2020年8月11日
リモートワークにおけるコミュニケーション不足を解決するオンラインワークスペース「NeWork™」の提供を開始
~Web会議を開かなくても「いつでも話せる」環境を実現~
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)は、リモートワークにおけるコミュニケーションを活性化するオンラインワークスペース「NeWork™ (ニュワーク)」(以下 本サービス)の提供を、2020年8月31日から開始します。また、8月11日より、事前登録の受付を開始します。
本サービスは、従来のWeb会議では難しかった、立ち話感覚でのちょっとした相談や雑談(casual collision)などを活性化できるようにデザインされた、まったく新しいコミュニケーションツールです。「NeWork™」にログインしておくことで、同じオフィスにいるかのように、チームやプロジェクトのメンバーに話しかけることができます。
アジャイル開発により随時機能の追加や改善を続け、リモートワークにおけるコミュニケーションや生産性を、オフィスワークと同等あるいはそれ以上に高めていくことを目指します。
1.背景
リモートワークにおいてはWeb会議やチャットが必須のツールですが、事前のスケジュール確認や、打ち合わせURLの発行、URLの連絡などの手間がかかり、話しかけるような気軽さでは利用できないのが現状です。
さらに、リモートワーク環境下では、オフィスで隣にいた同僚たちと話すためにもWeb会議を設定しなくてはならず、隙間時間を見計らった簡単な相談や、チームワークを円滑にしたりアイデアを生み出したりするために重要な雑談(casual collision)をすることが難しくなっています。
本サービスは、ニューノーマルの働き方におけるこのような課題を解決するため、「リアルより気軽に話しかけられる」ことを目指して開発しました。社内外のHCD(人間中心設計)専門家※1が参画し、利用者の体験価値を中心に据えるデザイン思考にもとづいてプロジェクトを進めています。開発にあたっては、社内外の有識者などへのインタビューを重ねてコンセプトやUIの設計を行い、開発着手からリリースまで、すべてリモートワークで実施しました。なお、音声と映像の通信にはNTT Comの「SkyWay」※2を活用しています。今後もアジャイルに機能強化を続け、ニューノーマルの働き方に貢献します。
2.概要と特長
パソコンのWebブラウザから本サービスにログインし、自分の居場所にあたる「ワークスペース」に入ります。「ワークスペース」内にはプロジェクトや話題ごとに「バブル」を作ることができ、この「バブル」が仮想的な部屋(会話スペース)として機能します。
「バブル」に参加しているときは、常に接続された状態となる※3ため、発言するだけで即「バブル」内のメンバーと会話することができます。
なお「バブル」にいないメンバーも、話せる状態かどうかがアイコンで確実に分かるため、気兼ねなく、しかも1クリックで話しかけることができます。
メンバーとの会話では、ビデオ通話はもちろん、資料の画面共有を行うこともできるため、本格的な会議に使うこともできます。
<報道機関の方向け:画面イメージのみのダウンロードはこちら>
(1) 「バブル」でいつでも会話できる
同じ「バブル」に入っていれば、マイクに向かって話すだけで全員に伝わります。Web会議のように、URLを発行して共有したり、招待メールを探したりする事前準備などの手間がありません。大人数のWeb会議にありがちな "話す人" と "聞く人" に分かれるコミュニケーションではなく、少人数でわいわいがやがや、活発に意見を交わすコミュニケーションに向いています。
「バブル」への参加は簡単です。興味のある「バブル」を見つけたら、クリックするだけで簡単に会話の輪に加わることができます。
(2) いま会話できるか?分かるから、気軽に話しかけられる
「バブル」に入っていない相手でも、アイコンを1クリックするだけで会話できます。
相手が話しかけられる状態かどうかは、アイコンの色で見分けることができるため、事前に相手の状況を確認したり、会話の許可を求めたりする必要がありません。これにより、オフィスで立ち話をするように気軽に話しかけることが可能です。
モードはオープン/ワーク/ゾーンの3種類※4から選択可能で、作業に集中したいときは、会話できないモード(ゾーン)に切り替えることもできます。また、モードを変更し忘れることがないように、スピーカーとマイクのオン/オフ(ミュート)と連動し、自動で確実にモードを変更します。
(3) AI議事録・AI翻訳で会議のDXも
NTT ComのAI議事録作成支援サービス「COTOHA® Meeting Assist」と併用することで、会話の内容を自動でテキスト化したり、翻訳したりすることが可能です。※5
(4) 高セキュリティで安心、安全
