JA清里町(北海道清里町)

導入事例

coomonita導入で生産農家の暮らしを変えたJA清里町
YouTube Live連携で駐車場の混雑具合を広く共有

営農部 森谷さん

営農部 森谷さん

北海道東部に位置する清里町。東に世界遺産の知床半島、南に摩周湖と接する自然豊かな町は、肥沃な大地を利用した日本有数の大規模畑作農業地帯として知られている。その清里町で下支えになっているのが、約200戸の組合員が加盟するJA清里町だ。

このたび、同組合の2拠点が抱えていた“あるお悩み”の解決に弊社が提供するクラウド録画カメラサービス「coomonita(コーモニタ)」が採用された。今回は業務部の鈴木隆信さんと営農部の森谷尚弘さんにcoomonita導入の経緯と効果について伺った。

農作物の搬入だけで長時間の搬入待ち…求められた混雑の解消

——道産小麦粉「きたほなみ」の原料にもなる小麦と、でん粉のもとになる馬鈴薯は、清里町を代表する作物だと伺っています。鈴木さんはJA清里町で小麦を乾燥する麦作センターに、森谷さんは馬鈴薯を加工するでん粉工場に勤められており、昨年からそれぞれの現場の駐車場にcoomonita(以下、コーモニタ)を導入していただきました。まずはコーモニタが必要になった背景からお聞かせください。

鈴木隆信さん(以下、鈴木さん)

「私が担当している小麦は7月下旬から8月上旬までの約2週間、森谷が担当しているでん粉用の馬鈴薯は9月上旬から11月中旬までの約3カ月弱が収穫期にあたります。その時期になると収穫された作物を運んでくるトラックが工場の駐車場に集中し、運転手の方に長い待ち時間が発生するため、組合員の生産者の方々が混雑の状況を簡単に確認できる仕組みが必要でした」

森谷尚弘さん(以下、森谷さん)

「私が務めるでん粉工場は、朝の7時から9時までが搬入のピークを迎える時間帯です。その時間に生産者からのトラックが集中します。40ヘクタールを超える農地を持つ生産者も多く、1日に2度、3度と運んでくる方もいますし、1軒の生産者が2台のトラックで運んでくるようなケースもあります。1台のトラックが運んできた作物を受け取るのに5分ほどかかります。3台のホッパー(荷受機)で作業にあたっていますが、多い時には50台くらいのトラックが駐車場の外にまで長い列を作っていたこともありました。

コーモニタ設置前のでん粉工場の駐車場

コーモニタ設置前の、でん粉工場の駐車場

鈴木さん

「それに加えて、近年は工場全体におけるスピードアップ化と工場駐車場の状況を生産者に提供したいという考えにより、こうしたツールが求められていたという背景もありました」

設置の簡単さもニーズに合致。YouTube Live連携で多数に共有

——そうした中でコーモニタを選んでいただいた決め手を教えてください。

鈴木さん

「生産者の利便性を高めることが目的だったので、スマートフォンやタブレットで駐車場の状況を簡単に見られるところが魅力的に映りました。また、月額制の料金システムなので、繁忙期の期間だけ使いたいという我々のニーズに合っていました」

森谷さん

「200件以上の組合員が一斉にリアルタイムで見られるようなカメラを探していたのですが、なかなか見つからなくて…。そんな時に鈴木がコーモニタの情報を持ってきて、これはいいなと感じました。また、カメラにSIMカードを入れるだけの無線通信なので電源さえあれば取り付ける場所を選ばないという設置面の便利さもメリットに感じました。『これを入れたら生産者の方たちも喜んでくれんじゃないか』と、鈴木と二人で期待感を持って話したのを覚えています」

コーモニタを設置

コーモニタを設置

——導入に際して弊社のサポートで印象に残った点があったらお聞かせください。

森谷さん

「設置箇所の電波状況や映像の解像度、どのくらいの範囲が映るかなど、気になる点を問い合わせたところ、すぐにデモ機を持ってきてくださったので助かりました。実際に導入する時も担当の方がオンラインで順を追ってわかりやすく説明してくれましたし、今年の繁忙期に入る際も、正直忘れてしまったことでも最初のところから丁寧に教えてくれたところに好感を持ちました」

