2022年9月20日
官民連携により門真市の中小企業の活性化と日本の製造業のさらなる成長を実現する受発注システムを門真プラットフォームへ提供開始
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、門真プラットフォーム※1(以下 KPF)に対し、門真市の中小企業と日本全国の企業間の製造業における受発注取引をマッチングさせるシステム(以下 本システム)を提供します。また、KPFは、本システムを活用した「KPF受発注システム」を、2022年11月1日より提供開始します。
1.背景
日本の中小製造業では、新型コロナウイルス感染拡大などに伴うメーカー各社の工場稼働停止・生産量の減少などにより、取引数が著しく減少しています。取引の活性化が急務な一方で、多くの企業は、従来の取引先や所在地周辺の企業との取引に限られることが多く、受発注先を知らないことにより機会損失を生じています。NTT Comは本システムの提供により、多くの企業が自社の強みを活かし、新たな領域で受注拡大することを支援していきます。
2.本システムの特長
本システムは、AIにより受発注企業のマッチングを行うこと、案件登録から支払いまで受発注取引における一連のプロセスを支援すること、発注企業が指名した企業から見積りを取得できることなど、製造業における受発注をICTによりサポートするものです※2。主な特長は以下の通りです。
(1)AIマッチング機能により受発注企業の最適なマッチングを実現
加工が得意な素材・サイズや保有設備などの受注企業の能力や強みに対して、発注企業が求める要件をAIにより分析し、受発注企業の最適なマッチングを図るAIマッチング機能を提供します。受注企業はこれまでよりも幅広い企業からの受注が期待できます。また発注企業は、自社のニーズを満たす最適な企業を簡単に見つけることが可能です。
(2)デジタル取引支援機能により受発注取引に伴う事務手続きの大幅な簡素化を実現
請求や支払など受発注取引に必要な一連のプロセスをインターネット上で完結可能な、デジタル取引支援機能を提供します。金融機関に出向いての取引用の口座登録や契約書面の取り交わしが不要となるため、取引に必要となる事務手続きを大幅に簡素化することができます。取引上の不明点などは、メッセージ機能を使って相互にコミュニケーションすることも可能です。
(3)指名見積り・公開見積り機能により受発注企業間の接点拡大や案件獲得の機会提供を実現
発注企業が自由なキーワードで受注企業を検索し見積り依頼する指名見積り機能や、公開した要件に対して応札を希望する受注企業からの見積りを募る公開見積り機能を提供します。発注企業は、これまで取引実績のないものの高い能力や強みを持つ企業と接点を持つことが可能です。また、受注企業はこれまで取引がなかった企業から案件を獲得する機会を得ることができます。
3.KPF受発注システムについて
(1)利用企業の要件
- 発注企業:新規加工製品の発注を希望する日本全国の企業
- 受注企業:門真市およびその周辺で販路拡大を希望する製造業を営む中小企業
(2)マッチングの対象となる案件
- 自動車、ロボット、家電、装置機器、建築・土木、建機などに関して加工組み立てを依頼する案件
- 図面を用いて、オーダーメイドの部品加工を依頼する案件
- 試作品や少量生産品の作成を依頼する案件
- フライス(マシニング)、旋盤、研削、板金など加工を施す案件
- 複数工法にまたがる加工品、アッセンブル品などを一式発注する案件
(3)提供開始日
2022年11月1日
(4)各者の役割
門真市 | 門真市内で製造業を営む中小企業の支援 |
KPF | 「KPF受発注システム」の企業への提供および同システムを活用した地域のものづくり活性化を促進する事業の運営 |
NTT Com | 本システムの提供および利用企業の業務改善を実現するソリューションの提案・提供 |
(5)お申し込み方法
以下のKPF Webサイトより、お申し込みが可能です
https://www.sys.kadoma-platform.com/
(6)お問い合わせ先
以下のKPF Webサイトよりお問い合わせください。
https://pr.kadoma-platform.com/contact
4.今後の展開
NTT Comは、門真市に留まらず、近隣の他自治体および日本全国への拡大を目指します。また、欧州・北米など海外企業から日本企業が受注しやすい環境を構築していくことで、経済産業省製造産業局が推進する「サプライチェーンの強靭化」および「デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み深化」を促進し、日本の中小製造業のさらなる成長、地域のものづくり産業の持続的発展に貢献します。
NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、新ドコモグループとして法人事業を統合し、新たなブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。
NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X®」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。
※1:KPF(代表幹事企業 株式会社広伸 石川裕代表取締役)は、門真市内の金属、樹脂加工など中小製造事業者のそれぞれの専門能力を集結させ、WebやAIを活用した営業力向上と顧客価値の高い製品供給による受注拡大を目指す団体です。なお、同団体の取り組みは2020年10月、地域未来投資促進法にもとづく「地域経済牽引事業」の門真市初の事業として、大阪府知事の承認を受けています。
※2:ご利用には、法人のお客さま向けに提供するアカウントサービス「ビジネスdアカウント」の登録が必要です。
本件に関するお問い合わせ先
2022-R065