出席カードはもう古い?オンライン増加の大学の出欠確認

公開日:2024/1/29
大学などの教育機関では、学生の出席を確認するために出席カードを使用しているところもあります。紙ベースの出席カードは、長年使用されてきたので馴染み深く、手軽さが大きな魅力です。また、インターネット接続などのトラブルが生じた場合でもそれに左右されることなく使用することができます。
しかし、近年はIT技術の進歩に伴い、大学の出席確認方法はオンラインへシフトしつつあります。今後、紙による出席カードは大学全体で少数派になる可能性があるといえるでしょう。
本記事では、オンラインで出欠確認する大学が多くなっていることに触れつつ大学で出欠確認する方法や紙ベースの出席カードのデメリットなどについて詳しく解説します。
首都圏ではオンラインで出欠確認をする大学が多い
首都圏の大学では、オンラインで出欠確認するところが多くなっています。2021年5月11日~2021年6月30日に株式会社ディスコ教育広報事業部が全国の大学・短期大学の教職員133名を対象に実施したインターネット調査『学校業務のDXに関するアンケート調査結果レポート』によれば、現在の授業での出席の取り方でオンライン方式を採用している首都圏の大学は94.4%であると報告されています。全国においても80.5%がオンライン方式による出席確認を採用しており、日本全体で浸透していることがわかるでしょう。
また、『学校業務のDXに関するアンケート調査結果レポート』ではオンラインでの出欠確認においていくつかの課題も挙げられています。例えば、オンライン遠隔授業へのアクセス情報は確認できるものの学生が途中で授業を視聴していない場合、それがわからないといった意見や学籍番号や名前の入力ミスが多く処理が大変などの課題も見受けられます。
出典:学校業務のDXに関するアンケート調査結果レポート
大学で出欠確認をする4つの方法
このように、大学では出欠確認がオンラインへシフトしつつあります。しかし、まだオンライン以外の別の方法で出欠確認をしている大学も少なくありません。具体的にどのような出欠確認の方法があるのかチェックしていきましょう。
オンライン
1つ目は、オンラインによる出欠確認です。
主にオンラインで出欠確認する方法は、下記の3つが挙げられます。
- ・Webアプリ
- ・SNS
- ・アプリ
Webアプリによるオンライン化は、インターネット上で出欠確認表を作成し、それを共有することで学生が回答できるようになる方法です。アプリ等のダウンロードは必要なく、インターネット接続環境とブラウザがあれば、誰でも利用することができます。
SNSによる出欠確認方法は、出欠確認機能が搭載されたSNSを使用して行います。場合によっては、無料で簡単に行うことができるため、非常に利便性が高いです。しかし、出欠確認専用のアプリではないため、大学のニーズに合わせて細かい設定を行うことはできません。
アプリによる出欠確認は、専用のアプリを使用して行います。出欠確認に特化した機能が搭載されているため、拡張性に優れている点が魅力です。しかし、導入コストが高くなったり、学生に浸透するまでに時間がかかったりする可能性があります。
出席カード
2つ目は、出席カードによる出欠確認です。いわゆる紙ベースの出欠確認方法になります。
講義に出席する際に、出席カードを提出すれば、出席扱いとなります。また、大学によっては感想や意見、授業内課題を書くコメントシートの提出を出席としているところも多いです。出席カードは、アナログな出欠確認方法であり、今でも紙の出席カードに記入している学生は少なくありません。
ICカード
3つ目は、ICカードによる出欠確認です。
講義に出席する際に学生はICカードをタッチします。また、退出時にICカードをタッチすることで出席扱いになるというケースが多いです。学生証の中にICチップが埋め込まれており、出席カードと学生証をひとつにまとめられるため、利便性が高くなります。
しかし、大学によっても異なりますが、すべての教室がICカード認証に対応しているわけではありません。そのため、ICカードをタッチできない教室では、点呼による出欠確認が行われるケースも多いです。これにより、出欠確認が複雑になってしまう大学もあるでしょう。
点呼
4つ目は、点呼による出欠確認です。
点呼は、その講義に出席しなければならない学生の名前を一人一人呼んで出席しているかどうか確かめる方法を意味します。小中高校では、点呼による出欠確認を採用しているところが多いため、よく知っている方も多いのではないでしょうか?
点呼による出席確認は、一人一人名前を呼ばなくてはいけないため、講義に出席する学生が多い場合、非常に手間がかかります。また、その分講義時間も短くなるため、非効率的になりやすいです。
出席カードで出欠確認をとる3つのデメリット
出席カードを使って出欠確認をとるとさまざまなデメリットが生じます。具体的にどのようなデメリットがあるのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。
手間がかかる
1つ目は、手間がかかるという点です。
出席カードで出欠確認をとる場合、講義開始時にすべての出席カードを回収する必要があります。また、教授は集計などもしなければなりませんので、大学教職員の大きな負担となりやすいです。
コストがかかる
2つ目は、コストがかかるという点です。
出席カードは、紙や印刷にコストがかかります。講義に参加する学生が多ければ多いほど、出席カードを数多く発行しなければならないため、費用負担が大きいでしょう。
再発行の手続きなどに対応する必要がある
3つ目は、再発行の手続きなどに対応する必要があるという点です。
出席カードで出欠確認をとっていると、出席カードを紛失してしまう学生などが出てきます。大学側は、紛失した学生に出席カードの再発行を行わなければなりません。これにより、コストがかかったり、手間がかかったりするので、その点も出席カードのデメリットといえます。
出欠確認をオンラインにするためには?
現在、出席カードで出欠確認をとっている大学の中には、出欠確認のオンライン化を検討している人もいるでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大など、オンライン授業などに対応しなければならない機会も多いです。もし、出席カードで出欠確認をとっていると、そのような事態が起きたときにスムーズに対応していくことが難しくなります。
出欠確認をオンライン化するための方法はさまざまですが、Webアプリの導入やモバイルアプリの活用などが挙げられます。また、APIを活用して大学独自のオンラインによる出欠確認を行うことも可能なので、それぞれの大学がご自身に合った方法を選択するようにしてください。
まとめ
今回は、出席カードからオンラインへシフトしている大学がどのぐらいの割合になっているのか、具体的な出欠確認方法や出席カードを利用するデメリットについて詳しく解説しました。出席カードによる出欠確認は、オンライン授業に対応できないなどのデメリットがあります。また、デジタル化の波に大学が遅れてしまう可能性もあるので、出席カードによる出欠確認に対して不便さを感じる方は、オンラインへの移行を検討するようにしましょう。
NTTコミュニケーションズでは、SmartMe®というサービスを提供しています。学生証を電子化するためのサービスとなっており、出欠確認ができるようにするためのAPIを提供することも可能です。大学のニーズに合ったオンラインによる出欠確認を行いたいという企業は、ぜひ導入を検討しましょう。
■お知らせ
私たちNTT Comは新たな価値を創出できるワークスタイルの実現を支援しています。
企業の働き方改善にご活用ください。
NTTコミュニケーションズのデジタル社員証サービス
スマートフォンをポケットにいれたまま、ハンズフリーで入室!
Smart Me®︎は、社員証機能をデジタル化することにより、物理的なカードを無くすことを目的にしています。
中でも入退館・入退室機能は、どこにも触れない入退認証を実現し、入館カードを常時携帯する煩わしさを解消します。
管理者は、発行・再発行のたびに掛かっていた物理カードの手配・管理コストが無くなるほか、
ICカードにはできなかった、紛失時に残るカードを悪用されるセキュリティリスクを低減できます。