株式会社 OBSメディア21
Google Workspace の活用により、
DX推進とともに社内文化や職員の意識変革を実現。
地域に貢献する企業を目指す
株式会社 OBSメディア21
業務本部 技術部 ネットワークスペシャリスト
登録情報セキュリティスペシャリスト(登録第003147号)
太田 和幸氏
「私たちは、NTT Comの地域密着の姿勢と、その後ろ盾となるNTTグループの組織力を、とても頼りにしています。地域の皆さまの期待に応える情報発信に寄与する仲間として、これからも共に歩んでいきましょう」
株式会社 OBSメディア21
保険本部 保険部 副部長
加藤 洋平氏
「Google フォームによるアンケート実施は、紙面で行われていたこれまでとは異なり、集計の途中経過も見られ、わかりやすくまとめられることに驚きました」
課題
働き方の変化に対応するために、
クラウドベースのシステム構築が必要とされた
株式会社 OBSメディア21(以下、OBSメディア21)は株式会社 大分放送(以下、OBS大分放送)の子会社であり、DX施策はグループ全体のコミュニケーションや業務効率化を重視して進められている。OBSメディア21のシステム担当であり、OBS大分放送でも長年にわたってシステム担当を務めてきた業務本部 技術部 ネットワークスペシャリストである太田 和幸氏は、同社におけるDXの方針についてこう語る。
「DXによって業務プロセスの最適化による労働時間の短縮化や生産性の向上を目指すのは当然ですが、私たちは、DXは単にデジタルテクノロジーの導入に留まるのではなく、社内の文化や職員の意識改革に向けた包括的なアプローチにならなければいけないと考えています」(太田氏)
OBSグループでデジタル化に向けた動きが活発化してきたのは2015年頃。当時は社内のサーバールームに業務サーバーを設置し、オンプレミス環境でシステムを構築していたため、社外からのアクセスは想定されていなかった。
しかし、モバイル端末の導入が進み、テレワークが一般化し始めるなど、社会的に新しい働き方が広まるにつれて、主に社外で取材や営業業務を行うことの多い職員から「社外からでも社内のデータを閲覧できるようにしてほしい」「スマートフォンから社用メールを発信できるようにできないか」といった声が上がるようになってきたという。
また、メールサーバーの更新時期が近づいており、将来性とコストの観点からも、運用の効率化やセキュリティの強化を図れるクラウド型のサービスへの移行を検討する必要が生じていた。そこで、どこからでもアクセス可能なワークスペースの提供と、労働時間と場所の柔軟性を目指して、クラウドベースのシステム構築が検討され始めた。
「クラウド型のコラボレーションツールを導入することで、社外からでも安全にメールの確認やファイルの共有、チーム間のコミュニケーションが可能になります。さらに、クラウドサービスは常に最新の状態に保たれ、高度なセキュリティ対策が施されていますから、ITインフラの安定性とセキュリティも大幅に向上させられると考えました」(太田氏)
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対策
系列会社間の連携強化と万全のセキュリティが決め手となり、
Google Workspace を導入
社外からのアクセスとコラボレーション、コミュニケーションの円滑化を図るために、まずOBS大分放送が Google Workspace の導入を決定。OBSメディア21もそれに追随した。Google Workspace が選ばれたのは、OBS大分放送が系列に名を連ねる「JNN」の多くの局で Google Workspace の導入が進んでいたことが大きな要因だった。
それは「系列会社間で統一されたコラボレーションツールを使用することで、コミュニケーションの効率化、情報共有のスムーズ化を実現し、グループ全体としての連携強化が期待できる」といういわば戦略的判断だったが、太田氏によると、他にも Google Workspace を選択した理由があったという。
まずは Google のクラウドツールにおけるセキュリティの強固さ。「当社のセキュリティ要件は、すでに Google Workspace の標準仕様に含まれていました。ですから、あとはガイドに沿って設定していくだけ。また、将来的にもセキュリティが担保されるため、大きな安心感がありました」(太田氏)。さらに、すでに Gmail や Google カレンダーなどを個人的に利用している職員も多く、彼らにとって馴染みのあるインターフェイスであることも導入を後押しした。
実際の Google Workspace の導入作業を進めるにあたっては、少し不安を抱いたという太田氏。「Google Workspace の申し込みはとてもシンプルで、Google のWebサイトで内容を入力して申し込みボタンを押せば完了できます。ですが、全ての職員のアカウント申請をするにあたり、もしどこかが間違っていたら大変なことになるな、と」(太田氏)
