中小企業はDX推進で何をポイントにしたらいい?課題と事例を解説
公開日:2023/5/9
DXという言葉が流行ってからある程度の時間が経ったことによって、「技術の総称ではなく、業務や考え方に対して変化を与え新しい価値を生み出す」という意味が多くの企業に浸透しつつあります。
しかし、DXを意識していても実際には何をどうしたらいいのかわからずデータ活用に踏み切れていない企業も多いといえるでしょう。
今回は、中小企業におけるDXの必要性と成功事例について解説していきます。
中小企業を変えるDXとは何か
ここからは中小企業においてDXがなぜ必要とされるのかについてみていきましょう。世の中の99%の企業は中小企業であり、大企業は1%しかありません。そして、大企業の方が資金や人材も揃っていることから、中小企業のDX活用と大企業のDX活用では非常に大きな差が生じているのが現状です。
そのうえで、中小企業における人材不足やリソース不足はDXによって変えられる可能性が高いといえます。
DXとは企業変革のこと
DXは「データ活用によって企業に変革を起こし、新しい価値を生み出す」ことを意味するものです。そのため、AIやITツールを導入したとしてもDXとして成功するかどうかは、企業の戦略次第だといえます。
ペーパーレスやキャッシュレス、データ共有による生産性向上などはあくまでも目的を達成する上での副産物であり、企業が生き残るための手段の1つにすぎないと言っても過言ではないでしょう。
そのため、DXを推進する場合は自社の「どういった問題をどのように解決しどのような効果を得られるのか」を明確にした上で目標達成のために活動する必要があるといえます。ベンダーやコンサルに頼る前に戦略策定が必要です。
何故DXが中小企業に必要なのか
中小企業にDXが必要な理由は次のようなものが代表的です。
・取引先の変化に対応したい
・リソースの増加に期待ができないことからこれまで以上の効率化が必要となっている
・属人性の高い業務を他の誰もが実現できるようにすることで、事業の継続性を高める必要がある
大企業では、多様な働き方やデータの共有などの仕組みづくりが進みつつあります。また、電子帳簿保存法に対応している場合、データでのやり取りも増加していくことが想定されるでしょう。そのため、商品作りや社内の仕組み作りにおいてもデータを意識した体制を整える必要があります。
加えて、人材の採用が難しい場合はできる限り効率化を進めたうえで事業を継続していくしか企業として生き残る道がない点も挙げられます。企業活動における指針においてもデータを活用するケースもあることから、中小企業もDXに対して注力しなければならない状況にあるといえるでしょう。
よくある中小企業におけるDXの課題
中小企業におけるDXの最大の課題は、「必要だと思っていない」ことが挙げられます。業務フローや売上などの観点からすれば、「必要ない」と判断するケースはあるといえるでしょう。
しかし、企業として存続しながら活動を続けていく場合には、スキルの継承や経営方針の変更・変化、時代のニーズに合わせた生産方法をうまく組み合わせていく必要があります。中小企業だけでなく減り続ける労働人口に対して、AIや最先端技術を用いて、情報を共有せずに生き残ることができる企業は少ないと想定されます。
また、大規模な変革のみをDXとイメージしているケースもあるものの、主要な取引先のデータ共有を全てデジタルにするといった変化もDXの1つです。そのため、DXに対する理解が間違っているパターンも多いのが現状だといえます。
DXを推進する場合、政府から指針として示されているDX推進ガイドラインの内容を知っておくとよいでしょう。詳しくはこちらの記事から。
中小企業におけるDXの成功事例
ここからは中小企業におけるDXの成功事例についてみていきましょう。例えば、同業他社の廃業によって自社の事業の内容を見直した、遠隔から自社の商品の状態を把握するなど目的に合わせて手段を検討し実行したことで成功したといえます。
ウチダ製作所
ウチダ製作所は、同業他社の状況を見てリサーチを行い、新しいニーズを発見したうえでDXを活用したシステムを開発しました。顧客のニーズに合わせて、受注・生産をコントロールできるため、それぞれの企業に合わせた受注が可能となり、業界全体の課題解決を後押ししたといえます。
スマートキャンプ
企業活動の中でも営業とマーケティングの自動化を進めており、セミナーも開催しています。例えば、営業支援や顧客管理などはある程度自動化できるものであり、DX推進においても取り組みやすい課題です。
他社に技術やノウハウを提供することによって、会社として継続的な活動を行っているといえるでしょう。
山本金属製作所
山本金属製作所は元々製造業として他社との差別化に悩んでおり、加工に特化することで差別化・世界でも最新のオペレーションを取り込むといった目的からDXに取り組みました。社内における情報共有においては、徹底した数値化による定量的な視点を意識し解説することによって従業員の理解を得ることにも成功しています。
加工技術に着目し、高い属人性があった業務を誰にでもできるものにするための仕組み作りに取り組むことで成功を収めたといえるでしょう。
成功例にふれた上でより詳しいDXの進め方について知りたい方はこちらの記事から。
まとめ
中小企業が抱えている課題はDXによって解決できるものもあります。取引先によってはすぐに対応が必要というケースもあるでしょう。そういった場合は、最小単位からDXに取り組み、徐々に範囲を広げていくことが大事です。
また、自社の強みや業界によってはDX化を進めることによって、他社にノウハウを提供するという立場になることも想定されます。そのため、「今よりも業績を伸ばし継続的に活動していく」ための方法としてDXは中小企業に必要な変革だといえるでしょう。
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