中小企業におすすめの法人カードとは? 選び方やメリット、注意点を解説

中小企業におすすめの法人カードとは? 選び方やメリット、注意点を解説

公開日:2022/10/19

法人カードを持つと、キャッシュフローが安定し経費精算作業の簡略化にもつながります。そのため、手元資金が不安定になることも多い中小企業の中には法人カードの利用を検討する人も多いでしょう。

本記事では、中小企業におすすめの法人カードの選び方やメリット、注意点について解説します。

中小企業におすすめの法人カードの選び方

法人カードを選ぶ際は、会社や事業の規模を基準にします。そのため、中小企業と大企業とでは、選択すべきカードは異なるため注意が必要です。

なお、一般的に大企業向けのカードはコーポレートカード、中小企業向けや個人事業主向けのものはビジネスカードと呼びます。そのため、カードを探す際は「ビジネスカード」の中から探しましょう。

ここでは、中小企業が法人カードを選ぶときに、とくに注目しておきたい点を3つみていきます。

追加カードの制限を比較

カードの種類により、追加できるカードの枚数は異なります。一般的にビジネスカードはコーポレートカードと比較して追加できる枚数が少ない傾向です。

中には追加発行できないものもあるため注意しましょう。

また、追加カードが作成できるカードにも、無料のものと有料のものがあります。使い勝手と価格面を比較して自社に合ったものを選択しましょう。

年会費を比較

法人カードは年会費が無料のものと有料のものがあります。

年会費は経費として落とせます。しかし、カードの維持費にお金をかけたくない場合は無料のものから選択しましょう。

ただし、無料の中にもさまざまなものがあるため丁寧な確認が欠かせません。例えば次のようなタイプがあります。
・年会費永年無料
・初年度年会費無料
・キャンペーン中で年会費無料
・条件を達成した場合翌年の年会費が無料

有料カードには付帯サービスが充実していることが多い傾向です。付帯サービスには、例えば次のようなものがあります。
・ポイント還元
・空港ラウンジ無料使用
・出張時の保険サービス
・ホテル・レストランの割引
・ジムの割引
・レジャー施設の割引

無料カードにも必要最低限の付帯サービスがついていることは少なくありません。会費とサービス内容を比較し、自社に必要な方を選択するとよいでしょう。

審査のハードルを比較

法人カードにも加入時の審査があります。一般的に個人よりも審査のハードルが厳しいと言われています。

具体的な審査基準は公表されていませんが、審査対象となるポイントは次の3つです。
・事業の設立時期
・財務状況
・経営者の信用情報

一般的には事業を立ち上げて3年以上経過していると、有利になると言われています。財務状況も赤字よりは黒字の方が支払い能力が高いと証明されます。

経営者の信用情報は審査への影響の高い項目です。例えば、カードの支払い滞納や自己破産などの金融事故があると、審査が通りづらい傾向となります。そのような場合は、時間を置いて申請するなどの工夫を行いましょう。

また、カードによっては申し込み時に「謄本や決算書の提出が不要」というものがあります。そのようなカードを選べば、会社の業績や事業年度で審査に落ちることはありません。

設立年数が短い、財務状況が危うい、という場合には申し込み条件を見て、審査のハードルを比較してみましょう。

法人カードに関する記事はこちらです。

法人カードと個人カードの違いとは

企業によっては、個人のカードを利用し立替支払いを行い、その後経費精算を行っている場合もあるでしょう。

そのため、わざわざ法人カードを作らなくてもよいと考えている企業もあるかもしれません。ここでは、法人カードと個人カードの違いについてみていきましょう。

会社で一括引き落としとなる

法人カードを作成すると、会社で一括引き落としできます。そのため、個人が一時的に経費を負担する手間や負担がなくなる点はメリットです。

個人が支払った場合は、その後個人充てに会社から支払いを行わなければなりません。法人カードを導入するとその手間を削減できます。

ポイントが会社に入る

個人がカードを利用した場合、そのポイントは個人のものとなります。法人カードを作成すると、そのカードについたポイントは会社のものとなる点が大きく異なる点を把握しておきましょう。

経費精算業務が楽になる

個人がカードを利用して立替えた場合、会社では経費精算業務を行わなければなりません。

従来の経費精算業務は次のような流れとなっています。
・担当者は稟議書を書き、領収書を添付する
・稟議書に上長の印をもらう
・経理に稟議書を回し支払金額やその内容を確認する
・経理から担当者に立替金額を支払う
・経理は経費精算に必要な仕訳を計上する

