クラウドストレージとは?
クラウドストレージとは、オンライン上でファイル共有ができるサービスです。
インターネットなどのネットワークに接続されたコンピューター(サーバー)にあるストレージ(保管場所)にファイルを格納でき、どこにいても同じファイルにアクセスできるのが特徴です。外出先からファイルにアクセスしたい場合や、遠隔地にいる相手にファイルを送りたい場合にも便利です。
クラウドストレージのメリット
クラウドストレージのメリットをユーザー側と企業側の両方からご紹介します。
利用ユーザー側
ユーザーとして利用するクラウドストレージのメリットは、大きく分けて2つあります。
データのバックアップに使える
ハードディスクは、災害時や機器破損時にデータが消える可能性があります。クラウドストレージを活用することで、業務に必要となる提案書やマニュアルをはじめ、イベントの動画データなどをバックアップできます。
外出先からもファイルにアクセスできる
クラウドストレージを使えば、外出時にスマートフォンなどからファイルにアクセスすることが可能です。スマートフォンからすぐに閲覧できる状態にしておきたいものの、保存しておくには容量が大きい資料や写真、動画などを格納しておくことができます。
導入企業側
企業にとってのメリットは、前項のデータバックアップと遠隔地でのアクセスに加えて、以下の事柄が挙げられます。
リモートワークや外部担当者との連携がしやすくなる
2020年に突如現れた新型コロナウイルスをきっかけに、リモートワークが日本でも浸透しはじめました。リモートワーク時にネックとなるのが、社内専用フォルダーにアクセスできなくなることです。
クラウドストレージを活用することで、社外からでもファイル共有ができるのでスムーズな情報共有が可能になり業務効率を維持できます。
また、外部担当者との情報共有時に自社内の機密情報は開示させないようにリスクヘッジをしておく必要があります。セキュリティレベルをユーザーごとに設定できるクラウドストレージを利用すれば、外部とのデータ共有も安心して行えます。
保守管理コストを削減できる
オンプレミスによるデータ管理をする場合、自社に機器を設置しメンテナンスを行う必要があります。機器が設置されている場所に部外者が入らないようセキュリティ管理をしなければならず、トラブルが起きた際にも担当者は解決するまで付きっきりで対応し続ける必要があります。
クラウドストレージに移行した場合、このような管理コストは提供業者が担ってくれるので自社で保守管理をする必要がありません。さらに、定期的にセキュリティをアップデートしている提供業者を選べば、常に最新のセキュリティ環境を利用できます。
クラウドストレージのデメリット
クラウドストレージのデメリットについて、ユーザー側と企業側それぞれの視点からご紹介します。
利用ユーザー側
クラウドストレージには以下のようなデメリットがあります。
オフラインで利用できない
クラウド上で利用できるサービスのため、当たり前ではありますがオフラインで利用できないのはクラウドストレージのデメリットといえます。重要なシーンでは、通信環境の確認や、あらかじめデバイス上にファイル保存をするなどの対策を取る必要があります。
導入企業側
企業にとってのデメリットとしては、下記3点が挙げられます。
カスタマイズ性が低い
自社で運用するオンプレとは違い、クラウドストレージはカスタマイズ性が低いものも多く存在します。とはいえ、提供業者によってはカスタマイズが可能なサービスもあります。自社に合った運用をするために、カスタマイズ性を確認した上で選定すると良いでしょう。
メリットとデメリットは表裏一体で、裏を返せば「構築の手間が省ける」という考え方もできます。スピーディにファイル共有システムを導入したい場合にはこの点はメリットになり得るかもしれません。
セキュリティリスク
クラウドストレージはオンラインでのデータ通信を行うため、セキュリティ対策をする必要があります。導入する際は、提供業者のセキュリティ対策レベルを確認しておきましょう。
セキュリティレベルにおいては、国際規格である「ISO認証」の有無は1つの基準になります。
情報流出に備える必要がある
自社の退職者が出た場合にアカウントをすぐ削除したり、外部担当者がいる場合にアクセス権限を設定したりなど、情報流出に備える必要があるのはクラウドならではの注意点です。
そのため、アクセス権限の付与や削除ができるか、これらの作業をスムーズにできるかどうかも選定基準に入れることをおすすめします。
選ぶ際のポイント
クラウドストレージを選ぶ際には、下記の3つのポイントをチェックすることをおすすめします。
予算に合うか
クラウドストレージはサービスの特性上、買い切りではなく継続的に利用料が発生するサービスになります。自社に導入しファイル移行を完了した後、自社の運用フローとして確立されると簡単にはやめられません。自社の予算と見合ったサービスであるかを確認し、長期的に利用できるかどうか見極めましょう。
セキュリティは万全か
前述した通り、クラウドストレージを選定する際にはセキュリティ対策が万全であるかを確認しましょう。各種規格をクリアしていることはもちろん、導入企業に行政・金融・医療が複数ある場合、機密情報を扱える環境である可能性が高いです。
容量は十分か
自社がこれまで蓄積してきたデータを格納できるかどうか、さらに今後のデータの増加に対応できるかを確認します。容量が無制限のサービスの場合はこの心配がないので、扱うデータ量が多い場合にはストレージ容量無制限のストレージを選択する必要があります。
クラウドストレージ活用で場所を問わずに情報共有
クラウドストレージは場所の制限なくファイルにアクセスができ、働き方やライフスタイルに合わせてさまざまなシーンで活用できます。企業がクラウドストレージを活用する際には、カスタマイズやセキュリティ面など、法人向けに作られたストレージサービスを選ぶことをおすすめします。
ドコモビジネスで提供している Box over VPN は、政府機関でも利用されるほど高いセキュリティレベルのストレージサービスをマルチデバイスで、かつストレージ容量無制限で利用可能です。
また、ファイル容量が大きくなく、大人数で利用するような場合には
Bizストレージファイルシェア
を活用することも可能です。
自社に合うファイル共有方法を、この機会に検討してみてください。