中国ジェイアールバス株式会社
各施設への電話をコールセンタに振り分け、
機会損失の削減と施設での接客向上を両立
ナビダイヤル
スワロートラベル 広島店
副店長
甚川 仁美氏
(コールセンター、窓口担当)
課題
予約以外のお電話が多く、限られた人員では対応が滞りがちに
「弊社は従来、お電話での高速バスのご予約については、岡山、島根、広島、山口など、各営業所の電話番号を広島の予約センターに自動転送するという形で、窓口を集約しておりました。しかしバスの運行状況やお忘れ物など、各営業所での対応が必要なお電話も予約センターに転送されてしまうため、オペレータが予約業務に集中できないこともしばしばでした。またそうしたお電話が長引いて、ご予約のお電話を取りこぼしているおそれもありました。実際に『電話がつながらない』と窓口に来店されたお客さまからお叱りをいただいたこともあります」(甚川氏)
また電話番号が各営業所の地域番号であったため、お客さまの誤解にもつながっていた。
「市外局番を見て『最寄りの営業所に電話している』と考えるお客さまが、携帯電話から『大阪まで』と、高速バスの予約電話をかけてられることも多く、『どちらからですか?』と聞き返さなければならず、スムーズにコミュニケーションが取れないことが度々ありました。
ナビダイヤルであれば、ご用件に応じてお客さまがご希望の着信窓口を選べますし、『0570』という電話番号により地域性を払拭できることで、よりスムーズなご案内が可能になると考え、導入を決定しました」(甚川氏)
対策
業務効率化とCS向上を目指し実施した3つのポイント
- お問い合わせの用件に応じて着信先を振り分けることで、予約受付業務を効率化
- トラフィックを確認し繁忙期はオペレータを増やすなど、人材配置を適正化
- 地域性のない「0570」を問い合わせ番号とすることで、”思い込み”による誤解を解決
効果
受付の効率化とスムーズなご案内でCSが大きく向上
振り分けによる受付の効率化でクレーム解消
「ナビダイヤル導入前、予約センターへのお電話は、オペレータ1人あたり1日80件から150件ほどでした。そのなかにはご予約以外のお問い合わせも多く含まれており、対応に時間がかかり、お客さまをお待たせすることが多く、実際にお叱りを受けることもありました」(甚川氏)
ナビダイヤルの導入後は、お客さまを音声自動ガイダンスで案内することで、予約に関する問い合わせと、予約以外の運行状況、忘れ物などの問い合わせを振り分けることが可能になった。さらに、運行状況、忘れ物などの問い合わせについては、お客さまがバスの発着する地域を選ぶことで、その地区を担当する営業所に着信される。
「お客さまには地区を担当する営業所と直接お話しいただけるため、運行状況について的確にご説明できるようになりました。お忘れ物は、バスの出発地、到着地のどちらかで保管されることになりますので、弊社としても営業所同士でお忘れ物の情報を共有し、迅速にご回答できる体制を作っています。このようにナビダイヤル導入後は、予約のお電話、それ以外のお問い合わせの双方でお客さまをお待たせすることが少なくなり、CS向上に大きく貢献していると思います。クレームも明らかに減少しました」(甚川氏)
トラフィックを確認し繁忙期は、人材配置を適正化
今回のナビダイヤルの導入で、人材配置の適正化を進められています。
「年末年始や大型連休、お盆などの繁忙期には、たいへん多くの予約申込のお電話をいただきます。ナビダイヤル導入前は、カウンターによるコール数の管理と経験で人員の調整を行っていましたが、ナビダイヤル導入後は、管理画面で繁忙期のトラフィックを分析し、回線数や人員の増減を適切に実行できるようになりました。また、このことで、予約の取りこぼしも大きく減らすことができるようになったと感じています」(甚川氏)
「0570」を問い合わせ番号として周知、市外局番による“思い込み”を排除
そして問い合わせ電話番号から市外局番が外れ、お客さまの誤解もなくなったという。
「『0570』という地域性をなくした電話番号になったことで、『その地域の営業所にかけている』というお客さまの誤解はなくなりました。従来は聞き返さなければならなかったのが、スムーズなコミュニケーションが取れるようになりました」(甚川氏)
今後の展望
観光分野も拡充し、将来的にはワンストップでのご案内を
予約センターに着信する電話が「予約のみ」となったことが、電話応対するスタッフの働きやすさにもつながっている。
「今までは、お忘れ物などのお問い合わせを受けているときも『ひょっとしたらこのお電話が長引いていることで、ご予約のお客さまをお待たせしているのではないか』というプレッシャーがありました。しかし、ナビダイヤル導入により、お客さまからいただくお電話のほぼすべてがご予約に関するものとなったことで、そのとき応対中のお電話での用件に集中できるようになりました。
また予約センターでは高速バス、定期観光バスのご予約をお受けしますが、ナビダイヤルの機能により、そのどちらかは電話機の表示でわかるようになっているため、心の準備をして、お電話を取ることができるのもメリットです」(甚川氏)
同社はインターネット経由での予約システムも用意している。しかし、将来的にも電話受け付けの窓口は重要視するという。
「お電話でいただく細かいご質問に丁寧にお答えすることが、CS向上にも大きく貢献することになると思っています」(甚川氏)
さらに観光都市である広島という立地を活かした取り組みも進行中だ。
「現在、天井のない2階建て定期観光バス、めいぷるスカイの販促に力を入れ、ナビダイヤルにもお問い合わせ窓口を用意しています。また広島の観光知識を問う『ひろしま通認定試験』合格者が対応する窓口をつくるアイデアもあります。
最終的には、ナビダイヤルひとつでバスのご予約から観光案内まで、あらゆるお問い合わせにお答えしたいですね」(甚川氏)
中国ジェイアールバス株式会社
設立
昭和63年3月
資本金
2,840,000,000円
従業員数
483名(平成26年4月1日現在)
事業内容
旅客自動車運送事業、自動車整備事業、旅行業、広告業、損害保険代理店業、駐車場業、不動産賃貸業、物品販売業、その他
コールセンター概要
受付時間
9:30~18:00
業務内容
高速バス、定期観光バスの予約、お問い合わせなど
導入事例印刷用ファイルのダウンロード(PDF 834KB)
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(掲載内容は2015年1月現在のものです)