を開始できる。「新たな設備投資は不要なので、初期投資を大幅に抑制できます」と中村氏は話す。
![img_jir_121_03 図 Arcstar Contact Center を活用したハイブリッド型コンタクトセンターの実現イメージ](/content/nttcom/hq/jp/business/case-studies/global/voice-video/relia/_jcr_content/par03/image_0.img.png/1460019074719.png)
コンタクトセンターのネットワークを「Arcstar Universal One」に一本化したことで、オンプレミスとArcstar Contact Centerの相互運用が可能になった。業務要件に応じてオンプレミスとArcstar Contact Centerを使い分けることで、柔軟な対応と運用効率の最適化を実現できる
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効果
コンタクトセンター構築期間が短縮され
サービス提供スピードが大幅に向上
現在、同社は全国29カ所に展開するコンタクトセンター拠点のうち、およそ半数の拠点で合計約220席分のArcstar Contact Centerを利用し、オンプレミスを組み合わせた「ハイブリッド型コンタクトセンター」を実現している。
このハイブリッド型コンタクトセンターは、同社に様々なメリットをもたらしている。まず挙げられるのが、Arcstar Contact Centerの活用により、サービス提供までのスピードが大幅に向上したことである。「約60席分のArcstar Contact Centerを導入した際、1カ月かからずにコンタクトセンターを立ち上げることができました。同規模の環境をオンプレミスの設備で一から実現しようとすれば、3カ月はかかるはず。Arcstar Contact Centerを利用することで、コンタクトセンターの立ち上げ期間を約3分の1に短縮できました」と本岡氏は語る。
座席数の増減にも柔軟に対応可能だ。Arcstar Contact Centerはクラウド型サービスなので、同様の設備環境であれば、短期間で座席数を追加することができる。「IVR機能、アウトバウンド機能、通話録音などフルセットの機能を装備した環境でも、2週間足らずで増席できます。キャンペーンなどで一時的に入電数の増加が見込まれる場合は、一定期間だけ座席数を増加し、キャンペーン終了後は元の水準に戻すことで、顧客企業のコスト負担も軽減できます」(本岡氏)。
既存インフラを有効活用できるのも大きなメリットだ。コンタクトセンター基盤のネットワークをArcstar Universal One に一本化したことで、Arcstar Contact Centerとオンプレミスの設備を柔軟に切り替え可能になったからだ。「具体的には、個別要件に応じたカスタマイズが必要なコンタクトセンター基盤にはオンプレミス、大規模かつ短期での導入が求められるケースではArcstar Contact Centerを適用するといった使い分けが可能です。例えば、オペレーター端末の画面からでもスイッチひとつでクラウドとオンプレミスの切り替えができる環境になりました。」と話す中村氏。顧客のビジネス要件に応じて、最適なコンタクトセンターサービスを迅速に提供できるのだ。顧客への選択肢の幅が広がることで、同社のビジネスの拡大も期待できる。
このようにArcstar Contact Center は、ハイブリッド型コンタクトセンターを支えるインフラとしても重要な役割を担っている。今後は最適なコンタクトセンターサービスを提案していく中で、スピードや柔軟性を重視する顧客に対して、Arcstar Contact Centerの活用を図っていく考えだ。さらに高品質なネットワーク
サービスをグローバルに展開できるNTT Comの強みを活かし、海外でのコンタクトセンター拠点の拡充も検討していく。「今後は海外を含めたシームレスなコンタクトセンター基盤の必要性が高まっていきます。NTT Comには、Arcstar Contact Centerのさらなる有効活用を図る有意義な提案に期待しています」と中村氏は今後の展望を語った。
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詳しくはこちら![relia_logo りらいあコミュニケーションズ株式会社](/content/nttcom/hq/jp/business/case-studies/global/voice-video/relia/_jcr_content/image02.img.png/1460019346351.png)
りらいあコミュニケーションズ株式会社
![りらいあコミュニケーションズ株式会社](/content/dam/nttcom/hq/jp/business/case-studies/global/voice-video/relia/img/img_jir_121_04.png)
事業内容
コンタクトセンターの受託運営などによるテレマーケティング事業、バックオフィスのアウトソーシング事業などを展開する。新社名の「りらいあ」は信頼を意味する英語の「Reliance」に由来する。伝統である「お客様企業第一主義」を原点に、信頼の環で人・社会と企業や組織をつなげ、お客様とともに新たな価値創造を目指す。
(記載内容は2015年10月現在のものです)
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