経費清算における交通費清算とは?申請フローから効率化まで解説
公開日:2022/08/22
経費精算を実施するタイミングで、交通費精算に時間を割いている企業も多いのではないでしょうか。実際に人数が多くなれば多くなるほど、時間と労力がかかるといえます。 交通費の内容を把握し、勘定科目に振り分けなければならないことから、非常にコストのかかる業務になる可能性があります。
しかし、 交通費清算を行うためにどういった処理が必要なのかを把握していない場合もあるでしょう。そこで、今回は交通費清算がどういったものか解説したうえで、ミスの減少やルール作り、効率化のポイントについてもふれていきます。
目次
交通費精算とは
交通費精算とは、経理業務の一部で、発生した交通費に対して申請を行い承認してもらう手続きのことです。交通費は、通勤以外で公共交通機関やタクシーを使用した場合に発生する料金をさします。
電車やバスで領収書が発行されない場合は、交通費精算書を作成する必要があります。交通費精算書は、最短ルートでの料金のみを支払うといったルールが設定されていることもあるため、よく確認したうえで作成しましょう。
旅費交通費との違い
旅費交通費は、遠方で移動を伴う業務が発生した場合の交通費を表すものです。そのため、次のような項目は全て旅費交通費に該当します。
・出張先へ飛行機やタクシーでの移動
・出張先の食費、宿泊代
・出張先の交通機関の費用
企業によって大きくルールが異なるものの、旅費交通費に該当する費用の上限は会社が決められます。また、経費精算の手間を省く場合は、決まった額を支給するという方法も検討可能です。仮に、ルールを決めていなかった場合は、現場の意見を反映しつつ、運用・改善していきましょう。
通勤費との違い
通勤費は、企業に通勤する場合に発生する費用です。企業によって規定が異なるものの、片道の通勤距離によって1カ月あたりの非課税限度額が決まっています。最高でも月額31,600円となり、それ以上の通勤費となった場合は給与として課税される点は知っておくとよいでしょう。
また、公共交通機関を使用する場合は15万円まで非課税となるため、企業が公共交通機関を通勤手段として指定する理由の1つになっています。定期券の金額を確認し、その額を支給するという方法も一般的です。
交通費精算を行う手順
交通費精算を行う流れは、次のようになります。従業員からすれば、「早く清算して欲しい」というニーズがあるものの、フローとしては経費清算ツールを入れたとしても大きく変わりません。ただし、効率化は可能です。
1.交通費精算書の提出
2.上長に承認依頼
3.経理担当者か上長による書類承認
中でも交通費精算書には、日付・訪問先・運賃・経路・指名・交通機関の種類などを記入するため、金額や利用した交通機関をメモしておくとスムーズだといえます。この際、領収書やレシートがない場合でも交通費精算書か出金伝票に記録することが多い点は知っておきましょう。
また、金額だけに着目すると3万円以上の場合は領収書を残すことがベストです。 しかし、交通費精算書は3万円以下でも必要な書類となるため、多くの企業では「書類を残す為に記述してもらう」という処理方法になっているといえます。
交通費精算を行うだけでも企業にとっては労力がかかるものです。では、何故労力がかかるとわかっていて効率化が難しいのか。詳しくはこちらの記事から。
交通費精算においてミスを減らすために重要なステップ
交通費精算は、申請された経理業務担当者にも負荷がかかる経理業務の1つです。例えば、次のような確認が必要となるケースも少なくありません。
・提出された交通費精算書の内容を精査し、領収書の金額と精算書の金額があっているかどうか確認する
・旅費交通費と混同されていないか確認する
・最終的に内容をダブルチェックする
ここからは、経理担当が行なっている確認・処理方法を知ったうえで、ミスを減少させる方法をみていきましょう。
明確な規定の作成し周知する
多様な働き方であるように、交通費においても車や公共交通機関、タクシーといった移動手段があります。その上でそれぞれの移動手段に対する規定を決めておきましょう。
例えば、タクシーの場合はどんなに短くても領収書を必ず添付する、車を利用する場合は ガソリン1 L あたりの料金を決め、距離数で計算するといったルールが検討されます。
仮に、明確な規定を従業員の就業規則などに記載していなければ、すぐに記載することによってミスを減らすことが可能です。申請者と経理担当者がやり取りすれば解決するケースが多いものの、場合によっては、応対する時間さえないこともあるでしょう。
そういった場合も想定し、誰もが簡単にルールを把握できるように記載し、確認できるようにしておくと効率化を図れます。計算方法、移動手段の記載方法なども周知しておくと良いでしょう。
細かい交通費のルールに関してはこちらの記事から。
承認フローの周知
一般的な承認フローは多くの場合、部署の上長及び経理担当者が確認を行います。そのうえで担当者が一人などの場合、属人化が進む要因となりえるため、複数人の担当者を事前に決めておき、ルールとして周知しておくことが大切です。
また、承認の権限をもつ人が複数人いる場合は、それぞれの交通費に関して誰かが必ずチェックする体制を構築できるため、ミスだけでなく不正も防止することにつながります。
例外は承認しない
ルールを決めた場合は、誰であっても例外を承認しないことが大切です。ルールの適用前に移行期間を設け研修などを行い、計算方法や交通費精算書の書き方を徹底させるといった対策も検討できます。
加えて、決めた内容に合っていないフォーマットでの提出があれば、差し戻しを行うなど徹底したルール遵守の姿勢が大切です。
交通費精算を楽にするための3つの方法
交通費精算を楽にするためには、次のような取り組みが必要になります。
・IC カード、クレジットカードの利用
・キャッシュレス決済
・経費精算システムの導入
交通費清算において、紙による処理を行なっている会社は少なくありません。しかし、電子帳簿保存法の改正によって、 IC カードやクレジットカード・キャッシュレス決済の利用履歴を把握できれば、紙の書類を保存しておく必要がなくなりました。
つまり、交通費精算にかかっていた時間を現金ではなくクレジットカードやキャッシュレス決済などに切り替えることによって時間を短縮する事が可能です。また、経費精算システムを導入した場合、交通費だけでなく、業務に関わるほぼ全ての経費をスムーズに処理することが可能です。
しかし、現状から支払い手段やシステムを変化させる場合、 現状とシステム・支払い方法を取り入れた場合の比較を行う必要もあります。課題を抱えている場合、放置しても問題が解決されることはないためです。
そういった点もふまえてNTTコミュニケーションズが提供するSmartGo™ Stapleでは、企業の経理業務の課題に対して相談も受け付けています。また、クレジットカードではなく、チャージ式のプリペイドカードを使用するため、クレジットカードのリスクとなる不正使用や巨額の支払いといったリスクも軽減可能です。
まとめ
交通費清算は、業務で発生した交通費に対して承認してもらうための手続きを表す言葉です。交通費は、通勤費や旅費交通費と混同されるケースもあるものの、明確に定義が分かれているため、知っておくとスムーズな申請が可能となります。
また、交通費清算は上長に承認をもらった上で経費担当者が処理を行うものです。金額・勘定科目上の振り分けにミスが許されないため、差し戻しや修正が必要となるといえます。
仮に、交通費清算だけで日々の業務が圧迫されているといった場合、NTTコミュニケーションズが提供するSmartGo™ Stapleの導入を検討してみましょう。モバイルSuicaと連携することで改札を通れば申請が完了し、Stapleと呼ばれるプリベイトカードも利用できるため、履歴の確認もスムーズに行えます。経理業務の負担を軽減したい、交通費清算に頭を悩ませたくないといった場合、お気軽にお問い合わせください。
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