そこで太田氏はNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com) に連絡をし、申請内容の確認を依頼したという。「NTT Comは、OBS大分放送と長くお取引いただいていたことや、定期的に顔を出して相談に乗ってくれる頼れる存在です。システム担当チームでは、“まずはNTT Comに聞いてみよう”が、合言葉のように使われています」(太田氏)。
こうして導入をスタートした同社では、まずシステム担当チームによる約1年半の試用期間を設け、さらに、それまで使っていたメールソフトから Gmail に移行するための準備期間として2年ほどを設定。グループウェアについては操作マニュアルを制作し、職員からの質問があれば都度回答しながら浸透を図っていった。「幸い、ひとつの番組づくりにたくさんのメンバーが関わる仕事なので、他のメンバーの例を見ながら自分たちも使ってみるといった具合に、全体的にはうまく導入を進められたと感じています」(太田氏)
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効果
定型業務の効率化や職員の自発的な活用が進み、
社内文化の変革や職員の意識改革にも貢献
こうして導入が進められた結果、外出時や移動中でもメールのやり取りや共有ファイルの確認、編集ができるようになり、場所を選ばず情報にアクセスできるため、業務効率は大きく向上した。また、社内の業務依頼や社内アンケートなどに Google フォームを使うことで、手作業による入力ミスの減少や情報の迅速な集約を実現。さらに、スケジュールや管理表などの情報を一元管理するスプレッドシートを構築するなど、Google Workspace の業務アプリケーションは同社の定型業務の効率化に大きく貢献している。
また、番組制作の現場では、スプレッドシートを利用したカンペや、Google Meet を番組スタッフ間の連絡手段として使うなど、テレビ・ラジオの番組制作の現場でも活用が広がっている。なかでも、ラジオ部門の「新聞社向けの番組予告文書の制作」フローへのスプレッドシートの活用は、今や社内には欠かせない業務ツールへと成長しているという。
これまでこの業務は主に電話やメールが使われていたが、文書の執筆依頼から番組内容や文章の確認、上長への確認依頼のメール送信まで、すべての業務をスプレッドシート上で確認、完結できるように。太田氏は「電話やメールのやり取りに要する時間を短縮でき、文章の推敲というクリエイティブな作業に時間を掛けられるようになりました」と高く評価する。まさに同社のDX方針が実現された例と言えるだろう。
さらに保険の代理店業務を行う部門でも、Google フォームを活用して社員向けの保険意識調査や、取引先企業向けの乳がん検診キット体験アンケートなどを作成し、営業活動に活かしているという。「Google フォームによるアンケート実施は、紙面で行われていたこれまでとは異なり、集計の途中経過も見られ、わかりやすくまとめられることに驚きました」と語るのは、保険本部 保険部 副部長の加藤 洋平氏。アンケートで寄せられたニーズに対する情報提供というアプローチができるため、営業活動の精度を高められるのではないかと、さらなる活用にも期待を高めている。
今後は社内の機運をさらに高めて、職員が自発的にツールを活用し、それをシステム部門がサポートしていくのが理想、と語る太田氏。「すべては地元である大分の皆さまに良質なサービスを届けるために必要なこと。私たちは、NTT Comの地域密着の姿勢と、その後ろ盾となるNTTグループの組織力を、とても頼りにしています。地域の皆さまの期待に応える情報発信に寄与する仲間として、これからも共に歩んでいきましょう」と締めくくった。
※ Google Workspace、Gmail、Google Meet、Google カレンダー、Google スプレッドシートおよび Google フォームは Google LLC の商標です。
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導入サービス
独自ドメインのGmailや大容量ストレージ、ビデオ会議、文書作成など、Googleの優れたツールを1つのパッケージにした生産性向上に役立つグループウェアです。
時間や場所に縛られない快適なIT環境で、企業の働き方改革を推進します。
株式会社 OBSメディア21
事業概要
「株式会社OBSメディア21」は、親会社である「株式会社大分放送(OBS)」のラジオ・テレビ番組制作業務、放送運行業務、それに付随するWeb制作業務などを受託する制作会社。保険を取り扱う保険部や広告代理業務を行う営業部も有する複合企業として、地元に密着したサービスを提供している。
(PDF形式/292 KB)
(掲載内容は2024年3月現在のものです)
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