2015年4月16日
「カリフォルニア サクラメント 3 (CA3) データセンター」の提供開始について
~米国カリフォルニア州において最大規模のデータセンターをさらに約40%拡大~
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)は、2015年4月17日より、米国においてデータセンター関連サービスを提供するNTT Comグループ会社RagingWire Data Centers (略称:RagingWire社)を通じて、約130億円を投じた「カリフォルニア サクラメント 3 (CA3) データセンター」の提供を開始します。本データセンターは、米国カリフォルニア州の州都サクラメントに位置し、サーバールーム面積約6,400m2(2,800ラック相当)を提供します。
1.背景
活発なICT産業や、企業のクラウド利用など、ICT環境のアウトソース拡大を背景に、全世界におけるデータセンター市場の50%以上を占める米国では、年間約19%の市場成長が続いています。NTT Comは、米国において9拠点のデータセンターを提供中であり、RagingWire社はそのうち東海岸のバージニア州アッシュバーンに1拠点、西海岸のカリフォルニア州サクラメントに2拠点のデータセンターを展開しています。また、コロケーションサービスの直販やホールセール(設備卸売)への旺盛な需要に応えるため、2014年9月に「バージニア アッシュバーン 1 (VA1) データセンター」のサーバールーム面積を約6,700m2に拡張するとともに、2015年末の提供開始に向けて、「バージニア アッシュバーン 2 (VA2) データセンター」(サーバールーム面積約7,400m2)を建設中です。
今回、NTT Comは、お客さまのさらなるご要望にお応えするため、サクラメントで3つ目の「カリフォルニア サクラメント 3 (CA3) データセンター」の提供を開始します。これにより、米国におけるNTT Comのサーバールーム総面積は約46,800m2に拡大するとともに、引き続き、お客さまの経営改革に貢献するため、米国をはじめ、世界主要拠点にグローバルシームレスなデータセンターサービスの拡充を図っていきます。
(別紙1)米国におけるデータセンター拠点およびサーバールーム面積
「カリフォルニア サクラメント 3 (CA3) データセンター」の外観イメージ
2.概要・特長
カリフォルニア州サクラメントは、高信頼かつ割安な電力供給環境、州の税制優遇、空港などの交通機関や豊富なネットワーク接続環境が整っているため、シリコンバレーやベイエリアよりも低コストでデータセンターの運用が可能です。
また、米国西海岸の地震危険ゾーンとは、地質プレートが離れた安定した地盤上にあり、自然災害のリスクも低いエリアです。本データセンターを建設したRagingWireサクラメント キャンパスは、サクラメント国際空港から車で約15分という便利な場所にあり、カリフォルニア州のデータセンターでは最大規模を誇ります。
(別紙2)「カリフォルニア サクラメント 3 (CA3) データセンター」の標準仕様
(1) ダウンタイムゼロを保証する可用性100%のSLA
本データセンターは、Nexcenter™*1が定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、電力・空調・通信設備の冗長化やテロにも強い充実したセキュリティをはじめ、電力供給100%を保証するSLA (サービスレベル保証) を備えた世界トップクラスのサービスを提供します。
最大20kW/ラックの高密度電力供給、空調設備や通信回線引き込みの冗長化に加えて、RagingWire社が特許取得済の2N+2®アーキテクチャによる、設備メンテナンス時においても完全冗長性を保ちながら電力供給を可能とするシステムなど、万全な設備運用の体制と併せて業界最高基準のTier IVレベル以上の極めて高い可用性を提供します。このように卓越した品質を提供する本データセンターは、ミッション・クリティカルな金融機関や米国内にデータ拠点を求めるグローバル企業、ベイエリアやシリコンバレーのIT企業などのお客さまに最適です。
(2) 効率的なデータセンター設備の設計・運用による低コスト/グリーン化を推進
RagingWire社は、電気設備、空調設備や通信設備などの構築・運用を自社で対応可能なライセンスを保有し、専門の主任技術者を多数擁していることから、より高品質な設備を低コストでお客さまに提供することが可能です。
また、RagingWire社が開発したデータセンター設備管理システムN-Matrix™を導入しており、電力使用状況の監視や設備の冷却を自動管理するなど、効率的な設備管理を実施します。加えて、電気空調コストをさらに低減する外気冷房システムの導入、米国環境保護庁 (EPA) が定める「ENERGY STAR」認定を受けた設備の採用などにより、低コスト運用を実現するとともに、米国グリーンビルディング協議会による「LEED」認証に対応した環境に配慮したデータセンターを提供します。
(3) 各種認証に準拠した安全かつ柔軟な運用サービス
本データセンターは、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準である「PCI DSS」、米国連邦情報セキュリティマネジメント法に基づく情報保護ガイドライン「FISMA」や米国医療情報保護ガイドライン「HIPAA」に準拠するほか、「SSAE16/ISAE3402」による内部統制に関する有効性証明書を取得予定です。またオンサイトスタッフによる各種マネージドサービスやリモートハンドサービスなど、安全かつ柔軟な運用サービスを提供します。
館内には、BCPオフィスとして利用が可能なレンタルオフィスのほか、会議室、無線LAN、ラウンジ、キッチン、スポーツジム、シャワールームなど快適なアメニティ施設も備えています。
(参考)RagingWire社について
RagingWire社(本社:米国 カリフォルニア州サクラメントCEO:George Macricostas)は現在従業員約300名以上を擁し、2000年の会社設立以降15年間にわたり、米国でデータセンターサービスを提供する、米国における業界のリーダーです。Polycom社やNVIDIA社などICT企業を中心に約200社以上に対する高品質サービスの提供実績があります。
*1:データセンターサービス ブランド「Nexcenter™」
「高品質」「柔軟性」「コスト効率性」を統合した次世代データセンターサービスで、お客さまのビジネスを加速します。