2024年12月5日

One Young World Montrealサミット報告
熱意と行動が生む好循環~個人と企業が共に生み出す社会貢献のカタチ~

次世代リーダーが集う世界最大のグローバルプラットフォーム「One Young World」のサミットが、今年9月にカナダのMontrealで開催されました。NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)グループでは、昨年に続き3人の若手社員を「グローバル次世代リーダー育成プログラム」として派遣しました。

本記事はMontrealサミット社内報告会で派遣メンバーが発表した、サミットで得た学び・出会い・気づきなどを紹介いたします。

Montrealサミット派遣メンバー

「グローバル次世代リーダー育成プログラム」とは

私たちの暮らす社会には、地球温暖化や気候問題、貧困、教育、ジェンダーなどのさまざまな課題が存在しています。近年、それらの社会課題をビジネスの手法で解決する「社会課題解決事業(ソーシャルビジネス)」が注目されています。NTT Comグループでも事業活動を通じて社会課題解決の行動を促進する“グローバル次世代リーダー”育成のため、世界最大級のグローバルプラットフォーム「One Young World」を活用した研修プログラムを実施しました。

Montrealサミット
開催期間:2024年9月18日~21日
主なトピックス:先住民課題、平和、ジェンダーギャップ、水問題、AI
参加者数:2000人超 ※オープニングセレモニーは5000人超参加
参加国:195カ国程度
参加した日系企業:朝日グループ、日立グループ、パナソニックグループ、PwC Japan、Suntoryなど

趣向を凝らした華やかなセレモニー

サミット参加者の国旗(左)とワークショップで貼られた付箋(右)

原光斗さんの報告
海洋ゴミ問題を企業の力で解決へ—サミット参加で見えた新たなアプローチ

■原光斗さん
所属:ビジネスソリューション本部(以下、BS本) 第一ビジネスソリューション部
関心テーマ:プラスチックごみ問題/海の安全管理問題


―自己紹介と参加動機をお願いします。
営業組織で損保業界向けの営業業務をしています。一方で、プライベートではサーフィンが趣味で、海の環境保護、特に海洋ゴミ問題に強い関心を抱いています。Montrealサミットには、この問題を企業としてどのように解決に導けるかのヒントを得たいという思いで参加しました。

―サミットでの活動内容を教えてください。
サミットではインタラクティブなセッションやプレゼンテーションを通じて、海洋環境問題を解決するためのグローバルな取り組みやアプローチを学びました。サミットの場は、参加者が自分の関心やビジョンを語り合い、アイデアを共創する機会が数多く設けられており、特にネットワーキングの場で他のリーダーから大きな刺激を受けました。

―どんな収穫と気づきがありましたか?
サミットを通じて、改めて自身の専門分野やNTT Comの企業としての強み(IoT技術やdアカウント基盤など)に気付き、海洋問題を解決する可能性を模索できると感じました。日本国内の湘南地域での取り組みや、自分が企業の立場から提供できる環境ソリューションについても視野が広がったことが大きな成果でした。

―今後のアクションを教えてください。
自分が普段活動している湘南エリアで、ビーチクリーンイベントの実施を検討しています。業務では、「まなびポケット」の活用による環境教育コンテンツの強化や、お客さまと協業しサステナビリティ提案ができたらと考えています。また社内メディアを通じて、自身の活動やサミットで得た知見を積極的に発信し、社内のサステナビリティ意識を向上させたいです。

―サミットでの印象的な出会いを一つ教えてください。
マラウイから参加した方の「豊かさ」に関する価値観に感銘を受けました。自分は大手町のような都市を豊かさの象徴と捉えていましたが、マラウイの方は自然や生物の調和も含めた「豊かさ」を重視していると話していました。こういった異なる価値観との出会いが、サミットに参加する意義なんじゃないかと思いました。

山﨑聖彦さんの報告
小さな行動が大きな変化に—サミット参加で見えた社会貢献の始め方

■山﨑聖彦さん
所属:BS本 事業推進部 グローバルビジネス推進部門
関心テーマ:企業ゴミのリサイクル/コーヒー生産者の貧困


―自己紹介と参加動機をお願いします。
グローバルビジネス推進部門に所属しており、平日に会社の業務をこなす一方で、週末にはコーヒー屋の焙煎士としても活動しています。コーヒー生産者の貧困やリサイクルといった社会課題に興味があり、企業の立場で社会課題解決にどうアプローチできるかを知りたくてサミットに参加しました。

