伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
FMCの導入によりハイブリッドワークを推進
オフィス勤務と同等の音声品質と応対品質を在宅でも実現
PBX(セントレックス構成)・オフィスリンク・
電話帳アプリ・IPVoice・UniversalOne
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
IT推進部 ITインフラチーム長
高井良 真臣氏
「iPhoneを全社員に配布し、二要素認証のデバイスとして使えるようになったことも実は大きな成果です」
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
IT推進部
山崎 千絵氏
「NTT Comの営業担当の方のサービスや技術の理解度が高いプレゼンテーションと私たちの要求を高いレベルで満たした提案内容が選定の決め手でした」
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
IT推進部 ITインフラチーム
舟橋 夏織氏
「NTT Comのプロジェクトメンバーの前向きな雰囲気もあり一体感のあるプロジェクトが実行できました」
課題
新型コロナ感染拡大のため在宅勤務の対応が急務
ハイブリットワーク環境の構築により働き方改革へ
2021年10月に会社設立20周年を迎え、「鉄を商う。未来を担う。」をステートメントに企業理念を掲げている伊藤忠丸紅鉄鋼では、社員の健康が会社の永続的成長の土台となる「健康経営」を実践している。多様なワークスタイルに対応する働き方改革は、同社の重要な取り組みのひとつだった。
その取り組みを加速させたのが新型コロナ感染症だったと語るのはIT推進部の高井良真臣氏だ。「私たち鉄鋼総合商社はお客さまと対面する商談が基本だったのですが、コロナの蔓延により在宅勤務が増え、対面が制限されるようになってからは、Web会議や電話を利用する頻度がすごく増えました」
PBXのEOSLのタイミングとコロナの感染拡大もあり、電話環境の更改プロジェクトはハイブリッドワークを可能にする新しい音声環境構築という方向で同社は検討を開始。プロジェクトマネージャーを務めたIT推進部の山崎千絵氏は次のように振り返る。「単純なPBXのリプレイスではなく、在宅勤務でもオフィスと同等に電話を利用できる環境づくりを実現することをプロジェクトのゴールにしました。そのために全社員にiPhoneを配布し、内線通話を可能にするのと同時に、会社の代表番号、部署の代表番号にかかってきた電話をiPhoneで受けられる仕組み作りも実現しようと考えました」
このページのトップへ
対策
PBXを本社に集約しセントレックス化と同時にFMCサービスを導入
iPhoneでの内線通話とCTIソリューションによるオフィス着信呼の受電実現
早速、同社では複数のパートナー候補にRFPを提示し、選定した結果、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)をパートナーに選定。選定理由を山崎氏は次のように振り返る。
「ハイブリッドワークを実現する音声環境を、現在の音声品質や応対品質や使い勝手を大切にしながら実現したいという思いを込めた私たちのRFPの要件にすべてこたえたのがNTT Comの提案だったのです」
NTT Comの提案内容は、各拠点に点在するPBXを本社に集約する形で導入。各拠点から本社PBXへの接続には高品質・高信頼なVPNサービス「Arcstar Universal One」を導入することで既存の番号体系や利用方法を維持。さらにドコモグループとしての強みを活かし、NTTドコモのiPhone端末を全社員へ配布するとともにiPhoneを内線化するFMCサービスである「オフィスリンク」の導入により、高い音声品質かつ場所にとらわれない内線通話を実現。さらに専用アプリの機能の一つである共有電話帳を構築し、オフィスの代表番号・部署の代表番号にかかってきた電話もiPhoneで受けられるようにと同社が大切にする電話の応対品質の維持を実現したものだった。
〇ソリューション提供イメージ
連携・実現した本社集約型PBX&FMCソリューション。
「従来の電話環境と同レベルの応対品質を保つことと、使い勝手を損ないたくなかったことから、各社の提案を比較した結果、オンプレミス型のPBXを選定するに至りました。業務上、国際通話を利用する頻度が高く、音声の遅延などが発生すると業務に支障が出てしまうため、とくに音声品質には重きを置きました。そんな要件を踏まえた提案であったこともNTT Comをパートナーに選定した理由です」(高井良氏)
こうして、電話環境の更改プロジェクトはスタートするが、短い期間でのプロジェクト遂行が実現できたのはNTT Comとのパートナーシップがあったからだと山崎氏は語る。「非常にタイトなスケジュールの中でのプロジェクト推進は大変でしたが、私たちに寄り添ってプロジェクトを進行する、NTT Comのプロジェクトマネジメント力のおかげもあり、急ピッチでプロジェクトを進めていくことができ、予定通りに電話環境の刷新は完了したのです」
山崎氏と一緒にプロジェクトを推進したIT推進部の舟橋夏織氏は、いまでも当時の状況を鮮明に覚えているという。「これだけの大きなプロジェクトを短期間で実行するので、当然、NTT Comのプロジェクト関係者の皆さんも激務だったはずですが、とても楽しそうに仕事をされるのです。そんな雰囲気の良いチームと一緒にプロジェクトに取り組めて本当に良かったと思っています」
このページのトップへ
効果
FMCと専用アプリによりオフィスと変わらぬ応対品質を維持しつつ
PBXと固定電話の運用管理の負担も軽減
新たな電話環境に移行したことで、さまざまな効果を山崎氏は実感している。「オフィスの部署の代表番号にかかってきた電話も部員のiPhoneのアプリでポップアップ通知されて応答できるので、在宅勤務でもオフィス勤務と同じように電話応対ができています。社内の内線通話においても、オフィスリンクにより携帯網と同等の音声品質が維持でき、ストレスのない通話環境が提供できています。加えて専用アプリによる社員の連絡先情報の共有機能により、各自で電話帳に登録する手間をなくし、常に最新の連絡先情報の確認ができるようになり、業務効率の向上効果もありました。」
従来に比べPBXや固定電話の運用管理にかかる稼働とコストも大きく削減できたと舟橋氏は続ける。「固定電話が減ったことで、人事異動に伴う定期的なフロアレイアウトの変更で発生する固定電話の移動、PBXの設定変更にかかわる稼働やコストが大幅に減りました」
固定電話を削減し、社員一人ひとりにiPhoneが行き渡ったことでハイブリッドワーク環境へのスムーズな移行は完了した。今後はフリーアドレスなども視野に入れた快適な働き方を実現したいと山崎氏は展望を語る。「5年後には固定電話を撤廃して、すべての電話をiPhoneに統合していきたいと考えています」
高井良氏は今回のプロジェクトを総括する。「私たちのRFPに込めた狙いや思いを理解してNTT Comが提案、そして実現してくださり、良いプロジェクトになったと思っています。この一件以来、NTT Comをパートナーとして考えいろいろな案件をご相談しています。引き続き、さまざまなプロジェクトを一緒に進めていきたいですね」
このページのトップへ
導入サービス
多彩なサービス上で利用できる高品質な法人向けIP電話サービス
クラウド時代の課題を解決する高品質・高信頼なVPNサービス
Arcstar Universal One について詳細を確認
スマートフォンおよび携帯電話を内線化し全国のドコモ通信エリアを会社の内線エリアへ
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
事業概要
2001年、総合商社の鉄鋼製品部門の「分社型共同新設分割」として誕生。鉄鋼製品などの輸出入に加え、販売、加工、サプライチェーンマネジメント、鉄鋼関連業界への投資などを手掛ける
(PDF形式/323 KB)
(掲載内容は2022年9月現在のものです)
関連リンク