日本国内のメディアサーバーを利用しているため、通話データが海外のサーバーを経由することはありません。また、第三者が勝手に参加したり、会話を聞いたりできないような対策を行っています。
本サービスの開発にあたっては、セキュリティ対策を最優先で実施していきます。NTT Comだけでなく、NTTセキュアプラットフォーム研究所、NTTセキュリティおよびWhiteHat Security※6などNTTグループの技術を結集し、堅牢なシステム上で提供します。
3.使い方の例
➢ いつものオフィスのように、みんなと会話
「1分もかからないけど、みんなに意見を聞きたい」「自宅で作業しているときの孤独感を解消したい」といったニーズに応えます。「ワークスペース」や「バブル」を、実際の職場になぞらえて設定すれば、オンラインでもオフィスのように話しやすい環境を再現することが可能です。
➢ ひらめきや息抜きに、オンラインで "立ち話"
たとえばエレベーターでの会話のような、1対1での会話もできます。お目当ての人を探すのも簡単です。同じ「ワークスペース」に入っていれば、社外の相手とも気軽にコミュニケーションが取れます。
4.提供開始日
2020年8月31日(予定)より順次
なお、2020年8月11日より、事前登録の受付を開始します。個人単位でのお申し込みが可能です。なお、事前登録いただいた方から優先的に提供を開始し、利用できるタイミングになり次第、登録していただいたメールアドレスに連絡させていただきます。
次のWebサイトからご登録ください。
NeWork™ https://nework.app/
5.利用料金
無料※7
6.今後の展開
アジャイル開発により随時機能を追加するほか、提供開始後のユーザーインタビューなどを通じて頻繁にサービスの改善を行います。本サービスを進化させることによって、リモートワークにおけるコミュニケーションや生産性を、オフィスワークと同等あるいはそれ以上に高めていくことを目指します。
<追加を予定している機能の例>
- 立ち聞き:会話中の「バブル」にくっつくことで、内容を聞くことができる
- 「バブル」の非公開設定
- 「ワークスペース」参加人数の拡張※8
- テキストチャット機能
- ノンバーバル(非言語)で感情、リアクションなどを伝える機能
- その他、NTT ComのコミュニケーションAI「COTOHA®」シリーズとの連携機能など
※1:HCDとは、Human Centered Designの略で、プロダクトやサービス開発において、より使いやすく、より豊かな体験を生むために、技術やモノではなく利用者たる「人間」を中心にすえて設計していくアプローチのことです。HCDにもとづいたサービス開発では、利用者の行動を観察し、その要求が満たされるように、仮説検証を繰り返して品質を高めていきます。本サービスの開発においては、インハウスのデザインスタジオである「KOEL Design Studio by NTT Communications」 https://www.ntt.com/lp/koel/および社外のHCD専門家が参画しています。
※2:「SkyWay」は、NTT Comが開発したエンジニア向けのWebRTC (Web Real-time Communication)プラットフォームです (WebRTCは、Webブラウザを用いてリアルタイムのデータ通信、ビデオ・音声通話を実現するための標準技術)。NTT ComがWebRTCの実装に必要なソフトウェア開発環境とサーバー群の提供を行っています。「SkyWay」は、オンラインの英会話や通訳、診療、またコンタクトセンター、低遅延ライブ配信など幅広い用途で利用されています。
※3:映像のオン/オフ、音声のオン/オフは自由に選択することが可能です。
※4:各モードの内容は以下の通りです。
自分の声 | 相手の声 | ステータス | |
オープン | オン | オン | いつでも会話できる |
ワーク | ミュート | オン | 話しかけられたら会話できる "耳だけ参加" の状態 |
ゾーン | ミュート | ミュート | 会話できない 作業に集中したい時などに使う |
※5:別途「COTOHA® Meeting Assist」の契約が必要です。機能や料金の詳細は、「COTOHA® Meeting Assist」のWebサイト https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-ma.htmlをご参照ください。
※6:WhiteHat Securityは、アプリケーションセキュリティに強みを持つNTTのグループ会社です。
※7:今後、有料版の提供も予定しています。なお無料版、有料版ともに、提供内容については、利用状況や利用者の声などを踏まえて随時検討、見直しを行っていきます。
※8:提供開始時点では最大50人が参加できます。より大きなチーム内でもご利用いただけるよう、人数の拡張を検討しています。
関連リンク
本件に関するお問い合わせ先
2020-R056