法人カードを利用すると、領収書の添付や稟議書の押印、立替金の支払いといった手間がなくなるため、効率化につながります。

経費精算のキャッシュレス化に関する記事はこちらです。

法人カードを使うメリット

法人カードの導入には、申し込みの書類をそろえる、審査が通るまで待つといった手間がかかります。そのため導入を検討しながらも躊躇している企業もあるでしょう。

ここでは、法人カードを使うメリットを3つみていきます。

ポイントが獲得できる

個人がカードを利用すると、ポイントは個人にしか還元されません。会社に還元されるためには、法人カードが必要です。

ポイント還元率はカードにより異なりますが、0.5~1%還元される場合が少なくありません。ポイント還元分、経費節減につながります。

キャッシュフローにゆとりができる

法人カードを利用すると、毎月決まった日に銀行口座から引き落とされます。そのため、実際の購入日から支払い日までに余裕ができ、キャッシュフローの安定につながるといえるでしょう。

例えば、会社で毎月決まった日にまとまった収入がはいる場合は、引き落とし日がその日より後に設定されているカードを選択すると、資金繰りに余裕が生じます。

付帯サービスが利用できる

法人カードを利用すると、付帯サービスが利用できます。無料カードよりも有料の方がサービスは充実している傾向ですが、無料カードでもいくつかの付帯サービスが利用できることがあるため確認しておきましょう。

付帯サービスには例えば、次のものがあります。
・ポイント還元
・国内外の旅行保険
・空港ラウンジサービス
・ホテル割引
・レストラン割引
・ジム割引
・イベント割引

出張が多いのであれば出張関係が充実した付帯サービスを選ぶと良いでしょう。また、必要に応じて社内の福利厚生を充実させるために、付帯サービスを利用することも可能です。

法人カードの注意点

法人カードを導入する際には、注意しなければならない点がいくつかあります。ここでは、法人カードを利用する際の注意点を3つみていきましょう。

年会費がかかる

法人カードには年会費が必要となるものが少なくありません。毎年必ずかかるコストとなるため、事前に確認しておきましょう。

無料のカードもありますので、必要であればそちらを選択しても良いでしょう。ただし、無料のカードにはさまざまなものがあるため、注意が必要です。
・永年無料
・初年度のみ無料
・条件クリアで翌年無料

また、法人カードでは追加でカード発行が必要となる場合も少なくありません。カードを追加発行する場合の費用についても、無料・有料タイプがありますので事前に確認しておきましょう。

カードの管理が必要

法人カードを導入した場合、カードの不正利用を防止するためカード管理を行い社内ルールを定めておかなければなりません。

まずは、社内の誰にカードを交付するか決めます。利用範囲も予めわかりやすく定めておきましょう。

部署ごとにお金の使いどころが異なることもあるでしょう。そのため、部署ごとに詳細に決めておくと効果を発揮します。例えば、営業社員の場合、外回りの時のガソリン代と出張時の費用のみ、総務・庶務の場合は、備品・事務用品の購入のみ、といった具合です。

限度額を設定しておく

法人カードには利用限度額があります。全体的な利用限度額だけでなく、一枚ずつの利用限度額を設定できるカードがあります。

役職や部署により、必要な上限額は異なります。それぞれに応じた上限額を設定し、使いすぎを防ぎましょう。

法人カードをより便利に使うには

法人カードを導入する際は、デジタルツールを共に導入すると導入効果があがります。ここでは、法人カードをより便利に使いこなすためのデジタルツールを2つみていきます。

経費精算システムの導入

法人カードと経費精算システムとを連携すると、経費精算にかかっていた多くの手間を効率的に省くことが可能です。

例えば、法人カードの利用明細と自動連携できると、取り込み作業が不要となり経理担当者の余計な手間を減らせます。

連携すると申請者の入力作業の削減が可能です。あわせて、ミスや不正の防止にもつながるため、安全度の向上につながります。

経費精算のキャッシュレス化に関する記事はこちらです。
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会計ソフトの導入

法人カードと会計ソフトとを連携すると、データを元に自動で経費の仕訳を行います。自動で仕訳を行うため、入力ミスの削減が可能です。

担当者は、仕訳の科目に誤りがないか確認するだけで業務が終了します。そのため、経理業務の大幅な軽減につながるといえるでしょう。

経理業務の電子化に関する記事はこちらです。

まとめ

法人カードを利用すると、ポイント還元が受けられる、経費精算業務が楽になるなどのメリットが生じます。

年会費のコストが気になる場合は、年会費無料のカードを選びましょう。一方、コストがかかっても充実した付帯サービスのあるものを選択した方がよい場合もあります。自社の状況に合ったものを選択しましょう。

法人カードを導入する際は、経費精算システムや会計ソフトを導入し連携を行うと経理業務の効率化につながります。経理業務の効率化を行うと、社員はより生産性の高い業務に手が回るようになるため生産性の向上が期待できます。そのため、法人カードを導入する際は、同時にデジタルツールを導入し連携させましょう。

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