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OCN IPv6におけるセキュアリモートアシスタンスシステムの実証実験について
NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、総務省の調査事業「IPv6によるユビキタス環境構築に向けたセキュリティ確保に関する実証に係る請負」の一環として、m2m-x技術*1とWindows Vista™のリモートアシスタンス機能を組み合わせた、OCN IPv6*2で活用できる「セキュアリモートアシスタンスシステム(以下、本システム)」を開発しました。これにより、遠隔からPCの設定やアプリケーションの操作を安全に実施することができます。
今回、株式会社ヤマダ電機(本社:群馬県前橋市、代表者:代表取締役社長 山田 昇、以下、ヤマダ電機)の協力のもと、ヤマダ電機の業務システムサポートセンターにおいて、本システムの有効性を確認します。
1.背景および目的
ブロードバンドやモバイルの発展によるユビキタス環境の整備とIPv6アドレスの普及に伴い、今後、PCを含めた多様な端末がインターネットに接続され、広く利用されることが想定されます。 その一方で、機器設定の煩雑さや、ウィルス・盗聴による情報漏えいのセキュリティ対策など、一般のインターネットユーザーでは対処しきれない問題が増えていきます。
本システムは、これらの問題を一般のインターネットユーザーに負担させること無く、ネットワーク側で迅速かつセキュアに解決することを目的としています。
2.システム概要(別紙1参照)
Windows Vista™のリモートアシスタンス機能をベースに、m2m-xによる認証・暗号化機能を備えた専用のアプリケーションから簡単にサポートセンターに接続可能なシステム(セキュアリモートアシスタンスシステム)です。
遠隔サポートのシステムは既に一般に利用されていますが、本システムではユーザーが「信頼した人」*だけが外部からアクセス可能とする高いセキュリティを確保しています。
*「信頼した人」であることの認証はm2m-xが行います。
3.実験概要(別紙2参照)
実験期間: | 平成20年2月22日 ~ 平成20年3月7日 |
実験場所: | ヤマダ電機 業務システムサポートセンター |
実験概要: | 十分なITシステム管理部門が無い組織における、セキュリティを確保した遠隔からのエンドユーザーサポートを想定し、業務システムサポートセンター内に限定して、業務システムの操作方法のトレーニングにおける、本システムの有効性を確認します。 |
4.今後の予定
実証実験で得られた結果を、ユビキタス環境下におけるセキュリティ確保の実証の成果として、総務省に報告書を提出します。また、OCN IPv6を活用した実用展開を検討していきます。
NTT ComがIPsec とIP電話の制御プロトコルであるSIPをベースに開発した新しいEnd-Endの通信マネジメント方式です。ネットワークに接続されるPCはもちろんのこと、家電や制御機器などのNon-PCの機器同士(=“m”achine to “m”achine)でも「安全」「簡単」「低コスト」な双方向リアルタイム通信を実現するプラットフォーム技術です。
m2m-x仕様についてはメーカーやISPで構成される標準化団体にて標準化および一般公開されています。
*2:OCN IPv6IPv6パケットをIPv4パケットによってカプセル化するトンネリング技術を用いることで、既存のインターネット(IPv4)環境はそのままで簡単にIPv6環境を導入できる商用IPv6インターネット接続サービスです。
※Windows Vista は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。