DX化とは。定義や進め方、成功させる方法について解説。

DX化とは。定義や進め方、成功させる方法について解説。

公開日:2022/10/19

近年、DX化を進める日本企業は増加しています。しかし、どのように取り組めばよいのかわからず、成果に結びつかないという企業も少なくありません。

本記事では、DX化の定義や進め方について詳しく解説します。また、成功させる方法にもふれていくため、DX化に取り組む際の参考にしてみてください。

DX化とは

DX化は、IT化とは異なる概念です。ここでは、DX化の定義やIT化との違い、日本のDXに対する状況について解説します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITの浸透によって、人々の生活を利便性の高いものに変化させるという意味です。スウェーデンにあるウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱しました。

特徴として、次の3点があげられます。

・情報技術と現実が重なり合い、結びついていく
・デジタルオブジェクトを基本的な素材とする
・本質的な情報技術研究のためのアプローチ・方法・技術開発が必要となる

また、経済産業省は「デジタル技術を活用しビジネスモデルを変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。

DXの定義と活用事例に関する記事はこちらからどうぞ。

日本のDXに対する状況

2022年7月に発表された経済産業省のDXレポート2.2によると、DX化を進める日本の企業は増加傾向にあります。

しかし、DX化のために投資した資金の殆どが既存ビジネスの維持や効率化に充てられており、企業成長に反映されていないのが現状です。さらに、サービスの創造において成果を出している企業は少ない傾向にあります。

具体的に目指すゴールや取り組みを可視化できていないのが要因の1つだといえるでしょう。

DX化とIT化は異なる

IT化はDX化と同じようなイメージを持つ方も珍しくありません。IT化とはネットワーク活用によるアナログ業務や仕組みのデジタル化をさします。

対して、DX化はIT技術を活用し、企業のビジネスモデルを変革する取り組みです。そのため、IT化はDX化における手段の1つといえます。

IT化とDX化の違いに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事からどうぞ。

DXとはわかりやすくいうとデータ活用の手段の1つ

DXとは、わかりやすくいうとデータ活用の手段の1つといえます。

DXは新しい商品やサービスを創出するためにデータを分析し活用するための手段です。現在の業務環境では、膨大なデータを活用できていないケースも珍しくありません。DXは従来のビジネスモデルを変え、蓄積しているデータを活用するキッカケになるでしょう。

DXと向き合わなければならない理由

新しい事業の創出にはDX化は欠かせません。また、生産性と効率性を高め、市場で生き残るためには、DXと向き合う必要があります。

ここでは、DXと向き合わなければならない理由を3つあげて解説していきます。

生産性、効率性を高めなければ生き残れない

日本企業はデジタル化の遅れにより、世界市場において存在感が低下しているのが現状です。激しく変化する市場で生き残るためには、デジタル化により生産性と効率性を高め、競争力を向上させる必要があるといえます。

新しい事業の創出につながる

DXは新しい事業の創出につながるでしょう。例えば、無人コンビニではAIカメラにより顧客の行動状況を把握し、新しいマーケティングに活用しているケースがあります。

今まで以上に膨大な情報を収集・分析ができるようになると、新しい事業の創出やサービスの開発が可能となるでしょう。

データを活用した製品・サービス作りが求められる

コロナ禍により、今まで以上にリモートワークが求められるようになりました。多くの人がデジタル化に注目するようになった要因の1つともいえます。

企業はリモートワークをはじめ、データを活用した製品やサービス作りができる環境を整える必要があり、DX化が欠かせない状況になりました。

DX化の進め方

DX化の進め方は企業が目指すゴールや事業の種類によって大きく異なります。そのため、ここでは一般的なDX化の進め方をみていきましょう。

社内業務と人材の把握

まず、デジタル化が必要な社内業務とDX化に対応できる人材の有無を把握します。DX化を成功させるためには、デジタル技術に対応できる人材だけでなく、DX化を主導するリーダー格の存在も欠かせないでしょう。

しかし、このような人材が不足している企業は少なくありません。不足している場合は、外部人材の確保や社内の人材育成が必要となります。

データの有無の確認

DX化において新たな利益や価値を創出するために必要なデータがあるかを確認しましょう。例えば、顧客の行動を把握するためには、顧客情報のデータが必要です。経理データや在庫データなどは収集しやすく、活用すると大きな効果を期待できます。