——生産者の方々の中には、YouTubeの操作に慣れていないご高齢の方などもいらっしゃると思いますが、どのように利用の促進を進めていかれたのでしょうか。

鈴木さん

「ライブ映像に直接アクセスできるURLをQRコードにして収穫期の前に行った生産者の代表会議で配るとともに、でん粉工場では、わかりやすい場所にそのコードを貼り出しました。使ってもらえば便利さがわかってもらえるものだと思っていたので、詳しいレクチャーの場を設けることもなく、便利なので皆さん自発的に利用が行き渡っていった印象です」

工場の壁にYouTubeチャンネルのQRコードを掲出

工場の壁にYouTubeチャンネルのQRコードを掲出

駐車場の滞留回避のみでなく、生産者の生産性向上にも貢献

——昨年、今年と収穫期にコーモニタを利用されてみて実際の効果や反響はいかがでしょうか。

森谷さん

「まだ2年目の繁忙期ですし、トラックの行列を完全に無くすということは難しいと思っていますが、搬入待ちのトラックの数を一定程度減らすことができています。一方で待ち時間が減らせている分、搬入に来る生産者の方々は今までなら待たされていた時間を有意義に使えるようになっており、組合全体の生産性向上にも役立っていると感じます」

鈴木さん

「麦作センターの方は、組合員で構成されている5つのグループごと、コンバインで収穫した小麦を順次トラックに積み込み工場へ搬送されます。現在は工場受け入れ能力が高まってきていることもあり、トラックの滞留が発生する機会は減りつつありますが、工場での機械トラブルあるいは相対的に高水分の小麦が搬入された場合はトラックが滞留します。その際は、各グループの担当者がトラックを配車する都合があるため、駐車場の状況が随時分かることによって、どのタイミングで配車連絡すべきか、考えやすくなったそうです。また、全員が駐車場の状況をスマホで共有できるようになったので、ちょっと駐車場が混んでいて戻りが遅くなる時など、グループの担当者と運転手が直接電話でやりとりする手間が減ったという声もよく聞きます」

スマホ画面の映像

スマホ画面の映像

森谷さん

「私たちJA清里町側としては、交通整理をしている人員の負担を軽減することができました。その分を別の作業に回すことができ、結果的に業務効率化につなげられています」

鈴木さん

「もう一つ大きいのは、駐車場の天気がリアルタイムでわかるところですね。同じ町内であっても範囲が広いため、その地区によって天気が違うということはよくありますから。特に小麦にとって雨は大敵なので、工場駐車場の方面の天候に雨の心配があればトラックの荷台にシートをかける必要が出てきます。ただ、シートがけも大変な作業になるため、雨の降っていないエリアから搬送がある場合は、ライブカメラを確認して予めシートをかける判断に活かしているグループもあります。」

——なるほど、配車連絡への活用は工事現場や輸送機関などでも、似たような活用ができそうですね。それでは今後のコーモニタ活用について、お考えをお聞かせください。

鈴木さん

「非常に低予算で便利なツールなので来年以降も利用を続けていきたいと考えています。運用してから2年が経過し、組合員からは『もっと高い位置から映して欲しい』『全部のトラックが映るようにしてほしい』といった要望をもらっているので、これも利用の浸透と期待の表れかと感じています。

はじめは、適度なコストでみんなが一斉に見られるライブカメラが欲しいという考えだけで導入を決めたのですが、実際に使ってみてムービークリップや検知通知機能のような機能について深く知ると、いろいろ別の可能性も浮かんできます。今後もよりよい活用を考えながら、組合員の方々にさらなる便利さを届けていきたいです」

今回は農作物の集荷というケースを紹介したが、駐車場をはじめとする行列ができやすい場所のスムーズな管理に、コーモニタのようなクラウド録画カメラサービスが活躍できる場面はほかにもあるだろう。また、コロナ対策の密集回避という点で駐車場でなくても今回のようなケースは参考になるはずだ。御社の課題の解決に、ぜひコーモニタ導入をご検討いただきたい。

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