デポジット型の法人カードとは。メリット・デメリット・注意点について解説

公開日:2022/07/29

デポジット型のカードとは、保証金を支払いその範囲内で利用限度額が設定できるカードです。使いすぎの心配を防止できるため、法人カードを作成する際デポジット型を検討する企業は少なくありません。導入を検討するにあたり、メリットだけでなくどのようなデメリットがあるのか気になる人も多いでしょう。

本記事では、デポジット型の法人カードについてわかりやすく解説します。メリット・デメリットを中心に、導入の際の注意点についても解説しますので、利用を検討している方は参考にしてください。

デポジットとは

デポジットカードがどのようなものか、気になる方もいるでしょう。ここではデポジットカードの仕組みと他のカードとの違いについて解説します。

保証金のこと

デポジットとは「保証金」を意味します。

デポジット型のクレジットカードとは、先にデポジットを預けて利用するのが特徴です。預けたデポジット額がそのまま利用限度額となる点を把握しておきましょう。

利用限度額を増やしたい場合は、より多くの額を預ける必要が生じます。そのため、手元にまとまった資金がないと使いづらいカードともいえるでしょう。この時に預けたデポジットはカード退会時に返金されます。

クレジットカードとの違い

一般的なカードは、信用により成立する取引です。カード会社は契約時に利用者が料金を支払えるかどうかの調査を行っています。カード会社が利用者を信用しているため、商品購入後の後払い取引が成立する仕組みです。

そのため、信用が得られない場合はカードが発行されません。特に、法人の場合は審査基準が厳しいことも少なくありません。

一方、デポジット型のカードはカード会社に保証金を預け入れ、その範囲内でカード利用が可能となる仕組みです。そのため、カード会社は利用者に対して信用貸しを行う必要がありません。そのために、審査に通りやすい傾向となっています。

また、一定の範囲内でしか利用できないため、使いすぎを自然に防止できる点はメリットと言えるでしょう。

なお、通常のカードと仕組みの違うデポジット型のカードですが、使い勝手は通常のカードと変わりません。通常のカードと同様、オンラインショッピングや通常の買い物時などに幅広く利用できます。

デポジット型法人カードとは

法人カードにもデポジット型のカードが存在します。原則審査がないため、「法人カードを作成したいがなかなか通常のカード審査に通るのが難しい」場合に利用を検討してもよいでしょう。

原則審査なし

通常のカードの場合、利用するためには審査を受けなければなりません。返済できない相手にカードを発行すると、カード会社が利用代金の回収ができなくなるためです。そのため、審査は慎重に行われます。

一般的に、個人カードより法人カードの方が決済利用額は高い傾向です。そのため、法人カードの審査基準は個人カードよりも高く設定されています。

例えば、「黒字経営であること」「設立して一定の年数が経過していること」といった基準が設定されている場合もあります。そのため、設立してすぐの会社で法人カードを作ろうと思っても困難な場合が少なくありません。

また、法人カードの審査には比較的時間がかかるのも難点といえるでしょう。例えば、立ち上げ間もない会社ですぐにキャッシュレス決済を行いたい場合でも、なかなかカード審査が通らなければカードが利用できません。

一方、デポジット型であれば、事前にカード会社にお金を預け、その限度内でカードを利用する仕組みです。そのため、原則審査はあまり厳しくありません。そのため、すぐに法人カードを持ちたいけれど諸事情で審査が通らない場合に適したカードと言えるでしょう。

利用限度額の設定

デポジット型法人カードは、デポジット額がそのまま利用限度額となります。そのため、資金の準備ができれば、任意の利用限度額が設定できます。

カードの種類によっては1,000万円を超える高額な利用限度額の設定も可能です。そのため、一般的な法人カードの利用限度額が希望額に満たない場合、デポジット型カードの利用を検討してもよいでしょう。

クレジットカード加盟店で決済可能

審査不要のカードはデポジット型カードだけではなく、次のものもあります。

・デビットカード
・プリペイドカード

しかし、これらのカードは利用範囲が限られていることが少なくありません。一方、デポジット型の法人カードは、クレジットカード加盟店であればどこでも決済可能です。

そのため、通常のカードと同等に利用できる点がメリットといえます。

デポジット型法人カードのメリット

社内のキャッシュレス決済をすすめたい場合、デポジット型法人カードはとても便利です。ここでは、メリットについてみていきましょう。

入会審査がスムーズ

デポジット型では、利用前に保証金を預けるため、万が一利用者が支払いを滞納しても、カード会社は保証金から充当できます。

そのため、信用貸しが必要となる一般のカードと比較した場合、審査がスムーズです。

一般的なクレジットカードと同様に利用可能

デポジット型カードは、一般的なカードと同様の使い勝手が可能です。公共料金の支払いやリボ払い設定などができます。

さらに、通常のカードと同様の付帯サービスがある会社も数多くあります。旅行傷害保険や各種優待割引など、サービス内容は会社により異なるため事前に調べておきましょう。

経費精算が楽になる

法人カードを利用すると、社員が個人で経費を立て替える必要がなくなります。経理と社員間の現金のやり取りが不要になるため、手間やコストの削減につながります。また、経費精算システムと連携すれば、入力や申請の手間が大幅に省け、経費精算処理がスムーズになる点もメリットです。

経費精算のたびに手間やコストがかかっている企業は少なくありません。しかし、一般的なカードは審査に通らず利用できずに困っている企業もあるでしょう。その場合、審査が簡単なデポジット型の利用を検討しましょう。

デポジット型法人カードのデメリット

審査がスムーズで一般的なカードと同様に利用できるといった点で、使い勝手の良いカードと言えますが、いくつかのデメリットもあります。利用前に確認しておきましょう。

保証金の支払いが必要

事前に保証金を預けておかなければなりません。保証金の額がそのまま利用限度額となるため、まとまったお金が準備できなければ利用限度額も下がってしまいます。

カード退会時には返金されますが、事前にまとまった資金が必要な点はデメリットといえるでしょう。

限度額が簡単に増額できない

一般的なカードであれば、ある程度余裕を持った限度額を設定することが可能です。しかし、デポジット型のカードの場合、限度額は保証金の額だと決まっています。

そのため「今月だけ多くのカード枠を利用したい」と思っても、すぐに変更できません。決済時には一般的なカードと同様に利用できるのに、限度額に関しては簡単に増額できないため、不便と感じることもあるでしょう。

デポジット型法人カードの注意点

デポジット型法人カードは、入会審査がスムーズで使いすぎを防ぐため、メリットが豊富なカードといえるでしょう。しかし、注意点もあります。事前に確認しておきましょう。

年会費の変動

デポジット型カードは、利用限度額に応じて年会費が変動する点を把握しておきましょう。利用限度額をあげるためにデポジット額をあげると、年会費も高額になります。

使えば使うほどお得とは言い切れない点には注意が必要です。

初期費用が必要

初年度は年会費と同時に保証金を支払わなければなりません。保証金の額が利用限度額になるため、ある程度まとまった金額が必要になる場合も少なくありません。

そのため、カードの申し込み時点である程度費用が掛かる点には注意が必要です。

まとめ

デポジット型法人カードとは、事前に保証金を預けその額を利用限度額として利用できるカードです。

入会審査がスムーズで、一般的なカードと同様にさまざまな点で支払いに利用できます。経費精算システムと連動させれば、経理処理がスムーズになる点もメリットといえます。

入会審査などの問題で、一般的なカードの使用が難しい場合、デポジット型法人カードの利用を検討してみましょう。

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