2024年5月15日
NTTコミュニケーションズ株式会社
電波法の規制緩和に伴いLTE上空利用プランの利用範囲・適用対象を拡大
~上空150m以上、ヘリコプターなどでの利用が可能に~
ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開するNTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)は、2021年7月からドローンなどの無人航空機向けに提供してきた日本初の上空でのLTE利用サービス「LTE上空利用プラン」(以下 本プラン)の利用範囲・適用対象を2024年5月15日より拡大します。これにより、航空機※1(以下 ヘリコプターなど)や上空150m以上でも本プランを通じてLTEをご利用いただけるようになります。
1.背景
高速・大容量のデータ伝送が可能な携帯電話などの端末を上空で利用したいとのニーズが高まる中、電波法の規制緩和により2023年4月より高度150m以上の空域においても簡素化した手続きでモバイル通信が利用可能となりました。これに伴い、NTT Comは本プランの利用範囲・適用対象を拡大します。
2.本プランについて
LTEの上空利用は、地上の電波への干渉を避けるため一定の条件を満たした場合にのみ可能と電波法で規定されています。本プランは株式会社NTTドコモ(以下 ドコモ)とNTT Comが連携して提供しており、ドコモにて基地局に対して送信電力の制御を加えているため、お客さまは本プランをご契約いただくことで機体に開発を加えたり専用のモジュールを搭載することなく上空でのLTE利用が可能です。
具体的には、機体に本プラン対応のSIMカードを挿入、もしくはSIMカードを挿入したLTE対応端末※2を機体に搭載することで、LTEを上空で利用することが可能です。
3.本プランの利用範囲・適用対象の拡大について
今まで、本プランは高度150m未満を飛行するドローンなどの無人航空機のみ利用可能でしたが、このたび高度150m以上の空域を飛行するヘリコプターなどでも本プランが利用できるようになります。
これまでヘリコプターなどからデータ通信を行いたい場合の手段として主に衛星通信もしくは総務省への個別の申請によるLTE利用という2つの方法がありましたが、高速大容量の通信が十分にできない、手続きに時間がかかるといった課題がありました。
また、地上と通話する場合には航空用のVHF無線※3が利用されているほか、機内から撮影した映像の中継などを行う場合にはヘリコプター映像中継システム※4が利用されていますが、機器の導入コストが高額かつ故障交換時にも高額な負担が発生しています。
本プランを利用いただくことで日常的に利用しているモバイル端末がそのままヘリコプターなどでも利用可能になるため、機内からの音声・データ通信や、機体に搭載している機器の制御・監視などをより手軽かつ低コストで実現できるようになることが見込まれます。
4.提供開始日
2024年5月15日
5.利用料金
49,800円/月(税込)
※別途、契約事務手数料:3,850円(税込)
6.お申し込み方法
ドコモショップ店頭でのお申し込み、またはNTT Com営業担当までお問い合わせください。
7.今後の展開
空のモビリティでデータ通信を手軽に利用したいお客さまへの提供を中心に、2028年度内までに300件以上の受注をめざします。また、より安定した通信をご利用いただくための機能拡充も検討します。
NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、ドコモグループの法人事業を統合し、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。
NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X®」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。
※1:本プランでは飛行機での利用は対象外となります。
※2:相互接続性試験(IoT)完了済みメーカーブランド通信モジュール・製品に限ります。
※3:VHF無線とは、超短波(Very High Frequency)と呼ばれ、波長が1~10mの電波を使った通信です。航空機や船舶などで用いられています。
※4:ヘリコプター映像中継システムとは、ヘリコプターに専用のカメラと映像伝送装置(マイクロ波送受信アンテナ、FPU)を備え、主に航空機からの映像をリアルタイムに地上へ送信するシステムです。各テレビ局のほか、自衛隊、警察、消防防災ヘリなどに搭載されています。
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経営企画部 広報室
2024-R054