リモートワークを廃止する前に企業が確認すべき改善点と現状を徹底解説
公開日:2022/12/9
リモートワークの導入後、多くの企業において業務効率や生産性の低下が明確化し、従来の出社型へと戻しつつあります。そんな中、リモートワークの導入を開始したばかりの企業も少なくありません。
企業がリモートワーク廃止に至る理由には、どのような背景があるのか気になる担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、リモートワーク廃止を実施する前に企業が確認すべき改善点、またアメリカや日本におけるリモートワークの現状を解説します。リモートワークの廃止を考えているものの、見直すポイントや改善点があれば知りたいと思う担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リモートワークの概要と効果
リモートワークは別名「テレワーク」とも呼ばれており、オフィス以外の離れた場所で勤務することを指します。新型コロナウイルス感染防止対策として急速に普及し、多くの企業が取り入れている働き方です。
結婚や出産後における家事や育児をはじめ、親の介護と仕事の両立が難しくなり、退職を決意する人は少なくありません。したがって、リモートワークを導入すれば会社への出勤が不要となるため、事業を支える人材の離職を最小限にとどめる効果が期待できます。
また、リモートワークは場所を問わず勤務できるため、遠方の人材獲得も期待できるとして注目されている働き方です。
リモートワーク廃止に至る理由
リモートワークが普及する中、近年ではリモートワークの廃止を検討する企業も増えてきています。まずは、企業がリモートワーク廃止に至る3つの理由をみていきましょう。
コミュニケーション不足による生産性の低下
リモートワークを行う上で多くの企業が抱えている課題は、従業員とのコミュニケーション不足により引き起こされる業務効率や生産性の低下です。
オフィス勤務と違いリモートワークでは、上司や従業員同士のコミュニケーションを取る機会が激減します。また、円滑なコミュニケーションが取りにくいことから、人材育成や業務をフォローする環境の構築も難しくなりました。
そのため生産性の低下が発生し、リモートワークから従来のオフィスワークへの切り替えを検討する企業が増えているのが現状です。
導入前に体制構築ができず、業務処理に限界が来た
日本では、コロナ禍により一時的な手段としてリモートワークを導入した企業がほとんどです。リモートワークにおいては、ビジネスチャットツールや勤怠管理システムツールなどを導入する必要があります。
リモートワークに適した環境を事前に整えておかなければ、従業員の勤怠状況が把握できないだけでなく、進捗報告にも支障が出てきます。そのため、導入前にリモートワークへの体制構築ができておらず、業務処理に限界を感じてる企業は少なくありません。
評価制度が上手く機能していない
多くの企業では定性評価が主流となっているものの、従業員の勤務態度が確認できないリモートワークには不向きです。
たとえば、独身の人と小さな子どもを持つ社員とでは同じ勤務時間をこなすのが難しく、従業員は不平等さを感じやすくなります。そのため従来の評価制度が上手く機能せず、従業員のモチベーション低下、及び生産性の低下が懸念され、リモートワーク廃止に行きついています。
リモートワーク廃止を実施する前に
企業はリモートワーク廃止を実施する前に、現状を改善する方法はないか見直すことが大切です。従業員によっては「リモートワークの方が効率がよくて働きやすい」という声も多く挙がっています。
ここでは、リモートワークにおいて改善できる点はないか確認してみましょう。
勤怠管理や成果のシステム・ツールを整備する
リモートワークにおける勤怠管理、及び成果を認識しやすくするためには、システム・ツールの見直しが必要です。現在利用中のデジタルシステムに使いづらさを感じている場合、導入したツール機能が自社に合っていない可能性があります。
そのため、自社の勤務体系に合った管理システムやコミュニケーションツールはないか探し、他のサービスへの変更を検討しましょう。
テレワークに対する評価・考え方に対する研修の実施
リモートワークに適した評価や考え方に対する研修や教育の実施も大切です。多くの企業はリモートワークに慣れておらず、導入後もオフィスワークと同じスタイルのままである可能性があります。
従業員のモチベーションや業務効率、生産性を向上させるには、定性評価から定量評価への切り替えを行い、不公平感をなくすことが重要です。研修や教育の実施も積極的に行い、リモートワークにおける運営方法を経営層から現場へ周知させましょう。
ハイブリッドワークを取り入れる
リモートワークを完全に廃止するのではなく、出社型とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークの導入により、抱えている課題が解決する可能性もあります。
ハイブリッドワークを取り入れれば普段はリモートワーク、必要な時のみ出社するといった働き方が可能です。従業員も出社するかリモートワークにするか働き方の選択ができるため、満足度の向上と離職率の低下が期待できます。
リモートワークの現状
ここでは、リモートワークの現状について解説していきます。リモートワーク廃止を検討中の企業は現状を把握し、どうするのが最善か今一度考えてみましょう。
アメリカではハイブリッドワークが進む
コロナ禍が収束しつつある昨今、アメリカでは完全リモートワークからハイブリッドワークへの移行が進んでいます。
アメリカ企業においても出社型へと戻したい意向はあるものの、2022年より発生し続けている記録的な退職者の増加により、人材損失が懸念されているのが現状です。そこで、柔軟な働き方ができるハイブリッドワークへのシフトを開始しました。
地域のコワーキングオフィスが利活用されており、AppleやGoogleをはじめ、Microsoft、Alphabetなども続々とハイブリッドワークへの展開を進めています。
日本では企業によって対応がバラバラ
日本でも新型コロナウイルス感染拡大の影響により、リモートワークを実施した企業は全国で最大56.4%まで上昇したことが総務省の調査によってわかっています。
しかし、企業によって仕事の振り分けや評価方法などの対応がバラバラなため、業務が上手く回っていないと感じている経営者は多いです。そのため、リモートワークから出社型に戻す企業が増えており、現在では実施率が低下しつつあるのが現状です。
政府方針としてもリモートワークの廃止はない
総務省や厚生労働省では働き方改革への取り組みとして、多くの企業に向けてテレワークの推進を促しています。日本では、少子高齢化問題による労働人口の減少が懸念されており、多様な働き方が求められているのが現状です。そのため政府方針から見ても、リモートワークの廃止は今後もないといえます。
リモートワークの環境づくりの代替手段として
リモートワークを在宅で行う場合、従業員によってネット・仕事の環境が異なるため、さまざまな課題が浮上します。たとえば、モチベーションの低下やサボりによる業務効率、及び生産性の低下といったリスクです。
したがってリモートワークにおける業務は、コワーキングスペースやシェアオフィスの利用を推奨します。コワーキングスペースは仕事をする場として在宅勤務者向けに提供されているため、デスクはもちろん、高機能チェアや複合プリンター、Wi-Fi、電源、モニターなどの設備が整っています。
フリードリンクも用意されているため、快適な環境で集中して業務の遂行が可能です。近隣にコワーキングスペースやシェアオフィスのない地域では、サテライトオフィスの設置を検討するとよいでしょう。
まとめ
2020年に発生したコロナ禍による感染拡大防止の緊急対策として、リモートワークを導入した企業は多くあります。これまでのオフィス出勤型と違いリモートワークでは、勤怠管理ツールやコミュニケーションツールなどのシステム導入の導入が必要です。
さまざまなデジタルツールが使いこなせず、管理が行き届いていないことから従業員のサボり問題も発生し、コロナ禍の収束に伴いリモートワークを廃止する企業は増えています。
しかし、今後はリモートワークの有無が人材確保に大きく影響する可能性が高く、柔軟な働き方があれば離職率の低下も防ぐことが可能です。リモートワークにコワーキングスペースを利用すれば、コミュニケーション不足やサボり問題を最小限に防げます。
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