また、データの管理や活用における既存システムの老朽化も想定されるため、見直しを検討しましょう。

部署設立や目的の確認

DX化に対応できる専門部署の設立を推奨します。2019年に発表された情報処理推進機構(IPA)の「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査」によると、DX化専門の部署と情報システム部門を連動しながら進めると、最も成果を得られるという結果が出ています。

また、DX化の目的を設定しましょう。社員の「こうなりたい」というビジョンを取り入れ、ゴールを決めます。ゴールのハードルは高く設定するとよいでしょう。

「売上倍増」「今までにないサービスを作る」など難しい目標を達成するためには、どうすればよいのかを当事者目線に立って考えられるようになります。

計画を定め、実施・改善・評価を繰り返す

目標達成のために計画を定め、実施・改善・評価を繰り返し行いましょう。定期的に問題点や課題を見つけ出し、都度改善を図ります。長期的には大きな成果につながるでしょう。具体的には人・サービス・ものでも手順は変わりません。

なお、評価方法は経済産業省が作成したDX推進指標を参考にするとよいでしょう。

最小単位から取り入れる

最初から全ての課題を解決しようとすると、DX化は成功しません。デジタル技術の知識が不足している状態で進めると、失敗のリスクが高くなります。

まずは、紙媒体のペーパーレス化など最小単位からはじめ、チャットツールや経費精算システムなどを取り入れていきましょう。

DX化を成功させる方法

ここでは、DX化を成功させる3つの方法をみていきます。成功させるためには、データ活用が重要なポイントとなるだけでなく、場合によっては組織としても変化が必要です。

社内でできること・できないことの明確化

社内でできること・できないことの明確化を図ります。対応できない場合は、外部への委託も必要となります。DX化の戦略や内容は社内で定め、詳細に関しては外部委託に頼るなど柔軟に対応しましょう。

ただし、外部委託からデータやノウハウなどの外部流出がないように厳重な管理が求められます。

データを正しく分析し活用できる組織・体制を作る

データを正しく分析・活用できる組織を作りましょう。収集したデータを活用するためには整理する必要があります。さらに、データの具体的な傾向を分析し、ビジネスにつなげる体制作りが大切です。

また、データには顧客の個人情報が含まれているものが多くあるため、安全性の確保が欠かせません。社員のセキュリティへの意識を高める教育も必要となるでしょう。データの安全性の確保は顧客の信頼獲得にもつながります。

組織単位で取り組み、データの結果を生かす施策を立てる

データ形式や入力形式が部署や個人単位で異なる場合、組織全体でのデータ活用は困難です。そのため、活用するデータ形式や入力形式は組織全体で仕組みを統一しましょう。

さらに、収集・分析したデータの結果から課題を解消するための施策を立てます。例えば、データ活用により、顧客のニーズに対し、投入する商品数の予測が可能となります。余分な商品数の投入を防ぐため、コスト削減にもつながるでしょう。

DX化の一歩として経費精算ツールを活用しよう

DX化の一歩として経費精算ツールを活用するという手もあります。経費精算ツールを活用すると、立て替えや事務手続きなどの手間を大きく削減可能です。精算書を自動で作成できるため、計算ミスなどの人的ミスの防止にもつながります。

NTTコミュニケーションズが提供するSmartGoStaple®では、経費精算にかかっていたコストや手間を削減できます。経費精算業務を自動化できるため、DX化の一歩として導入を検討してみてください。

まとめ

本記事では、DX化の定義や進め方について詳しく解説しました。激しく変化する市場で生き残るためには、DX化と向き合わなければなりません。

DX化は収集したデータの正しい分析と活用が重要なポイントとなります。組織全体で取り組み、データの結果を生かせる施策を立てる必要があります。

しかし、いきなり全ての課題を解決しようとしても失敗してしまうリスクが想定されるため、DX化は最小単位からスタートするとよいでしょう。

また、経費精算ツールである、NTTコミュニケーションズが提供するSmartGoStaple®を活用するという手段もあります。経費精算の業務フローを自動化できるため、コストや手間だけでなく、人的ミスの削減が可能です。

成功のポイントを意識しつつDX化を進め、企業の競争力を高めましょう。

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