2019年1月15日
自然言語解析を手軽に利用できる「COTOHA API」に国内初となる「言い淀み除去」「照応解析」などのAPIを追加
〜AIによる音声認識の精度向上や、自然言語解析の高度化を可能にするAPIにより、さらに本格的な日本語解析ニーズに対応〜
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、NTTグループの40年以上にわたる自然言語解析技術の研究成果を手軽に利用できるAPIサービス「Communication Engine "COTOHA® API"」(以下「COTOHA API」)において、2019年1月15日よりラインアップを追加します。
新たに「言い淀み除去」「音声認識誤り検知」「感情分析」の3つのAPIを提供するほか、従来β版だった「照応解析」APIの正式版提供を開始します。
なお、「言い淀み除去」「音声認識誤り検知」「照応解析」のAPI提供は国内で初めてです。
1. 各APIの機能および特長
(1) 言い淀み除去 (β版)
音声認識処理後のテキストデータの中から、「ええと」や「あのう」といった言い淀みを特定し、除去します。既存の音声認識エンジンやアプリケーションにアドオンして活用していただくことで、音声認識結果の精度向上を実現します。
(2) 音声認識誤り検知 (β版)
音声認識処理後のテキストデータの中から、認識ミスの恐れがある単語※1を検知・抽出する機能です。
「認識した文章全体における誤り度合い」と「言い間違いや音声認識間違いの可能性が高い単語」をスコア化して表示します。本APIを活用することで、音声認識結果の信頼度判定を行うことや、AIが人に対して聞き返しを行う際に不明点のみを尋ねることが可能となります。
また、今後提供予定の「音声認識誤り訂正」APIと組み合わせることで、誤りを自動で訂正して、認識精度を向上させることが可能です。
(3) 感情分析 (正式版)
文章が表現している感情を「ポジティブ」あるいは「ネガティブ」と判定します。否定語の認識をしながら文章全体の意味を踏まえて分析するため、単語単位の判定と比べ高精度で感情を判定できます。
また、文章に含まれる「喜ぶ」「驚く」「不安」「安心」といった15種類の感情を分類・認識することも可能です。
(4) 照応解析 (正式版)
「あれ」「彼/彼女」「同〇〇」「その〇〇」などさまざまな指示語を検知し、それらが指し示す対象を特定することができます。構文解析と組み合わせて利用することで、解析精度を向上させることが可能です。
従来β版を提供してきましたが、今回の正式版にて、以下の例のように指示語が複数形(彼ら)の場合や、指示語のさす対象が複数の単語から成る(任期満了による知事選)場合などのさまざまな照応関係について認識できるようになりました。
<例>
3. 提供開始日
2019年1月15日
4. 利用方法
(1)「for Developers」メニューをご利用の場合
検証用※2として無償でご利用いただけます。「COTOHA® API Portal」内の下記Webページを参照のうえご登録ください。
「スタートガイド」 https://api.ce-cotoha.com/contents/getting-started.html
(2)「for Enterprise」メニューをご利用の場合
商用でご利用の場合は、「COTOHA® API Portal」内の下記Webページからお問い合わせください。
「COTOHA® APIお問い合わせ」 https://api.ce-cotoha.com/contents/contact.html
- 初期費用:無料
- 月額費用:基本料金13万円(税抜)+APIコール数に応じた従量課金(約260万コール/月※3までは基本料金のみでご利用いただけます)
(参考)「COTOHA API」とは
NTT Comが2018年9月より提供している、AIによる自然言語解析APIです。NTTグループが40年以上にわたって蓄積・精錬した210万語を超える日本語辞書およびAI関連技術「corevo®(コレボ)※4」と、NTT Comが独自開発した自然言語解析技術を実装しています。
構文解析/固有表現抽出/照応解析(今回正式版へ)/キーワード抽出/類似度算出/文タイプ判定/ユーザー属性推定(β版)の7つのAPIを提供しており、今回新たに、言い淀み除去(β版)/音声認識誤り検知(β版)/感情分析(正式版)の3つを追加します。
また、今後も順次ラインアップを強化していく予定です。
※1:専門用語や商品名といった特殊な単語については、辞書登録を行い、誤り検知対象から除外することができます。
※2:検証環境では、利用できる機能に一部制限があります。詳しくは利用規約をご覧ください。
https://api.ce-cotoha.com/contents/termsofuse.html
※3:0.05円/コール相当課金のAPIを均等に利用した場合における想定コール数。各APIのご利用状況によって利用可能数は前後することがあります。
※4:「corevo®」は、日本電信電話株式会社の登録商標です。http://www.ntt.co.jp/corevo/
関連リンク
本件に関するお問い合わせ先
2019-R002