―サミットでの活動内容を教えてください。
サミット期間中は、とにかくたくさんの人に話し掛けました。最終日は30人以上に声を掛け、日本から持参したコーヒーをふるまい、一緒に飲みながら参加者たちと深い会話ができました。特に印象的だったのは、大企業で社会課題に対する意識を高めるには、募金箱を設置するなどの小さな行動からでも始めて既成事実を積み上げていくことの重要性について聞けたことでした。また、グアテマラやインドネシアの生産者やサステナビリティに取り組む企業関係者と出会い、さまざまな地域の社会課題とその解決策についてインスピレーションを得ることができました。

―どんな収穫と気づきがありましたか?
サミットで会った人は社会課題への貢献意識がとても高く、すぐに“行動“に移している人ばかりで、正直なところ、自分がどんな社会課題に貢献できているか自信がなくなりました。誰に聞いても情熱を持って取り組んでいる何かがあり、立場なんて関係なく、小さなことでも“何か”を変え続けていて、そういった具体的な取り組みをしている人に「人」が集まるんだと実感しました。

―今後のアクションを教えてください。
アイデアの段階ですが、ドコモショップにリサイクルボックスを設置できないかと考えています。企業としても環境問題に貢献でき、お客さまとの接点を増やすことにもつながるのではないかと思います。またコーヒー関係では、直接仕入れを通じて生産者の貧困解決に寄与する方法を模索し、サミットをきっかけに個人の活動として実践し始めました。今後、より多くの量を取り扱うことで、影響力を拡大し、持続可能なビジネスモデルを構築したいと考えています。

―サミットでの積極的なネットワーキングに対し、英語でのコミュニケーションに抵抗はなかったのでしょうか?
とにかく「伝える!」という積極性を大事にして、頑張ってコミュニケーションを取りました。旅行では困らない英語力はあったものの、サミットでは高度なディスカッションが行われる場面も多く、TEDトークをリアルタイムで聞いて、その場で意見を出すようなレベルの英語力が必要だなと思いました。

宮永歩さんの報告
日本の経済をより良くしたいーサミット参加で見えたモビリティーから移民支援まで広がる社会課題解決のビジョン

■宮永歩さん
所属:BS本 第三ビジネスソリューション部
関心テーマ:フェムテック/サステナビジネス/スタートアップ連携/人口減少


―自己紹介と参加動機をお願いします。
この7月にドコモビジネスソリューションズ新潟支店から東京の法人営業へ異動し、モビリティー業界を担当しています。日本の経済発展に貢献することをめざし、女性の労働環境改善、自動車製造効率の向上、労働人口の増加を図るための外国人受け入れといったテーマに取り組みたいという思いでサミットに参加しました。

―サミットでの活動内容を教えてください。
サミットでは、各国の人とつながること、各国のビジネスモデルを学ぶことを目標とし、具体的なHOWの情報収集をしました。フェムテックやモビリティー関連のスタートアップと交流する機会を得たことで、営業としての強みを生かしてクライアントと共に課題解決のソリューションを提供するビジョンを得ました。また、日本移住を希望する方との対話を通じて、移民の受け入れに関するビジネスプランの構想も得ました。

―どんな収穫と気づきがありましたか?
サミット参加を通して、企業や社会の課題に対して対話と共感を重視する他国のリーダーたちから影響を受け、熱量を持って社会課題に挑む重要性を再認識しました。自分の軸としている日本経済の発展に向け、幹部層とも対話を通じて方向性を明確にし、自分のアイデアを実現したいと考えています。

―今後のアクションを教えてください。
第一優先はモビリティー営業で成果を120%の達成することですが、本業の傍ら、OPEN HUBのカタリストとして、働く女性のためのサービス開発チームにJOINしたり、新規事業開発研修での移民受入のための事業立案などにも取り組んでいます。

―サミットで学んだ内容を業務に生かすために、会社に対して何を期待しているか、またどのような課題があると感じているかを教えてください。
何かを会社に「期待する」というよりは、自ら主体的に行動していく姿勢を大切にしたいと思います。課題としては、幹部層のビジョンや考えを若手と共有する機会が少ないと感じているので、社内での対話の機会を増やし、お互いの考えやビジョンを共有する場を設けることが重要だと考えています。

社員メッセンジャー

NTTコミュニケーションズイノベーションセンター プロデュース部門

斉藤 久美子

NTTドコモグループ新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」、オープンイノベーションプログラム「ExTorch(エクストーチ)」などの事業創出をミッションとした施策の事務局を担当しています。社員のチャレンジを社内外に発信します!

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