交通系ICカードを使用して経費にする方法とは?注意点も解説
公開日:2024/7/31
企業で働く社員の中には、電車を利用して通勤や出張をする人も多いです。通常、通勤や出張にかかる交通費は経費計上することができます。そのため、電車を利用する場合、乗車した区間の料金を会社に申請しなければなりません。きっぷや定期券を購入して電車を利用する場合、領収書を受け取ることができますが、交通系ICカードを使用したときは、どのように経費として申請すればいいのかわからないという方も少なくないでしょう。
また、経費精算の負担を軽減させるために、企業の中にはICカードの利用を検討している方もいるのではないでしょうか。
本記事では、交通系ICカードを使用して経費にする方法や企業が交通系ICカードを利用して獲得できるメリットなどについて詳しく解説します。
交通系ICカードを使用して経費にする方法
そもそもICカードは、集計回路であるICを内蔵しているカードのことです。また、JRや私鉄などの交通機関が発行している電子マネーの名称を交通系ICカードと呼びます。
ICカードは事前に現金をチャージしておくことで、お店などで買い物をするときに現金を使用せずに支払いを済ませることができます。また、交通系ICカードは、電車やバスを利用する際にワンタッチで使用できるという点がメリットです。
公共交通機関で利用できるICカードの代表例としては、SuicaやPASMO、Kitaca、TOICA、manacaなどが挙げられます。現在は物理カードだけでなく、 ICカードとスマホアプリを連携させて利用できるものも多く、スマートフォンで電車賃を決済することも可能です。
交通系ICカードを使用して経費にする方法は、電車賃を決済するときに必要経費に計上することです。電車を利用した際、一般の会社員の方が会社から立替交通費の精算をするときと同様に、どの駅で乗車しどの駅で下車したのかといった利用区間と電車賃を記録してそれを経費計上します。
しかし、利用した区間と料金をすべて記録するのは非常に手間がかかります。そのため、忘れてしまうというケースも珍しくありません。現在は、券売機やアプリを利用して利用履歴を閲覧することやデータを出力させることも可能ですが、交通系ICカードとモバイルアプリを連携していない場合、券売機でわざわざデータを出力しなければならないので、手間がかかります。そのため、交通系ICカードを利用してスムーズに経費精算を行うために、経費精算システムを導入する企業も少なくありません。
交通系ICカードを利用して経費精算を行うことで企業が獲得できるメリット
交通系ICカードを利用すれば、申請者と承認者の経費精算の負担を削減することができます。具体的に、交通系ICカードを利用して企業が解決できるメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
タッチするだけで交通費データの読み込みが可能
1つ目は、タッチするだけで交通費データを読み込むことができるという点です。
読み込む機械に交通系ICカードをタッチすれば、簡単に交通費のデータを取り込むことができます。例えば、電車を利用した日付や出発地、到着地、金額など交通費精算に必要なデータを取得することが可能です。これにより、計算ミスや記載漏れのリスクを減らすことができます。
また、交通系ICカードによっては、必要なデータのみを選択して読み取ることも可能なため、チェック業務を効率化させることもできるでしょう。
正確な交通費精算が可能
2つ目は、正確な交通費精算ができるという点です。
交通系ICカードには記録が残るため、簡単に正確な金額で申請することができます。これにより、従業員の二重請求や払い過ぎを防止することができるため、その点が大きなメリットです。
また、記載漏れや計算ミスに対する確認作業・修正業務も減らせるため、申請者の負担も大幅に少なくなります。
最小限の確認作業で承認ができる
3つ目は、最小限の確認作業で承認ができる点です。
交通系ICカードを利用することで、できるだけミスを最小限にした状態で経費精算を行うことができるようになるため、承認者の確認作業の負担が少なくなります。また、業務が効率化されることにより、承認作業もスムーズです。これにより、承認者の歩留まりを解消することができるため、承認遅れによって発生する経理担当者や申請者への影響を抑えることもできるでしょう。
交通系ICカードを使用して経費にする際の3つの注意点
このように、交通系ICカードを利用することで企業はさまざまなメリットを獲得することができますが、逆に注意すべき点もいくつか存在します。ここでは、具体的にICカードを利用して経費にする際の注意点を3つご紹介しますので、企業はあらかじめチェックした上でICカードを運用するようにしましょう。
区間料金をメモする
1つ目の注意点は、区間料金をメモすることです。
交通系ICカードを利用して交通費を経費精算する場合、区間料金の履歴を残しておくのが原則となります。交通系ICカードの中には、利用履歴表示の上限件数や表示期間などが決められているものもあるため、適切に記録することが求められます。
また、区間料金は履歴として残しておくことで万が一、税務調査官に疑われたときにそれを払拭することができます。例えば、交通費に関しては飲食費とセットで見られることがあるため、税務調査官に特定の飲食店の領収書に関して、実際には利用していないのではないかと疑われた場合、区間料金の履歴を残しておけば、飲食店の領収書発行の日付と同じ日にその場所に訪れていることを証明することができます。これにより、他人からもらった飲食店の領収書ではないことを主張することができるため、税務調査官からの疑いを払拭することも可能です。
二重計上に注意する
2つ目は、二重計上に注意することです。
交通系ICカードで電車賃を支払う場合、まずは現金をチャージする必要があります。この際に、チャージ金額を必要経費として計上したにもかかわらず、交通系ICカードで支払いをする度にその金額を経費として処理してしまうと二重計上です。
間違えて二重計上してしまった場合とは異なり、意図的に二重計上をすると不正となります。そのため、交通系ICカードで使用した交通費を経費計上するときは、二重計上していないか確認することが重要です。
プライベートの交通費と仕事の交通費を混ざらないようにする
3つ目は、プライベートの交通費と仕事の交通費が混ざらないようにすることです。
交通系ICカードで支払ったプライベートの交通費を経費計上してしまうと不正となります。従業員がそれを行った場合、不正請求です。また、個人事業主がプライベートの交通費を経費計上してしまうと追徴課税を受けることになります。
そのため、プライベートと仕事の交通系ICカードはしっかりとわけて使用するのがおすすめです。
まとめ
今回は、交通系ICカードを使用して経費にする方法や交通系ICカードを利用して経費精算するメリットなどについて解説しました。交通系ICカードは利用履歴が残るため、経費精算の負担を減らすことができますが、交通系ICカードによっては利用履歴を確認できる上限件数が決められているものもあるため、細かく管理していないと履歴を残すことができない場合もあります。そのため、経費精算をもっとも楽にしたいという企業は経費精算システムを利用するのがおすすめです。
NTTコミュニケーションズでは、経費精算システム『SmartGo® Staple』を提供しています。SmartGo® Stapleは、モバイルSuicaとStapleカードが一体になった経費精算サービスです。従業員が利用した経路や金額はアプリにデータ連携されるため、経理担当者の負担を大幅に減らすことができます。また、申請者はモバイルSuicaで改札を通るだけで申請が完了するので、経費申請や経費精算業務に悩みを抱えている企業は、SmartGo® Stapleの導入を検討しましょう。
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