ビジネスの妨げとなる固定電話の鎖とは?
コロナ禍や働き方改革のニーズによって、昨今ではオフィスに縛られないハイブリッドワークが常態化しています。さらにコロナのようなパンデミックのみならず、自然災害やシステム障害に対するBCP(事業継続計画)の必要性も高まりつつあります。加えて、スマートデバイス、クラウドサービスといったデジタル技術の発展に伴い、経営やビジネスにさらなるスピードアップが求められる時代を迎えています。
パソコン1台あればどこでも仕事ができるようになった昨今の状況においてネックとなっているのが、いまだオフィスでの利用に限定される従来の固定電話です。わざわざ電話番のために交代で出社するようなケースも多いのではないでしょうか。万一、パンデミック、自然災害、交通トラブルなどが発生した場合には出社がままならず、電話対応ができなくなるリスクもあります。こうした緊急時に、やむなく個人のスマホで代用することもありますが、相手に個人の電話番号が通知されるといった問題もあります。
社用スマホに切り替えるという選択肢もありますが、いまだビジネスの世界では東京03や大阪06といった市外局番の付いた0ABJ番号の信用度が高いのも事実です。ビジネスを展開する、事業が根付く地元や地域の番号を大切にしている、失いたくないという企業も多いのではないでしょうか。
さらに多くの店舗や事業所を抱える企業にとって固定電話回線は、店舗の開廃業のたびに回線工事や配線手配の費用がかかるだけでなく、事業のスピードアップや効率化のハードルにもなっています。加えてオフィスの模様替え、フリーアドレス導入など際の自由なフロアレイアウトができない問題もあるでしょう。
0ABJ番号が利用できるメリットがある一方、開設・移設に時間もコストもかかってしまうデメリットがあるため、不便であることは承知で従来の固定電話を使い続けるケースは少なからずあります。つまり、これが固定電話を切り替えられない「鎖」になってしまっているのです。
これらの課題を解決する、電話の鎖を断ち切る有効な一手が電話回線のワイヤレス&モバイル化です。ドコモビジネスでは電話の課題を解決し、さまざまなワークスタイル、ビジネススタイルに対応できる各種ワイヤレス&モバイルサービスをラインナップしています。今回は課題別のケーススタディを紹介します。
ケース1
「従来の電話にかかるコスト、稼働を抑える!」
現在、利用している固定電話や社内通話のコストを削減したい。合わせて店舗新設・拠点移転などの電話回線の設置にかかる稼働を軽減、期間を短縮したい。その上で東京03などの代表電話番号やFAXはそのまま活用し続けたい。このような従来の固定電話の課題は、電話のワイヤレス&モバイル化で解決できます。たとえば、ドコモビジネスの「Arcstar IP Voiceワイヤレス」は固定電話回線を敷設することなく、固定電話機で0ABJ番号を利用できるサービスです。
「Arcstar IP Voiceワイヤレス」なら、これまでのような各拠点・店舗に都度固定回線を設置する手間とコストを抑えられます。さらに固定回線を敷設するために必要だった工事調整から開通まで時間もなくなり、線をつないで電源を入れるだけでスピーディに導入できることもメリットです。加えて通話にかかるコストを削減する効果もあります。NTTコミュニケーションズのIP電話サービスを契約する拠点間通話が無料になることに加え、NTTドコモの法人携帯への定額通話などにより、これまで以上にお得な料金で電話が利用できるようになります。
もちろん、これまで使用していたアナログ固定電話機やアナログ回線を利用したFAX機器はそのまま使えるため新たに機器を購入する必要はありません。番号ポータビリティ対応により既存の東京03、大阪06といった地域に根差した0ABJ番号を継続利用できることもポイントです。会社の代表番号や着信電話の転送、着信時に発信者の電話番号が着信側に表示される発信電話番号受信など、法人向けの固定電話に求められる役割も遜色なく担っているため、切り替え後も違和感なく自然に使いこなせるでしょう。
ケース2
「ビジネスの電話をスマホに集約する!」
固定電話と携帯、両方にかかっていた電話のコストを削減、煩雑な電話応対を効率化したい。外出先やテレワーク環境でもオフィスや店舗にかかってくる電話に応対したい。さらには営業時間外会社にオフィス・店舗宛の着信を受けられないと売り上げなどの機会損失、顧客の信用問題になってしまう。このような課題も電話のワイヤレス&モバイル化で解決できます。たとえば、ドコモビジネスの「モバイルオフィス番号セット」は業務用の電話を1台のスマホ・携帯電話に集約できるサービスです。
従来のように固定電話番号を利用するためにオフィスや店舗に電話回線を用意する必要はなく、業務用の電話番号をお手持ちのスマホ・携帯電話で利用できます。さらに番号ポータビリティにも対応しているため、利用中の0ABJ番号の継続も可能です。固定回線を敷設する工事も不要になり、スムーズかつ簡単に導入できます。しかも1回線あたり月額880円(税込)からの低価格で利用できるので電話にかかるコスト削減も見込めます。国内のどの携帯電話キャリアでも利用できるため、スマホなどを新たに用意する必要はありません。ドコモスマホであれば着信時の転送通話料が無料になるなど、ドコモならではのメリットも享受できます。固定電話と携帯、両方にかかっていた電話のコスト、稼働を抑えるなら乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
ケース3
「電話1番号を簡単、すぐに導入する!」
店舗の開店、事業所の移転などで手っ取り早く使える固定電話番号を1番号だけ用意したい。開店、移転に伴う固定電話の導入に時間もコストもかけたくない、合わせて通話にかかるコストも抑えたい。それでも、これまで利用してきた東京03などの代表電話番号、FAX機器をそのまま使いたい。このような開店、移転に関する電話の問題もワイヤレス&モバイル化ならスマートに解決できます。たとえば、ドコモビジネスの「homeでんわ」は、市外局番から始まる固定電話番号をドコモのモバイルネットワークで利用できる固定電話サービスです。
面倒な工事は不要、いまお使いの固定電話機と専用端末を接続するだけで簡単に利用がスタートできます。既存の市外局番からはじまる0ABJ番号はそのまま、お得意先ともいままで通りに通話できます。もちろん、FAX(G3)機器も接続して活用可能です。料金は1番号で月額1,078円(税込)から、さらにドコモのスマホ、ホームルーター「home 5G」を併用すればセット割で月額550円(税込)で利用できます。従業員間なら「homeでんわ」の固定電話同士はもちろん、スマホ、携帯電話との通話料も無料です。さらに、homeでんわベーシックなら550円(税込)分の無料通話も付いています。まさに店舗の開店、事業所の移転などに手早く電話を導入したいニーズには最適のサービスといえるのではないでしょうか。
このように、電話をワイヤレス&モバイルへのシフトで、従来の電話の鎖を断ち切り、いまの時代にアジャストする電話の最適化、スマート化を一気に推進できるようになります。ワークスタイルに合わせた柔軟な電話活用こそが業務改革のカギ、社内DXの第一歩として、まずは従来の固定電話から見直してみませんか。
<0ABJ番号とは?>
従来の固定電話で使用される「市外局番-市内局番-加入者番号」という10桁の電話番号のことです。固定電話の電話番号はすべて「0」から始まりますが、残りをアルファベットに当てはめると「0A-BCDE-FGHJ」という形式になるため、省略して0ABJ番号と呼ばれます。ちなみに、「H」の次の「I」が飛ばされて「J」が使用されているのは、数字の1とIを見間違えてしまわないための配慮です。