テレワークの促進を阻む「ペーパーワーク」
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響により、新たな働き方としてテレワークに大きな注目が集まっています。特に大企業では、2020年5月25日に緊急事態宣言が解除された後もテレワークを継続している企業が多く、昨今では「テレワークを原則にする」と打ち出した企業も現れています。
一方、中小企業ではテレワークが広まらない実態が明らかになりつつあります。各種調査結果を見ると、テレワークができない理由として紙文書を用いた作業が挙げられていることが少なくありません。
たとえば業務において過去の文書を参照する必要があるとき、その文書が紙としてオフィスに保存されている場合、出社しなければ業務を進めることができません。つまり、デジタル化されていない紙を扱うペーパーワークがテレワークを阻む壁となっているというわけです。
そこで積極的に活用したいのが、コンテンツ管理のための仕組みをクラウド上で提供する「Box」です。
紙文書のデジタル化でテレワークを強力に推進
Boxは文書の作成から保管、共有、廃棄に至るまで、一連のドキュメントライフサイクルを強固なセキュリティでサポートするクラウドサービスです。さらにBoxには、複合機やドキュメントスキャナーと連携する仕組みも用意されています。
複合機やドキュメントスキャナーとBoxを連携しておけば、「紙文書をスキャンしてデジタル化」と「デジタル化した文書をBoxに保存」の2つの作業をワンストップで行うことが可能になり、効率的に紙文書のデジタル化を進められます。
この仕組みを使い、複合機やドキュメントスキャナーを使ってデジタル化した文書をBoxに保存すれば、どこからでも必要な文書に即座にアクセスできるようになります。これにより、過去の文書を参照するためにオフィスに出向くといった必要がなくなるため、テレワークで対応できる業務の拡大が図れます。
このように文書をデジタル化したファイルに対して、細かくアクセス権限を設定できることもBoxのメリットです。
この仕組みを用いることで、特定のフォルダに保存したファイルを参照できるのは経理部門のユーザーのみなどといった設定を行えるため、内部不正による情報漏えいをはじめとするリスクの低減が可能です。
またファイルのアップロードやダウンロード、編集、削除などといったユーザーの操作を確認することも可能であり、文書に関わるガバナンスの向上にもBoxは有効です。
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テレワーク中のコラボレーションにもBoxは有効
紙文書を扱う業務以外でも、Boxはテレワークの推進に有効な機能を数多く提供しています。
テレワークで活用できる便利な機能として、まず挙げられるのは社内外のユーザーとのBox上でのファイル共有でしょう。Boxは手元のPCに保存されているファイルを簡単にアップロードすることが可能なほか、そのファイルをほかのユーザーと共有することが可能です。
フォルダーを共有すればBoxをファイルサーバーのように使うことが可能であり、プロジェクトに関連した資料などを集約する場として利用することもできます。
このファイル共有においても、割り当てる権限を細かく設定することが可能です。たとえばフォルダをほかのユーザーと共有する際、「共同編集者」や「編集者」の権限を与えると、ファイルの編集やダウンロードが可能になります。一方、「プレビューアー」ではブラウザー上でのプレビューしか許可されず、内容の編集やダウンロードはできません。
テレワークに最適なコミュニケーションツールとして急速に普及している、Microsoft TeamsやSlackといったアプリケーションの連携にも対応しています。これにより、Boxに保存したファイルをMicrosoft TeamsやSlackを介して共有することが可能になり、チームにおける情報共有の効率化を実現します。
情報漏えいのリスクはサイバー保険でカバー
このように、Boxを使えばテレワーク環境でも柔軟にファイルを共有することが可能なほか、充実した管理機能も備えているためガバナンスの強化も図れます。
ただ管理を強化したとしても、高度化かつ巧妙化するサイバー攻撃があった場合、その手口を予測し対処続けるのは困難です。そこで検討したいのがサイバー保険付き総合セキュリティアウトソーシングサービスの活用です。
NTT Comでは、「セキュリティサポートデスク」を提供していおり、会員コミュニティーでセキュリティに関する情報交換や日々の運用について気軽に相談することが可能なほか、インシデントが発生した場合は専門家による電話サポートも受けられます。
さらにサイバー保険もサービスに組み込まれており、サイバー攻撃による不正アクセスなどの恐れがある場合、調査費用などとして最大で1,000万円の保証、サイバー攻撃を受けて情報漏えい事故が起きた場合は損害賠償金として最大2,000万円が補償されます。
このようにサイバー保険の安心感が得られるほか、セキュリティに関して気軽に相談できる場が生まれることも「セキュリティサポートデスク」の大きな魅力です。