テレワークとは?効果や適した業種、実施時のポイントについて解説

リテレワークとは?効果や適した業種、実施時のポイントについて解説

公開日:2022/11/15

インターネットなどの通信技術を用い、オフィスから離れたところで行う仕事を「テレワーク」といいます。

感染症対策などを受け、近年テレワークを導入する企業は増加傾向です。テレワークの導入は人材確保や生産性の向上などのメリットが生じます。ただし、導入のための準備は欠かせません。そのため、テレワークに興味がありながらも、導入をためらっている担当者の方もいるでしょう。

本記事では、テレワークの効果や適した業種、実施時に気を付けるべきポイントについて解説します。テレワークの導入に迷っている方は、参考にしてください。

政府が定義するテレワーク

テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用して、オフィス以外の場所で働く業務形態を指します。場所にとらわれない業務スタイルは、働き方改革の手段としても注目されています。

なお、テレワークとは「tele(離れた)」と「work(場所)」を組み合わせた造語です。

テレワークはオフィス以外のさまざまな場所で働くことを指し、主に次のような場所があります。
・在宅勤務
・モバイルワーク
・サテライトオフィス
・ワーケーション

在宅勤務とは、自宅を就業場所として働く形態を指します。介護や育児との両立が可能になる場合も少なくありません。

モバイルワークとは移動中の交通機関、顧客先、カフェやホテルなどで働く形態です。オフィスに帰ることなく仕事ができるので、移動時間の短縮につながります。営業職を中心とした、外出の多い業務の人が利用することの多い働き方といえるでしょう。

サテライトオフィスとは、本社や支店ではなく、それらから離れた場所に設置したワークスペースで働くことを指します。事業所が用意した専用タイプと、複数の企業などでシェアする共有型があります。自宅との距離が本社や支店よりも近い場合が多く、通勤時間や通勤距離の短縮につながる場合が少なくありません。

ワーケーションとは、リゾート地などのバケーションが楽しめる地域で働く形態です。従業員はテレワーク後すぐに、バケーションを楽しむことができます。

テレワークに期待できる効果

テレワークを導入すると、企業にさまざまな効果をもたらします。具体的な効果を3つ、みていきましょう。

社外も含めた人材確保が容易になる

日本では少子高齢化が進みつつあるため、人材確保が徐々に困難になる傾向です。テレワークを導入すると、育児や介護と仕事との両立が可能になります。

そのため、これまでであれば仕事を辞めるしか選択肢がなかった人も、両立が可能となり長く仕事が続けられるようになる点がメリットです。

テレワークの導入で、遠方から業務できる場合、地方の実家に住み親と暮らしながら、都会の会社で仕事を続けることが可能です。就職活動においても、テレワークが可能かどうかを気にかけている人は増加傾向にあります。

テレワークの実施は会社のアピールポイントとなります。柔軟な働き方を導入すると、人材確保が容易になる点はテレワークに期待できる効果の1つといえるでしょう。

仕事とプライベートの両立がしやすくなる

テレワークの導入により、通勤時間が不要になります。通勤時間に1時間かけていた人の場合、一日当たり2時間、5日間で10時間もの時間が浮きます。

例えば、通勤時間がゼロの在宅勤務とした場合、この10時間をプライベートな時間に当てることが可能となるため、仕事とプライベートの両立が可能となる点はメリットの1つといえるでしょう。

生産性の向上が望める

テレワークを導入すると長時間通勤や長時間勤務がなくなります。これまで、そのような状況下でストレスを感じていた場合は、これらのストレスがなくなる点がメリットです。

ストレスのない健全な状況下となるため、生産性の向上が望めます。

テレワークに適正のある業種

テレワークはさまざまな業種や業界で導入されています。しかし、サービス料・医療・保育などテレワークに不向きの仕事も存在するため、全ての業種でテレワークが可能とはいい切れません。

ここでは、テレワークに向いている業種についてみていきましょう。

バックオフィス、デスクワーク系

バックオフィスなどのデスクワーク系の仕事は、テレワークに適性のある業種といえます。データ入力など、1人で完結できるようなデスクワークの仕事は、テレワークに向いているといえるでしょう。

