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【マネカレ】残業してでも働きたい!
葛藤をどう抑える?

【マネカレ】残業してでも働きたい!葛藤をどう抑える?

部下のマネジメント、仕事の成果、重くなる責任……管理職になれば向き合う問題が次々と襲ってくるようになりますが、立場上なかなか相談しづらくなるのがつらいところ。そんな管理職のみなさんが抱えるマネジメントの悩みに、人材育成、女性活躍、ダイバーシティ、組織開発、チームワークなどに長けた3人の識者が回答します。

この記事はNewsPicksとドコモビジネスが共同で運営するメディア「NewsPicks+d」編集部によるオリジナル記事です。ビジネスやキャリアに役立つコンテンツが無料でご覧いただけます。 NewsPicks+d 詳しくはこちらをクリック

目次

回答者:世永亜実さん
株式会社GOOD NEWS 取締役、オイシックス・ラ・大地 Brand Director/People's Adviser
サマンサタバサジャパンリミテッドでプレスやマーケティングの責任者として約20年勤務し、2000人近い女性社員を育ててきた。人事やブランディングなども行い、寺田和正・元社長の右腕としてサマンサの事業拡大に貢献。6年前にパラレルキャリアを選び、現在は様々な企業の女性活躍や男性管理職の意識改革、ブランディングなどに従事。多くの働く女性の支持を集めるが、同時に男性リーダーたちからの信頼も厚い。著書に『働く女性のやる気スイッチ』(翔泳社)。

写真:世永亜実さん 株式会社GOOD NEWS 取締役、オイシックス・ラ・大地 Brand Director/People's Adviser

今回の悩み

「私は仕事が大好きです。ちゃんと自分の仕事をやり遂げたいので、残業をしてでも終わらせたいときもあります。仕事は責任を持って最後まで終わらせたいですし、部下にも仕事にやりがいを感じてほしいから、できる限りサポートしてあげたいと思っています。そうするとどうしても仕事量が増えてしまいます。

私にとって、それが生きがいですし、やり遂げたい!

しかし、最近は働き方改革でそういう働き方のスタイルに批判的で、冷たい目で見ている後輩や同僚たちがいるのも感じています。他の人に同じ働き方を求めているわけではないのですが……。どうしたらいいでしょうか」

今回の悩み

世永さんの回答

ご相談ありがとうございます。
お気持ちはすごくわかります。
私も若い頃は、とにかく仕事をしっかりやり遂げたい気持ちで全力疾走でした。
しかし、だんだん時代は変化してきました。働き方を一緒に考えましょう。

「残業は絶対ダメ」からスタートしよう

いま、時代は働き方を見直し、仕事もプライベートも大事にするようになっています。
仕事を納得いくまでやり切りたい気持ちはわかるのですが、もう残業してまでやり遂げるのはダメなのです。

これは、絶対的に逆らってはいけない時代の流れであり、これからはもうそれが当たり前になります。

「砂糖は甘い」という絶対的な事実、と同じくらい「残業はダメ」なのです。

しかし、いい環境の中でいいパフォーマンスができるかどうかは、別の話です。
例えば、1万円を持っていたら1万円しか使えないですよね。

しかし、残業でまかなってこなしていた仕事は1万5000円を無理やり使っていたのではないでしょうか。でもそれは赤字を生みます。今は、1万円以内で絶対どうにかしよう、とやっと気づいた状態と言えるのではないでしょうか。

その1万円を上手に使えるのが、上司の条件になっているのです。

(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)
(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)

バリバリ働く=時間という考えは捨てる

残業しないことを前提とすると、今までの仕事の量やレベルに合わせるのは無理が出ます。その分、メンバーのスキルや仕事量を判断したり、配分したりするのも、上司や経営者の力量になってきています。

以前は、いかにメンバーに頑張らせるか、が大事でしたが、これからはその限られた時間の中でどう仕事を捉え直すかという編集力が求められています。

バリバリ働く=時間、ではありません。

いかにスムーズに、いかに心地よく、いかに効率よく進められるのか。
メンバーへのボールの渡し方、テクノロジーの使いこなし方、土日にトラブルを抱えないリスクマネジメント能力などが、求められています。

休みの日に人を動かしたら、対応が遅れるなども生みます。無理なく対処ができる時間にしか重要な案件を動かさない、というように最近は私もリスクヘッジをしながら仕事を進めています。

(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)
(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)

管理職の新しい力「編集力」

仕事というのは、総合点だと考えています。

以前は、私も常にフルパワーでできる限りの努力をして、「100点」の結果を出したいと思っていました。なので、当時の上司に「70点でいいから、無理をしてはいけない」と言われたときには、フラストレーションを感じました。
しかし、100点取ろうと全速力で走り続ける私には、周りも結果もついてこなくなってしまうことに気づいたのです。

「編集力」というのが、これからの管理職に求められる新しい力だと思っています。
うまく周囲のことを考えながら一緒に働けるのか、頑張っているメンバーのその努力が無駄にならないのか、ということをきちんと考えてあげるのが、編集力。

「限られた時間の中である程度満足のいく成果物を生み続けるためには、どうしたらいいのだろうか?」と問い続けることが大事だと感じています。

(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)
(写真:Yutthana Gaetgeaw / gettyimages)

ヨーロッパなどでは、夏休みを1〜2カ月取ることもありますが、生産性は日本と大差なかったりします。日本は頑張り過ぎていたのではないでしょうか。

人としての人生を豊かにしないと、日本は負け続けてしまいます。

人は、一人一人違うので、1on1のカスタマイズ・マネジメントがこれからは重要です。

経営者は、旗を振ってみんなを先導しなくてはいけないので、カリスマで独走してもいいかもしれませんが、管理職は編集者である必要が出てきています。
管理職が旗を振って先を走って行っても、振り返ったら誰もついてきていないかもしれません。

決められた時間内でスマートに、熱く、できる仕事のあり方を、管理職としてぜひ見せてあげてください。

写真:世永亜実さん 株式会社GOOD NEWS 取締役、オイシックス・ラ・大地 Brand Director/People's Adviser

この記事はドコモビジネスとNewsPicksが共同で運営するメディアサービスNewsPicks +dより転載しております。

取材・編集:岩辺みどり
写真:工藤朋子
デザイン:山口言悟(Gengo Design Studio)

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