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ベトナムにおけるデータセンターの開設について
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)とベトナム通信事業者最大手のVietnam Posts & Telecommunications Group(略称:VNPT)*1による合弁会社Global Data Service JSC(略称:GDS) *2は、ベトナムのハノイにおいて国際標準レベルとして広く認知されているTier3*3基準相当のデータセンター「ハノイタンロンデータセンター」を開設し、平成21年4月12日よりサービス提供を開始します。
1.提供背景
ベトナムへの外資系企業の進出・ビジネスの拡大に伴い、日系企業をはじめとした多くの企業においては、ビジネスの継続性を確保するためのバックアップ拠点の確保や、データセンターファシリティへの要望が急速に高まっています。また、インターネットの普及に伴い、インターネットビジネスを安定的に行う通信基盤としてのデータセンターの需要も急増しています。
2. 概要
ハノイタンロンデータセンターでは、VNPT社の充実した国内ネットワークとNTT Comの国際ネットワークの強みおよび海外データセンターの構築・運用ノウハウを活かすことにより、グローバルにビジネス展開するお客さまのニーズに十分応えられる品質のサービスを実現するとともに、コロケーション、ホスティングサービスまで、幅広いサービスを提供する予定です。本データセンターを利用することにより、お客さまのビジネスの効率性を高め、ITコストの削減を可能にします。
3.特徴
(1) 日本品質のデータセンター本データセンターは、ベトナムにおいて日系企業が提供する初めてのデータセンターであり、随所にNTTグループのノウハウを活かしています。また、外資系を含めたお客さまの厳しいご要望に対応できる構築・運用体制で、NTT Comが国内・海外で展開する「プレミアムデータセンター」として約130項目にのぼる基準*4で運営する高品質なデータセンターです。
(2) 国際標準に準拠する充実したファシリティ電力・空調・通信など主要設備について冗長化し、十分なセキュリティ対策、防火・防水・耐震対策を取ることにより、データセンターの国際標準として広く認知されているTier3基準相当のデータセンターを実現しました。
そのため、ベトナムで起こる計画停電などの長時間にわたる停電時にも、安定した電力・空調を確保することが可能です。
(3) マルチキャリアに対応した回線の提供ベトナム・日本の通信事業者によるデータセンターとして、バックボーン回線、アクセス回線の冗長化により高信頼の通信サービス提供を実現し、お客さまのご要望に応じて利用する通信会社およびISPを選択できるマルチキャリアのコネクティビティを提供します。
(4) 安心のオペレーション入退館管理システム、監視カメラ、ラック鍵管理などの物理的なセキュリティ対策、ネットワーク機器やサーバーの監視、電力・空調設備の保守・点検を実施し、安心して利用できる保守環境になっています。
(5) 3カ国語によるサポート日本語・英語・ベトナム語による対応を予定しています。
4.サービスメニュー
通常のコロケーションをはじめ、ホスティングサービスなども提供し、中小規模のお客さまから大規模需要まで幅広いニーズに対応可能です。
<メニュー>
- コロケーション
- メールホスティング
- Webホスティング
※その他、お客さまのご要望に応じ、様々なオプションサービスを提供予定です。
5.各社の役割
NTT Comのベトナム現地法人であるNTT Communications (Vietnam) Ltd. (略称:NTT Com Vietnam)*5が、データセンターやデータセンターを中心としたシステム構築などについて、ベトナム現地での提案、設計、構築、保守、コンサルテーションなどのご要望を一元的に受け、GDS社と一体できめこまやかな対応を行います。 VNPTがベトナムで提供する各種ネットワークサービスとデータセンターとの連携も強みのひとつです。
6.今後の予定
現在、ホーチミンでもデータセンターの開設を検討しています。
VNPT(ベトナム郵電公社)は、政府が100%所有するベトナム最大手通信事業者。国内、国際、携帯、データ通信の各分野で、関連会社が事業者としてそれぞれのサービスを提供している。
*2: GDSGlobal Data Service Joint Stock Company (略称GDS)。VNPT Group 60%、NTT Com40%共同出資のデータセンター運営会社であり、平成20年3月会社創立。ベトナムにて国際標準のデータセンターを構築、運営するとともに、データセンター関連の様々なサービスを提供予定。
*3: Tier3商用電源、空調、UPS、発電機、配電ルートなどデータセンターに必要なファシリティの冗長構成や、運用体制・レベルを詳細に評価することにより、データセンター全体としての品質、信頼性を客観的かつ包括的に評価する仕組み。「Tier1」から「Tier4(最高水準)」があり、「Tier3」以上であると運用中の設備などのメンテナンスも可能な可用性の高い構成となる。
*4: NTT Com データセンター基準書NTT Comの長年のデータセンター運用に基づいたノウハウをベースにTIA(米国電気通信工業会)、The Uptime Institute, ASHRAEなどの世界基準(デファクト含む)を考慮し作成された約130項目からなる基準書。
*5: NTT Communications (Vietnam) Ltd.NTT Comの100%子会社。ベトナムにおいて、グローバルビジネスに即した、ネットワークインテグレーション、システムインテグレーションをはじめ、ITマネジメントサービス、メンテナンスサービスを提供している。