ただし、バックオフィス業務の中には、紙ベースの資料を多く取り扱っている会社もあります。このような場合はすぐにテレワークを行うことは困難です。テレワークをすすめるには、書類のデジタル化が必要となります。また、機密文書を扱うことが多い部署の場合、セキュリティ環境の構築と教育が欠かせません。

クリエイティブ、システム系

1人で行うクリエイティブな仕事やシステムエンジニアなどはテレワークに適性のある業種です。

対面での打ち合わせが必要な際は、直接ミーティングを行う必要があります。しかし、状況に応じて、インターネット回線を利用したネットミーティングやチャットツール、電話による打ち合わせで済むことも少なくありません。

営業

営業は得意先に出向かなければならない仕事です。移動時間が長いため、その途中でモバイルワークを取り入れることにより、オフィスへの出社回数を抑えることが可能となります。

空いた時間に効率よく仕事がこなせるため、トータルの労働時間が抑えられます。会社への出社回数が減れば、交通費などの経費削減につながる点もメリットといえるでしょう。

テレワークの実施に大切な5つのポイント

テレワークを初めて導入する場合、どのような点に気を付けたらよいかわからないことも少なくありません。ここでは、導入の際に気を付けなければならない大切なポイントを5つみていきましょう。

システムの整備

テレワークを行うためには、社内システムの整備が欠かせません。主に必要となるものは次のとおりです。

・パソコンなどのモバイル機器
・インターネット接続のための無線LA
・セキュリティのしっかりしたクラウドサービス
・Web会議用のツール
・チャットツール
・テレワーク用の勤怠管理システム

パソコンなど、既に会社で利用しているものもあるでしょう。新たにテレワークを始める際に自社でそろえるべきシステムは何か、事前の確認と見積りが欠かせません。

セキュリティ環境のチェックと徹底

テレワークには、情報流出などのセキュリティ面でのリスクが生じます。そのtめ、セキュリティ環境の構築は欠かせません。

セキュリティ対策ソフトの導入、適切なパスワードの設定や管理、セキュリティ意識アップに向けた定期的な社員教育の実施、セキュリティを高めるためのマニュアル作成など、徹底した対策を行いましょう。

社内の労働環境の把握

テレワークでは、社員の労働環境が把握できなくなる点はデメリットといえるでしょう。テレワーク用の労働環境用ルールを整備し、通勤管理システムの導入が欠かせません。

また、日々の労働状況が見えなくなるため人事評価が難しくなる点にも注意が必要です。これまでの方法では人事評価がうまく出来なくなる場合は、評価方法の見直しを行いましょう。

ルールの策定と定期的な改善

テレワークに必要なルールはいくつかあり、主なものは次のとおりです。

・労働時間
・始業・終業時の連絡方法
・労働災害の範囲
・情報セキュリティ
・費用負担(在宅勤務時の光熱費など)
・人事評価制度

現在の就業規則に書き加える形でも構わないので、必要なルールの策定が必要です。また、実際にテレワークを実行すると不具合を感じることもあるでしょう。従業員から意見を募り、定期的な改善を行います。

最小単位から実施していく

最初からテレワークを大規模に実施すると、準備や対応に大きな手間やコストがかかります。テレワークの効果を実感したい場合、最初は小さな部署から始めてみましょう。毎日ではなく、週に1日などの最小単位で始め、様子を見ることも可能です。

実際にテレワークを行いながら成果や問題点を把握し、自社にできる範囲で徐々に広げていくと良いでしょう。

まとめ

テレワークとはIT技術を使いオフィスから離れた場所で仕事を行う業務形態を指します。1人で完結できるデスクワークやクリエイティブ業務、なかなかオフィスに寄れない営業の方などに適した働き方です。

テレワークを導入すると、優秀な人材の確保や生産性の向上が見込めます。ぜひ、本記事で解説したポイントを押さえた上で、導入を検討してみてください。

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