中小企業のDX化が進まない原因は「人材不足」
業務の効率化や生産性の向上、多様な働き方を実現するための手段として、ビジネスのDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進めているという企業は、コロナ禍で増えたことが予想されます。しかし、中小企業に限定すると、DXが進んでいない企業のほうが多数派のようです。
総務省では2021年、全国の中小企業を対象に、DX化の取組に関する理解度や状況に関するアンケートを実施(※)。それによると、中小企業の約7割が、DX化を「実施していない、今後も実施する予定がない」と回答しました。
同アンケートでは、中小企業がDX化に取り組むにあたっての課題についても調査しており、その理由として特に多かったのが「人材不足」でした。中小企業でDXを推し進めるためには、DXやITに関わる人材が足りないようです。
DXやITに詳しい人材がいない中小企業にもたらされるデメリットとは
社内にDXやITに詳しい人材がいない場合、ビジネスにおいてさまざまなデメリットが生じてしまう恐れが考えられます。
たとえば、トラブル発生時の対応です。もしパソコンやネットワークにトラブルが発生し、使えなくなってしまった場合、専門的な知識を持つ従業員が不在であれば、適切な対応ができません。対応に時間がかかってしまえば、業務がストップしてしまい、業務効率は著しく低下します。顧客やクライアントとの円滑なやり取りができなくなることで、企業の信頼性の低下にも繋がりかねません。
さらに、専任担当者が不在しているということは、トラブルの問い合わせ先がないことを意味します。たとえ従業員のICT環境になんらかの不具合が生じていても、だましだまし利用してしまい、問題がさらに拡大し、より大きなリスクを招きかねません。
もちろん、こうしたリスクやトラブルは、ITに詳しい専門のスタッフがいれば、早期に解決が可能です。しかし中小企業の場合は、コストの問題で採用できないというケースも多いことが予想されます。
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※本記事は2022年8月時点の情報を元に作成されています。