リアス式海岸の地形を活かし、多種多様な漁業を推進する和歌山東漁業協同組合。「かんたん位置情報サービス」を導入し、GPS情報と地図情報をもとに漁船の位置確認を行うとともに、保護区域への侵入を防止。海の環境保全と水産資源の管理に役立てている。
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導入前・導入後の比較
導入前の課題 | 導入後の成果 | ||
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1 | これまでは、漁場区域と保護区域の線引きを目測で行っていたため、正確さに欠き、故意でなくとも保護区域に侵入してしまうことがあった。 | 1 | 「かんたん位置情報サービス」を導入し、GPS情報と地図情報により漁船の位置を正確に確認できるようになり、あんしんして漁を行える。 |
2 | 1日2隻の監視船を巡回させていたが、燃料費などのために、毎月300万円以上のコストがかかっていた。 | 2 | 監視船を巡回させる必要がなくなり、大幅なコスト削減につながった。 |
3 | 万が一、海上で漁船に不測の事態が生じても、本部で把握することができなかった。 | 3 | 各漁船の位置を地図上で把握できるため、安否確認の役割も果たしている。 |
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お客さまの声
【導入のきっかけ】
漁場区域を定めて、海の環境と水産資源を守りたい
近年、海を取り巻く環境は急激に変化しています。地球温暖化による海水温の上昇や水質の変化により、漁獲量が大幅に減少。かつてのような豊かな海の環境を取り戻すために、徹底した資源管理が求められています。
そこで私たちは、漁業領域を定め、一定の範囲内で漁を行う規則を設けました。しかし、海上に線を引くことはできないため、実際に漁に出たときには、どこまでが漁場区域で、どこからが資源を守るための保護区域か、境界線をはっきりと見わけることができません。故意でなくとも保護区域に侵入してしまうことがありました。対策として、1日2隻の監視船を巡回させ、保護区域の監視を行ってきましたが、燃料費などのために毎月300万円以上のコストがかかり、さらに職員の稼働も確保しなければならず、大きな負担に。また、目測での監視であるため判別の正確さも欠いていました。
【導入効果】
漁場区域と保護区域が正確に判別できる
「かんたん位置情報サービス」を導入し、GPSを搭載した小型機器を各漁船に設置。漁船が保護区域へ近づくと、機器からアラート音が鳴る設定にしています。また、本部では機器からのGPS情報を2分間隔で取得し、すべての漁船の位置をパソコンで確認できます。船のアイコンが地図上に表示され、保護区域へ近づいたり、侵入したりするとアイコンの色が変化。担当者にメール通知されます。これまで曖昧だった漁場区域と保護区域の境界線が正確に判別できるようになり、あんしんして漁を行えるようになりました。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンからも利用できるのは便利です。
常にすべての漁船の位置を遠隔で把握できるため、監視船を出す必要がなくなり、大幅なコスト削減も実現。安否確認にも役立っています。今後も積極的にICTツールを取り入れ、海の環境保護や水産資源の管理に役立てていきたいと思います。
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導入システム
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導入サービス
和歌山東漁業協同組合さま
業種 | 農林水産 |
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エリア | 関西 |
従業員数 | 1,001名以上 |
事業概要
2008年、東牟婁地区の10漁協が合併し発足。リアス式海岸の雄大な自然美に恵まれた本州最南端、串本に拠点を置く。黒潮に乗って北上するマグロ、カツオなどの回遊魚のほか、アジ、イワシ、サバなどの中型魚など、豊富な魚種、漁獲量を誇る。
※ 画面はイメージです。
※ 掲載内容は2022年7月以前の情報です。
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